5 Gatsu 16 Smith
夢から覚めたら寝袋の中。
全身がとにかく痛い。
そう、地獄の?100kmハイクの二日目である。
Gatsusmith は今年もサークル仲間と一緒にこの行事に参加しているのだ。
800人の参加者が本庄から早稲田の大隈講堂までの約100kmを二日間で歩くという、
いたってシンプルな行事。
今年で3回目の参加になるが、過去2回はサークル仲間と5人程度で集まって参加していたのが、今年は
なんと14名。
この行事の存在を教えてくれた先輩の Oipom さんも申し込んでいたのだが、親戚の不幸のため
今回は行けないことになった。
昨日はかなり無理をしてしまった。
スタートから16kmぐらいのところにある寄居の体育館で2回目の休憩をとったあと、3回も連続で
ダッシュをしてしまったのだ。
そのうちの1回は歩道橋の登り。
最初の休憩所である本庄セミナーハウスを出たあとも何回かダッシュをしたから、1年前、2年前よりも
相当無理をしていることになる。
ダッシュをしている最中は全然平気なのだが、やっぱり日ごろの運動不足(不足というか、していない
のだが)や年のせいか、ずーっと後になってそれが響いてくるのだ。
去年は中盤ではあまり無理をしなかったためか、大隈講堂前の最後の5kmは、ダッシュしても全然
大丈夫だった。
今年は3回目の参加だというのに、完全にペース配分を間違えてしまったようだ。
スタートから40km地点の越生高校に着く前にもうすでに両脚のひざがしらが痛み始めていた。
それでもなんとか昨日は60kmを歩けた。
宿泊所の入間市民体育館に着いたのは2時半ぐらいだったと思う。
そして6時ちょうどに目が覚めた。
体育館に着いた時にもらってあったおにぎりと沢庵漬けを食べる。
食べ終わるとすぐ便意を催した。
Gatsusmith はふだんから、起きて飯を食うとすぐに便意を催すのだが、今日はトイレが混んでいたので
便を済まさないで出発することにした。
途中でまた催してもどうせ次の休憩所である人間科学部のキャンパスまで我慢できるだろう、
とそう思っていた。
人科キャンパスまでたったの8km。(毎年100km参加していると、8kmなんてわずかな距離と思えてくるのだ)
これまでの記憶だとそんなに遠くなかったような気がするし。
体育館を出発して5分もすると、またきた。
「ちびまるこちゃん」でいうところの、「ビッグウェーブ」ってやつだ。
道路をはさんで逆側にコンビニがあったが、我慢できるだろうと思って通りすぎた。
後で考えると、これがよくなかった。
その後の 3km は今まで歩いた 3km の中で一番長かった。
ビッグウェーブが来ること10数回。
歩くという運動による汗よりも、くそを我慢していることによるあぶら汗の方が多かっただろう。
脚の痛みなどどこ吹く風?
全神経をおなかと肛門に集中させた。
コンビニが見つかれば、すぐにでもそこの便所を借りるつもりだったが、見事に1つもない。
立ちしょんだったらできたかもしれないが、前にも後にも歩いている人達がいるし、さすがに国道で
野糞はできない。
しようかとも思ったけど。
そこら辺の見知らぬ人の家の便所を借りようかとも思った。
長かった 3km をなんとか無事に歩きとおし、コンビニに駆け込む。
もうまじで出そうだ。
かすれるような声で「トイレはどこですか」と店員に聞いて指差された方向には、
なんと3人もの人が列をつくって待っているではないか。
せっかく頑張ってここまで我慢したのに。
絶望。
ああ、くそったれとして残りの40kmを歩くのか。
37回の100kmハイクの歴史の中でそんな奴今までいなかっただろうなあ。
それもおもしろいかも。
それでもなんとか少しでもあがこうとして、しゃがんで列がなくなるのを待った。
歯を食いしばってただ地面を見つめる。
知らない人が見ても、「ああ我慢しているんだな」ってのがわかるような姿勢。
そして遂に列が無くなった。
本当によく頑張った。
もう 100km 完歩できなくてもいいと、正直に思った。
爆弾投下。
すぐそこまで来ていたため、誤爆しそうになったが、大丈夫だった。
トイレから出てしばらくはかなり幸せな気分だったが、次第に足が痛いのを思い出してきた。
そうだ、まだ 40km 近く残っているじゃん。
コンビニを出てから人間科学部のキャンパスにつくまでの 3km はさっきまでの 3km より100倍も
楽だった。
キャンパスに着いて、おしるこをもらう。
下痢のため、2杯食べて終わりにした。
人間科学部を出てからの35km。
途中で後輩2人が惜しくもリタイアしてしまったが、自分自身の歩きに関しては、ただ脚が痛くて
めちゃめちゃつらかったということぐらいしか記憶に無い。
これと言って特筆すべきことはない。
ただ脚が痛かった。
でもリタイアをすることは全然考えなかった。
大隈講堂に着いたのは夜中の0時半頃。
こんなに遅い時間にも関わらず、途中でリタイアした後輩達を含めて大勢のサークル仲間達が
我々の到着を迎えてくれた。
感謝感謝。
差し入れをしてくれた人達、車やバイクで励ましに来てくれた人達、電話で励ましてくれた人達
にも感謝したい。
とにかく今年も完歩できた。
でも、今年はくそを我慢できたことのほうがうれしい。
来年もまた参加するぞ。