3月9日、10日に府中青年の家で行われた環境ユースセッション2002の中で、アクションプログラムの第2弾として、4月のYMPの活動の2日目、合同山作業をすることになった。他団体からも募集をかけ、大人数で作業し、大変な作業を短時間でやり、また他団体の人とも交流を深めることが目的である。作業内容は雪起こし。雪の重みで曲がってしまった若い木を紐を使って起こす作業で、YMPのほとんどのメンバーが初体験である。
そんな中ある日突然私のところにメールが来た。そこには、NHKがYMPの事を取材したいと書いてあった。こうして、4月の活動はいつもとちょっと違うものになった。合同山作業と、NHKの取材である。
私は当日の午前中、同じ環境ユースセッションのアクションプログラムの第1弾の園田塾に参加していた。お昼頃にコテージに到着すると、すでにNHKの人は来ていた。どうやら午前中に田中さんと一緒に荒れた山の見学に行って来たらしい。初日は田中さんの要望で道づくりを少しやってから、雪起こしをすることになった。道はユースセッションの続きだった。いつも通り作業するつもりだったが、ちょっとテレビに映りたいし、けどわざとらしくしたくないしの葛藤で、ずっとそわそわしていた。道は1時間ほどで完成し、雪起こしに移った。
雪起こしの作業は、まず引っ張りたい方向の地面の草や木に紐の一端を結び、木を起こして、もう一端を木の枝に結ぶという結構単純な作業だった。だがこれがなかなか難しい。真っ直ぐになったと思っても少し曲がっていたり、ちょっと気を抜いた瞬間に戻ってしまい、やっぱり真っ直ぐにならなかったりした。始めてすぐに田中さんに注意されてしまった。しかしこれはこれで結構面白い。気が付いた頃には、もう作業終了だった。
この日の夕飯はいつもより豪勢だった。もちろんカレーではあるのだが、園田塾から持ち帰った竹の子や奥さんからいただいたウドとコンニャク、そして吉田さんが持ってきてくれた竹の子などを今井さんを始めとした人々がおいしく料理してくれた。夜になると、トヨさん、祥之さん、内野さんが登場して多いに盛り上がったが、少しはめをはずしすぎた。
2日目は9:30頃に続々と合同山作業参加者が集まってきた。「日本一良い所へようこそ」田中さんの話しで幕を上げた。この日は参加者が30人に上った。ひたすら昨日と同じように紐をかける。前にも述べたがこれが本当に楽しい。自分が結ぶ一本の紐が、その木の命を救い、大木へと育つ手助けをするのだ。しかし、中には明らかに根が浮き上がり、当日指導してくれた野村さんにお願いしても、「これはもう助からないね」と言われてしまうものもあった。改めて、雪の力、増水した時の水の力の大きさを思い知らされた。
作業中NHKの人は、何人かにインタビューをしていた。私は内心「なんで俺に来ないの?」と思っていた。すると心の声が聞こえたのか、ついにインタビューされた。しかし、緊張のため頭が真っ白になった。「田中さんはどんな人ですか?」「い、いい人です」(なんだそりゃ)頭の中でツッコミを入れるが次の言葉が出てこない。私へのインタビューは一瞬で終わってしまった。
大人数での作業のため、だいたいの作業は午前中で終わり、午後は山の上の方から確認しながら降りてくるようにした。中には午前中つけたばかりなのに、もう取れているものや、起こす角度が甘いものなどがあり、多少不安が残ったが、作業が終了するころには、作業をはじめる前と比べて、風景が一変した。すべての木が真っ直ぐ天を向いている。風景がここまで変わるものか。すがすがしい気持ちになった。合同山作業は大成功に終わった。
4月23日、先日取材されたものが放映された。私はビデオ2台をセットし、30分も前からテレビが始まるのを今か今かと待ちわびた。「東京の森林を守ろう」ついに始まった。予想通り田中さんがメインだ。そして予想を裏切りYMPの文字は出てこなかった。私のインタビューもカットされ、注意されているところがばっちり出ていた。少し残念である。しかし、さすがはNHK早速何通か問い合わせのメールが来た。
色々あったが、どうやら東京の森林の深刻さとそれを助ける必要性は理解されたようなので、まぁよしとしよう。