゛怒りのエネルギー"
〜オリバー・ストーン監督〜

おそらく誰でも彼の名前は聞いた事があるだろう。
「自分の目で見たことしか信じない」というスタンスから撮る作品はいつもエネルギッシュである。
ベトナム3部作といわれる「プラトーン」「7月4日に生まれて」「天と地」は
それぞれ戦場の狂気、帰還兵の後遺症、ベトナム側から見た戦争と
1つのテーマを3つの視点から鋭く描いている。

彼自身、イェール大学を中退して陸軍に志願し、ベトナム戦争で2度負傷、2回の受勲
そして、除隊後にメキシコで麻薬に溺れるという栄光と挫折を味わっている。
このベトナム戦争を通しての強烈な体験が彼のバックボーンになっているのだ。

これだけセンセーショナルな作品を世に送り出すと必然的に世論の標的となる。
「ニクソン」では公開時、ニクソンの遺族から「曲解と悪意の産物」と激しく抗議され、
訴訟にまで発展した。「JFK」ではケネディー暗殺の真相を独断し、
その大胆な打ち出しが論議を呼び、ついには議会の議題にまでのぼり、
暗殺当時の記録の公開決定にまで発展した。
しかし、彼はそんなバッシングをものともせず怒りのエネルギーに換えて
次の作品の原動力にしている。

しかし、オイラは彼の作品中では史実から着想した作品よりも
「ナチュラル〜」や「Uターン」といった完全なフィクション作品が好きで、
この手の作品での華麗でシャープな映像テクニックには脱帽せざるを得ない。

自由の国アメリカが華やかな歴史の中に落としてきた多くの闇の部分を
オリバー・ストーン監督は決して見逃すことはなく、そんな彼がロマンチックな
ラブコメなどは決して撮らないだろう。

他にも「ウォール街」「サルバドル〜遥かなる日々〜」
最近では「エニー・ギヴン・サンデー」などがある。

〜オリバー・ストーン監督作品〜
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*(株)近代映画社「20世紀の外国映画チラシ大全集Part3〜part5」より転載

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