| Q1: |
山古志村の位置を調べよう。現在は長岡市と合併・編入されましたが、それ以前の統計で山古志村と長岡市を比較してみよう。
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| A1: |
比較表を作成してみました。
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旧・山古志村 |
旧・長岡市 |
| 面積 |
39.83 キロ平米 |
262.45 キロ平米 |
| 人口(2000) |
2,222 人 |
193,414 人 |
| 可住地人口密度(2002) |
149 人/キロ平米 |
1,091 人/キロ平米 |
事業所数(2001)
従業者数 |
133 事業所
654 人 |
12,079 事業所
113,643 人 |
| 農業粗生産額 |
74 千万円 |
1,044 千万円 |
| 商店数(1999) |
25 店 |
2,545 店 |
| 平均地価(全用途) |
19 百円/平米 |
1,238 百円/平米 |
| 主な鉄道・駅 |
鉄道駅なし(最寄り駅は上越線小千谷駅・小千谷市) |
信越本線 長岡駅 |
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| Q2: |
トンネルが必要だと地区住民が感じた理由は何でしょうか。
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| A2: |
当時(戦前)の山古志村は無医村だった。冬季は日本有数の豪雪地帯であるため、近隣の町で開業していた医者への通院は不可能だった。
ある冬の日、病気の母の薬を隣りの町まで取りに行った息子が豪雪のために帰村できず、遭難したのではないかと大騒ぎになったことが、きっかけとなった。
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| Q3: |
トンネルを掘る技術を、地区住民はどのように会得したのでしょうか。
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| A3: |
山古志村は山村であり、山の斜面に棚田をつくり米作りをしていた。棚田をつくるためには、井戸を掘り水を確保することが必要だ。棚田の井戸は、通常の縦穴井戸では汲みあげに労力や動力が必要なので横穴井戸だった。
つまりトンネルを掘る技術と経験を、地区住民はそもそも持っていたといえる。ただし、横穴井戸よりもトンネルの口径が大きいことと、延長が長いことが困難を大きくさせていた。
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| Q4: |
トンネルを掘る資金や経費負担を、地区住民はどのようにしていたでしょうか。
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| A4: |
当初(戦前)は地区住民の自己負担。工事に参加しない世帯もあって対立も生じていた。
戦後になって、一部公共の負担金がつき、また県外(東京など)に住む山古志村
出身者からの支援金などもあった。
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| Q5: |
トンネルの坑口(入口)は、地形的にどのような場所に設定されたでしょうか。
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| A5: |
山の尾根の部分。豪雪地帯のため尾根と尾根の間(谷)の部分に入口をつくると、冬季の積雪量が4mにも及ぶ雪で埋もれて利用できなくなるため。
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| Q6: |
このトンネル工事は公共土木事業を行政まかせ・業者まかせにせず、地区住民の自らの手で行ったものといえます。こうした公共土木事業のやり方は最近になって再評価されており、農道などを地区住民が工事する例などが一部の自治体・地区で実施されています。こうした自治体・地区住民は、通常の公共土木事業のやり方には、どんなデメリットがあると考えているのでしょうか。
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| A6: |
通常の公共土木事業は、国・都道府県・市町村の補助金を利用したものです。そのデメリットとして、一般的につぎのことがあげられます。
1.行政側の予算枠に影響されるため、予算が苦しい年度は必要な工事が先送りされたりして、必要な時期に併せて整備することができないことがある。
2.地区にとっては必要な事業でも、その自治体(市町村)で他に優先度が高い事業が多い場合は先送りされてしまい、なかなか事業化できない。
3.反対に予算が余っている年度では予算消化のため不必要な工事まで行ってしまうことがある。
4.一般に補助金の要件として高規格な整備が求められる。そのため、地区には不必要なほどの立派な施設ができ、整備費用がかえって高額になるとともに、毎年の施設の維持管理費用が膨大になってしまう。
5.特に行政の首長が、選挙の票を目当てで特定の地区に公共事業をおこなうことがある。
6・特に行政の首長が、工事を自分の身内が経営する企業(ファミリー企業)などに高額な金額で発注(随時契約。入札によらない契約)して、そのお金を選挙資金などにあてるケース(犯罪)が後を絶たない。
7.住民側には公共事業の経費負担がないので、住民がさほど必要がない施設まで行政側に要望する、いわゆる「たかり」のような姿勢がみられることがある。また、住民の意識が行政まかせ・業者まかせになりやすい。
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| Q7: |
地区住民の自らの手で公共土木事業を行う場合のメリットはなんですか。
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| A7: |
一般的なものとして
1.行政側の予算年度に影響されず、必要な時期に整備ができる。また住民のペースに合わせて、少しずつ整備を進めていくこともできる。
2.補助金の要件を満たす必要がないので、地区にとって必要なだけの整備ができ、過大な設備やそれに伴う事業費の拡大などを防ぐことができる。
3.住民自らが協力して事業を行うので住民意識が高まるとともに、公共事業が住民の交流の機会としても機能する。
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