ビンズイの擬態


一月、山には食べ物が少なくなり、平地におりてくる小鳥たちが多くなります。
この日の私の住む町の散歩でも、メジロの群れ、アカハラ、ツグミ、アオジなどを見ました。
ビンズイの5羽の群(写真にはそのうちの3羽が写っています)も、その日に会えた一種です。
私は特に隠れているわけではありません。もちろんビンズイは私を意識しています。
尾を上下に振り、エサをついばみながらですが、私から離れようとしていました。
私は距離を置きながら、ビンズイを追いかける形で歩いていきました。
その時です。突然1羽が私に対して正面を向き、顔を少し上に向け、立ち止まりました。
それを見た他の鳥たちも、あわてて同じ姿勢をとりました。
2分・・・、5分・・・、全く動きません。
 本来、動物の腹側は内蔵がある弱い部分で、隠して守ろうとする側です。それをこのように見せるのは、腹側の模様を利用して姿を隠そうとする行動に違いありません。この場合も、もしもう少しイネ科の垂直に伸びる草が茂っていたら、ビンズイの腹の縞模様とその茎が入り交じり、ビンズイの姿は分かりづらくなっていたでしょう。
 最初に立ち止まったビンズイ(上の写真の左)の目の前には、垂直に立った茎があります。たぶんこのことが引き金になって、ビンズイの本能行動を引き起こしたのでしょう。
 また、このような一羽の行動が、他の個体にも及ぶこともおもしろいと思いました。

 でもここは草刈りがされたあと。ビンズイ君、丸見えですよ。
 いい被写体になってもらいました。