| 自転車社会学会2010/4/29作成 |
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交通基本法の制定と関連施策の充実に向けて−中間整理− |
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(原文はこちら。→以下は私のコメントです) 交通基本法の制定と関連施策の充実に向けて−中間整理− 目 次 1.交通基本法の制定と関連施策の充実に向けて −中間整理− 1.交通基本法の制定と関連施策の充実に向けてー中間整理ー はじめに 交通は、人や物の移動に必要不可欠なものであり、あらゆる活動の基礎となっています。このため、平成14年以来、民主党と社民党が共同で交通基本法の制定に向けて積極的に取り組んできたところです。将来を見据え、人口減少・少子高齢化の進展、地球温暖化対策等の諸課題に対応するためには、交通政策全般にかかわる課題、交通体系のあるべき姿、交通に関する基本的な法制度や支援措置のあり方などについて、積極的に検討を行っていくことが必要だと考えています。 →ふむふむ,民主党と社民党が共同で・・・・ このため、国土交通省では、昨年の11月から交通基本法検討会を順次開催し、各地の現場でがんばっておられる交通関係者や交通機関を利用される方々の生の声を聞かせていただいてきました。また、本年2月には広く意見募集を行ったところ360件を超える貴重なご意見をいただきました。これまでのご意見を踏まえながら、交通基本法の制定と関連施策の充実に向けた検討の骨子を中間整理としてまとめました。5月〜6月には国土交通省としての考え方をまとめていきたいと思っていますので、引き続き、みなさんからご意見をいただければ幸いです。 交通基本法の制定と関連施策の充実に向けて 私たちは、日々暮らしていくうえで移動を欠かすことはできません。職場や学校に通い、買い物や病院などに行くためには安全・安心な交通手段が必要不可欠です。その乗り物、くるまが主役となって久しくなります。くるまは、戸口から戸口へいつでも自由に移動することを可能にし、私たちの暮らしを豊かにしてきました。くるまのお陰で郊外の広い家に住むことが可能になり、事業所の立地場所の選択肢も広がりました。しかし、くるまに依存する社会となったため、気がつくとお年寄りや体の不自由な方々にはとても不便な社会になってしまいました。子供達にもしわ寄せがきています。くるまを使える者と使えない者の間に大きな格差ができてしまいました。このような「交通の格差社会」の進展は、これからのわが国に深刻な影響を及ぼすおそれがあります。今、日本人の5人に1人は65歳以上の高齢者ですが、5年後には4人に1人、25年後には3人に1人を超えると見込まれています。このままでは多くの方々が社会参加の機会を制約され、活力のない暗い社会に向かってしまうのではないでしょうか。 →第1点は移動制約者(もっといい呼称はないかな?)の補助,保障,活用?移動権の保障? 交通基本法を制定しなければならないと思うもう一つの理由は地球環境の問題です。地球温暖化の最大の原因は大気中に放出されるCO2 ですが、日本では交通部門からのCO2 排出量は全体の約2割で、その90%はくるまからのものです。交通手段をくるまから環境にやさしい公共交通機関に転換するとともに、くるま自体をエコにしていかなければ、鳩山政権がかかげる2020年までに25%のCO2 排出量の削減という目標の達成は難しいと思います。そのためには、私たちの暮らすまちを、自転車、バス、路面電車、鉄道などが充実した「歩いて暮らせるまち」にしていかなければなりません。低炭素社会の実現はグリーン・イノベーションによる成長戦略の道につながりますので、交通基本法のなかにきちっと交通分野の地球温暖対策を位置づける必要があります。 →第2点目は地球温暖化対策。 交通基本法は、移動に関する不安や不満をしっかりと受け止めるとともに、交通部門の地球温暖対策に関して私たちが進むべき方向についての指針を明確にするものでなければなりません。移動権を法律に位置づけ、環境にやさしい交通体系を構築していくというこれからの社会にふさわしい交通政策の道しるべとなるべきです。人と環境にやさしい交通体系の実現こそが地域や国全体の活性化にもつながりますので、そのような思いで、交通基本法を制定し、その理念を裏打ちする関連施策を充実させていかなければならないと思います。 →交通基本法の役割を書いている,そのなかで地域活性化もふれられているけど。交通基本法の目的は交通権の確保と地球温暖化対策。その目的に適う法令になっているかな?。 移動権の保障と支援措置の充実 →それでまず第1点の移動権について・・・・と支援措置の充実ね。 交通基本法の根幹に据えるべきは「移動権」だと思います。まず、私たちひとりひとりが健康で文化的な最低限度の生活を営むために必要な移動権を保障されるようにしていくことが、交通基本法の原点であるべきです。