
ここでのハイライトは伊藤銀次の作品「こぬか雨」です(達郎が歌詞に手を加えていますが)。
シュガーベイブの有名曲の中でディスク化していず、また、ディスクでは銀次のソロ「deadly
drive」でのスローなアレンジのイメージが先行し、epoのカヴァーも「deadly drive」を下敷にしておりました*。
しかしこの曲は後期シュガーベイブのメイン・レパートリーでありたいへん重要な曲で、しかもこのシュガーベイブ・ヴァージョンは「deadly
drive」でのアレンジとはまったく異なったスピード感のあるblue-eyed-soulな素晴らしい演奏です。
銀次と村松氏のトゥイン・リード・ギターを中心に少しソウル・ジャズな味わいの実におしゃれな最高の演奏、そして素晴らしい歌詞、それにのって達郎ののりにのったヴォーカルが聴けました。
また、村松氏と銀次のギターの掛け合いが楽しい「show」と「ココナツ・ホリデイ」(「show」の間奏フレイズは「circustown」の「アレ」です)、「down
town」のイントロは村松ギターオンリーヴァージョン、「風の世界」のエコーの効いたター坊のヴォーカル、そして「ユーミン」。
いずれも印象的な出来でした。
p.s.
1998年、達郎久々のライヴを宇都宮でみました。
感銘の深いライヴでしたが、なんとここで「こぬか雨」を完ぺきなシュガーベイブ・アレンジメントで演奏しました(歌詞も)。
なつかしさもあり楽しめましたが、しかしそこには「シュガーベイブは遠い過去だな」という感慨を強くもちました。
青山純、伊藤広規、佐橋氏といったリズム・セクションではこの演奏は楽勝レベル。
でも当時のシュガーベイブの、下手ゆえに自身の限界に挑戦するような緊張感のある演奏はそこにはありませんでした。
あたりまえですよね。
音楽には技術だけではなく「今この時」というものがあるということを改めて感じました。
(ちなみに、このライヴでは達郎が「現役」であることを改めて強く感じました。とにかく古い曲より新しい曲に、より説得力があるのですから)
*epo「hi・touch-hi・tech(1984)」に収録。但し、歌詞はシュガーベイブversionなのですが。
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2004.9.20.rev.3