ヨコヅナサシガメ −脱皮、そして成虫へ−

最終更新:H19.4.22.
終齢幼虫  撮影:H19.4.22. 大阪府堺市泉北ニュータウン茶山台にて   
※ 圧縮していないこの写真を、こちら(フォト蔵)で公開しています。 速い通信環境にある方は、どうぞお楽しみください。

 サシガメとは“刺しガメ”で、カメムシに近い肉食性の昆虫です。 幼虫も成虫も、細く伸びた口を、餌となる昆虫などに差し込んで、体液を吸います。
 「樹液に集まる虫たちの世界」では、ヨコヅナサシガメの幼虫が、集団でボクトウガの幼虫を襲っているところを紹介しています。
 人も刺されると、獲物を仕留めるときに用いられる毒が注入されるので、非常に強い痛みを感じるようです(私はまだ刺されたことはありませんし、痛みを確かめようとするほど熱心な研究心は持っていません)。
 もっとも、半翅目の昆虫は、全て吸うのに適した口をしています。 ただ、セミの仲間やカメムシの仲間は、木や草の汁を吸う植物食ですが・・・

 カメムシやサシガメの仲間は不完全変態で、成虫に近い姿の幼虫から、蛹を経ずに成虫になります。
 幼虫の生活の様子も、ほぼ成虫と同じです。
 ヨコヅナサシガメは終齢幼虫が集団で越冬します。 特に初冬には、この集団がよく目につきます。

脱皮したばかりの新成虫
撮影:H19.4.22. 大阪府堺市泉北ニュータウン茶山台にて
 そして4月下旬、成虫への脱皮が始まります。
 上の写真は脱皮したばかりの成虫ですが、このようにたいへん美しい体色をしています。
 カメムシやサシガメの仲間は、幼虫の脱皮の時も、脱皮した直後は赤い美しい色が多いのですが、何か生態的な意味でもあるのでしょうか? それとも最初の写真のように、もともと体の下部は赤く、赤い色素を持っていて、脱皮後から黒い色素が作られて赤い色素が目立たなくなるのでしょうか?

 近くには、脱皮殻もありました(左の写真:H19.4.22.撮影)。
 脱皮直後は真っ赤だった成虫は、時間とともに次第に黒くなってきます。 下の写真には、終齢幼虫が5頭と、黒くなった成虫が2頭写っています。 共食いすることも無く、幼虫と成虫が集団で暮らすのですね。

                      撮影:H19.4.22. 大阪府堺市泉北ニュータウン茶山台にて