川桁山
| 「奥羽山脈は東北地方の太平洋側と日本海側を分ける分水界であり、自然の長大な障壁をなして両側の気候の違いをもたらし、交通の障害となって、東北地方の人々の生活に強い影響を与えてきた。」 この文章は貝塚爽平氏、鎮西清高氏、編による「日本の山」 (岩波書店)に記されているものです。この川桁山も奥羽山脈南部(福島県猪苗代町)に座して、太平洋側と日本海側を分ける役割をなしている山です。かの名峰、磐梯山が西側真近に聳えている為か、どうしても風景上目立たない存在になってしまいがちですが、その山容は中々どっしりとしていて、山好きの人間ならば決して見逃さない山でしょう。磐越自動車道または磐越西線の車窓の北側に磐梯山を仰ぎ、その東側、ほんの少しの田園風景を挟んで急激に隆起する川桁山の風景は、長い時間をかけて絶えず隆起変動する地球のエネルギーさえ感じさせてくれます。
若輩者で性格浅はかな自分は過去、3回登頂に失敗しています。標高1413m。決して困難な山ではないのですが、その辺は素人登山のずさんさがそういう結果をもたらしたのでしょう。 一度目は5年前晩秋の頃、登山口まで行ったのですが、雨天のため断念。二度目は4年前6月、中腹まで登りつめたのですが急登個所に差し掛かるとあまりにもの雪の多さに恐れをなしての断念。三度目はその年の秋、やはり登山口まで行ったのですが前日のみ過ぎたため腹が下って仕方がないのであきらめました。そして、2000年5月25日、今回は綿密(?)な計画と日ごろの行いの良さ(?)の助けにより見事登頂を果たしました。 今回は観音寺川の登山道から登ったのですが最初は林道、次いで涸沢や小沢に沿った森の中の道を登ります。ダラダラと長い道のりですが道脇に咲くニリンソウやサンカヨウの清純な白さが荒れた息を和ませてくれます。やがて沢筋から離れ急登となりますが、ここからの急登が実に登り応えがあり、本当に汗を搾り取られます。二箇所目の急登をやっつけると西側の景色が開けた稜線に出て、そこを北に向かえば山頂となります。山頂付近にはツバメオモト、ヒメイチゲ、イワナシ等が咲いていました。眺めは少々視界が遮られるもの、西に磐梯山、そして猪苗代湖。南には同じ山塊を成す天狗角力山。東には安達太良連峰が確認できました。 |
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中腹から望む川桁山山頂 |
木陰に咲くツバメオモト |
猪苗代町R115から望む川桁山 |