2/11-13
今回生まれて初めて間伐作業というものを体験させてもらいました。怪我する事もなく作業を終える事ができてなによりでした。
一日目の間伐作業、通勤時間五分の自分にとって作業現場までの本格的な山登りの道程だけで既に満足感が(笑)。こんな所で燃焼していては話にならないのですが…。山の斜面での移動に体が思うように使えない自分にあきれながら、スタッフの方達が指導の合間に話す山や木の話や、技術の事などを木の根元に体を寄せて、隣で倒れていく幹を見ながら聴くという構図はなんといったらいいか、普段の生活ではあまり出てきませんよね。枝が張った杉を倒した時、スタッフの方が「空が広くなったね」と。見ると頭上に青い空間が広がり、林に視線を落とすと、先程より明るくなった空気がありました。ふと、「森に光が入るってこういう事なのかな」と。
今回、砂と石で足場があまり良くなかった原因の一つに、間伐などの手入れが不十分な為であると聞きました。山という大きな生きものを相手にするには、こちらも長い目を持たないとダメなんですね。…なんていうような日頃あまり意識しない部分に少し顔を向けさせてもらう事ができました。
夜の勉強会は自分がこのイベントに参加した主な目的の1つであり、生産者側からの声を聴ける貴重な時間でした。田中さんの話を聴くまで、木材は食材と同じ様に国産のものの方が値も高く、ブランド化していると思っていましたし、林業家は専業の方ばかりだと考えていました。針葉樹の下から広葉樹が虎視眈々と機会を窺っている話など、大変興味深かったです。
また、スタッフの方が今回の間伐作業の手順や意味を紙芝居にして解説してくれましたが、それ自体、何日も前から製作に取り掛かっていたはずの力作で、本当にスタッフの方は朝から晩まで動いていて、いつ休んでいるのだろうかと…。
交流会では、事務の仕事をしている人、営業をやっている人、設計をしている人、そばを打っている人、役所に勤めている人等、日常では交わる事のないそれぞれの場所で生活している人達が わいわいと歓談する光景が面白いと思いました。
二日目朝は起床して30分弱だというのに信じられないくらいのパンがお腹の中へと消えました。パンは檜原村で一軒という手作りのお店 "森の風°" のもの。パンと一緒にパウンドケーキも出てきました。
帰宅時のバスの中からお店を発見して皆で「ご馳走様でした」と合掌。
作業現場はよく晴れて、普段おはようからおやすみまで蛍光灯の光に照らされて生きている者にとってはそれだけで満たされるものがあります。まぁ、それも本職じゃないから出てくる言葉なんでしょうけれど。
鋸を引いた感じで杉と檜の区別が7割方できるようになりました。(言う程作業が早くできたというわけではないのですが)香りで一発で判る、と聞きましたが鼻がつまっていたんでしょうか、この方法ではあまり正解率は高くなかったです…。大体狙いの方向に倒れてはくれるものの、いかんせん枝がよく引っ掛かって止まってしまいます。そうなったら力任せな部分も出てくるのですが、隣の男性は顔を真っ赤にしながら何度目かの引きで倒せたのに、自分は人に手伝ってもらってもなかなか倒れてこない。競うような事ではないですし、コツもあるのでしょうが正直悔しかったですね。生木の枝は折れずに曲がる、枝のしなやかさを嫌という程味わいました。
なまった人間にとって現場に行くのが一仕事ならお昼にありつくのも一仕事。前の人が踏んだ足場を狙ってついて行っているつもりが、どんどん軌道を逸れていき、一人で斜面の土と戯れながらずるずると落ちる。たどり着くとそこにはスタッフの人がなんと石で組んだ土台の上で湯気を上げている豚汁が待っていました。すごい!山の中でも煮炊きができるんだ!と素直に感心。朝、慌しい時間で皆でこしらえたおにぎりも瞬く間に胃の中へ消えました。3個もあったのに…。次の機会があれば、今度は作業の消費カロリーが飲食の摂取カロリーを上回る様にしたいです…。山で食べるおにぎりは、どうしてあんなに美味しいんだろ?
二日目夜は水土里の森林づくりが十回目を迎え、過去参加された人たちとの「つどい」が催され、食事はバーベキューでした。私も昨年夏に一緒に作業をした方とまたお会いする事ができました。お肉はいつもなら口にはしないような、野菜はとりたての贅沢な物をご馳走になりました。今まで雨の中で、という経験はあったのですが、雪の中でというのは初めてでしたね。いつの間にか炭が焚き火代わりになっていました。暖かかったなぁ。ただ、部屋の中に居る人、外に居る人と二分されてしまったので、室内で食べても良かったのではないでしょうか。あと、炊事場のふきタオルがあの人数に対して一枚だけだったのは、ちょっと辛かったです。
夜は予想はしていましたが、やはり冷え込みました。コテージの二階は暖房の熱が届かず、朝、目覚めたら、真っ白い息が、ふわぁ〜っと舞い上がっていったのには笑ってしまいました。
それで、二日目は一階に皆で布団を敷き詰めて狭い中寝ました。暖かかったのですが、全員分のスペースが無くて、早い者勝ちの状態になり、二階で寝る事になった人達には申し訳ないことになりました。
最終日はスタッフの方に山を案内して歩いてもらいました。離れた所から見ると単純に「木がたくさん生えている山だな」と思えていた場所でも、その下は大きく育った木がお互いに大きく距離を取りながら、等間隔に立った林だったり、木の枝の生え方で、以前人がこの山をどのように利用していたかを推測する事ができたり、木の高さと年齢の関係、種類と日照の影響等、学生時代以来 久し振りに課外授業を受けた気分でした。
時間の都合で途中までの参加でしたが、大変密度の濃い半日でした。時間が無くて慌しい退散になったのにもかかわらず、ちゃっかりお昼ごはんは摂っていき、バスに乗れました。間に合うように支度して下さった皆様より早く手をつけてしまってごめんなさい…。こんにゃくのお刺身、身体に沁みました。その影響で武蔵五日市駅でこんにゃく買って帰りました。あくまで優しく、丁寧に一から教えて下さった田中さん、スタッフの皆様には本当にお世話になりました。ありがとうございました。