断片化と自然
現在社会においては、様々な断片化が行われている。自然に対してその全体を受け止めることはその巨大な現実に圧倒されてしまうのである。よって各分野では目的を細分化することによって研究や仕事は進められている。巨大な命題に対し個々の人間が取り扱えるレベルまで細分化することで効率良く仕事が進むように分割が行われている。
これは、芸術や文学や科学などの学問的分野だけではなく、国家や集団など様々なカテゴリーが分割と細分化の対象になっているといえよう。
このような断片化は、恐らく有史以前から存在していたであろう。古代に於いてもおおよそ、生活の場で作業の細分化は行われ、この時期にすでに、自然と人間が一体のものではないという重大な考え方を持つようになったといえる。作業の分断化は、すなわち作業のみならず、人の思考形態においても浸透し、単に分断化が効率のよい、ひとつの手法ということのみに留まらず、分断された世界観を真の世界感と考えるようになる原因になるのである。
常に効率を求めるあまり、こうした分断された世界観は今日迄に強い常識として日常化していると思われる。