シロヤマブキ

 ジャノヒゲのページで、ジャノヒゲのガクの前面には3個(以下)の“果実のようなもの”が見られ、これは果実ではなく、種子であることを書きました。
   
 このページは、ジャノヒゲの続編として、お読みください。

 堺市のフォレストガーデンに、シロヤマブキを列植してある場所があります。 右の写真は、そこで3月末に撮ったものです。 枯れかけたガクの前面に、4個の“果実のようなもの”が写っています。 他のシロヤマブキを調べても、4個以下の、複数の“果実のようなもの”をつけています。 シロヤマブキもジャノヒゲといっしょで、これも「種子」でしょうか? とにかく、観察を続けることにしました。
 上の写真は、平成17年4月17日、“果実のようなもの”と同じ場所で撮った写真です。 花がたくさん咲いていました。
 シロヤマブキは、野生では珍しい植物ですが、公園や庭などによく植えられています。 葉はヤマブキによく似ていて、花の径もヤマブキとほぼ同じですが、花の色は白、花弁の枚数も、ヤマブキが5枚(※)であるのに対して、シロヤマブキは4枚、もちろんヤマブキとは違った植物です。
 ※ 植えられているヤマブキは、ほとんどが八重のヤマブキですが、山などで見る野生のヤマブキは、5枚です。

 話を元に戻しましょう。 でも、この写真を見ても、オシベがたくさんあることが分かるだけで、最初の写真は「果実か種子か」の解決にはなりません。

 平成17年5月8日、上の写真と同じ場所に出かけました。 このとき、問題は一挙に氷解しました。
 右の写真で、既に花弁は散ってしまっています。 オシベも花粉を出し終わって、縮れかけています。 残った4枚のガクに守られるように、問題の“果実のようなもの”はかなり大きくなっています。 その“果実のようなもの”の一つひとつには、メシベの花柱が、枯れて茶色くはなっていますが、ちゃんとついています。
 シロヤマブキは、1つの花にメシベを4本持つ植物だったのです。 そのメシベ1本1本の根元の子房の部分がふくらみ、果実になったのが、最初の写真というわけです。
 つまり、シロヤマブキの冬の姿はジャノヒゲに似ているが、ジャノヒゲの「種子」とは異なり、シロヤマブキの場合は「果実」である、ということになります。
 シロヤマブキはバラ科であることをうっかりしていました。バラ科には複数のメシベを持つものがたくさんあるのです。