ミュージック・レター 準備3号 

1971年4月1日発行のニュースペイパー。
はっぴいえんどの紹介記事があり、また松本隆は座談会参加および文章を寄稿している。
松本の寄稿した「着色挿話<航海への前兆>」は後に修正・加筆され「ピーター・パンの街」として「風のくわるてつと」に収録された。


「只今、離陸準備中<日本のグループ/1971リスト>」。
計71のミュージシャン&グループを掲載。
はっぴいえんどの他、グラスブレーン(伊藤銀次)、蜂蜜パイ、ほうむめいど、らぶみいてんだあ(吉田美奈子、野地義行、上村律夫、山崎隆史、木田高介)等も紹介。

●はっぴいえんど

大滝詠一 ヴォーカル、ギター 23生
鈴木茂  リード・ギター   26生
細野晴臣 ヴォーカル、ベース 22生
     キーボード
松本隆  ドラムス      24生

まるで大正時代から現代の都会に抜け出てきたような、妙な色合いを思い浮かばせてくれるグループだ。
去年出したlpは好調な売れゆきだそうで、春には前作に輪をかけて凝り固まったものを作りたいとはりきっている。
去年で岡林信康との関係も断ち、お正月から独立して、"春よ来い"と呟いている彼ら。
細野と大瀧の作るハイカラな曲と松本の透明な暗さを持った詞とが描き出す絵の世界は、もう「日本語のロック」という枠組みで語ることはできないだろう。


「国境を越える歌とは・・・・・・」
石浦信三、石塚幸一、北中正和、前島邦昭、松本隆、室矢憲治による座談会。


ボードレールの「航海」の引用から始まる「着色挿話<航海への前兆>」。
「風のくわるてつと」では加筆.修正され「ピーター・パンの街」として掲載されている。

「これは『風をあつめて』という詩なの?」
「そうだよ」
「変った詩ね。結局この詩の中であなたは何を言いたいの?」
「書いてあるだろう、蒼空を飛びたいって。」
「じゃあ岡林さんの『見るまえに翔べ』みたいなもの?」
「ちがうよ、あの人のは早川さんの言ってるように、動詞の歌なんだ。詩の全ての比重は『跳べっ』て云う言葉にかかってるからね。でも、僕のは『蒼い』って云う色が出したかったからね。詩全体が、一つの形容詞みたいなイメージなんだ。」

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2003.7.21.rev.0