とりわけ、お年寄りや体の不自由な方々にとって、移動権は極めて重要です。過疎地域では高齢化が他よりも早く進んでおり、ただでさえ不便なこれらの地域での交通手段の確保は大きな課題です。また、国の骨格をなす離島にとって航路や空路は生命線です。どのような地域で暮らしていても、人々の知恵や新しい技術を活用しながら、すべての人々にとってまちにでやすい環境を整え、移動権を保障していくべきです。 そのためには、地域公共交通をしっかりと維持・再生し、活性化させていくことが必要です。「ユニバーサル・デザイン」、つまり交通施設を誰もが利用しやすいものにして行くことも重要です。権利を法律に規定してもそれを裏打ちする施策を充実していかかなければ移動権は充足されないからです。しかし、地域公共交通をめぐる状況は大変厳しくなっています。地方のバス、タクシー、鉄道、旅客船の旅客数は過去10年間で2割減、20年間で4割減と落ち込み、赤字の会社が増え、運行の維持が困難なところが増えています。そして、採算をとろうとして運賃を上げたため、客離れが起きるという悪循環に陥っています。安全で安心な輸送が脅かされかねません。また、交通施設や乗り物のバリアフリー化も道半ばの状況です。移動権を保障するためには、これらを誰もが利用しやすいユニバーサル・デザインにすることを徹底していかなければなりません。 これまでは、地域の公共交通は交通企業などの「私」の取組みと国や自治体の「公」とに頼ってきました。しかし、残念ながら年々公共交通を巡る環境は厳しさを増しており、「私」の取組みには限界がでてきています。このため、地域公共交通を維持・再生し、活性化させていくためには「公助」を一層充実させることが必要ですが、今までのやり方で単に支援額を増やすだけではいけないと思います。 →公助って,国や自治体が交通機関に対して補助金を出すという意味かな?。その範囲と額は?。 少し具体的に考えてみましょう。まず、移動手段の確保やバリアフリーの問題は、住民、自治体、交通企業などの地域の関係者が望ましい姿を構想し、持続可能な方策を構築することが基本だと思います。これを地方と連帯して支援していくのが国の役割です。従って、国の支援措置は地域の自主性を尊重することを基本におきながら拡充・再構築していくことが必要です。このような観点から、地域公共交通の維持・活性化などに関する国の補助制度は、予算を拡充するとともに、自治体や交通企業などによる地域の協議会の自主的な取組みに対して一括して交付する仕組みに改めてはどうでしょうか。 →地域の協議会の自主的な取組みに対して一括して交付する,って具体的には?。どういう意味?。地方自治体,各交通企業,利益関係者,住民が協議会を作り,協議会の自主的に作成する計画に対して国が助成するという意味ね。地域の単位は国土形成法における広域地方?都道府県?市区町村?。計画を承認するのは誰?。住民投票は非現実的だから地方議会?地方自治体の長?。補助金をもらって支出を決定するのは誰?。計画の検証,妥当性確認は誰がどうやってやる?。 また、「公助」の内容についても新しい発想が必要です。今は健常でくるまを自分で運転することができたり、家族に連れていってもらうことができても、いずれは年をとって運転できなくなり、家族に頼れない状況にも遭遇します。誰もが動くことが難しくなるというリスクを負っているのです。生きていくなかで障害を負ったり、生まれながらに障害をもっている方々もいます。このような状況にあるにもかわらず、交通分野には福祉の思想、つまり健常者が移動に困難を伴う人々を支え合う「共助」の考え方が欠けているように感じます。「共助」の視点を加えて、国も地方も「公助」の内容を大幅に拡充する必要があるのではないでしょうか。 →公助と共助を一緒にはできないけど,共助の視点を加えるって具体的には?。 環境にやさしい交通体系の実現 →もちろん第2点は地球環境問題。・・・交通体系としていますね。 くるまに依存する現代社会が解決すべきもう一つの重要課題は環境にやさしい交通体系の実現です。くるまから環境負荷の少ない公共交通への利用転換やエコカーの普及を加速させるためには、経済的誘因(インセンティブ)や各種の規制を総動員する必要があります。例えば、通勤のこと。全国の就業者の4割が通勤にくるまを使っています。マイカー通勤からのCO2 排出量は年間3,000 万トンに達するとの推計もあります。法律、予算、税制を組み合わせて通勤交通のグリーン化を加速させる必要があります。 →インセンティブや規制と明言していますね。グリーン化とはまた抽象的な。化石燃料を使わない交通体系の構築という意味でしょうか?。 また、経済の牽引役が期待される大都市も交通混雑が常態化していると成長力は半減します。シンガポール、ロンドン、ストックホルムなどで行われているように都市部の渋滞対策にインフラ整備ではなく経済的誘因や交通規制を活用する時代が来ていると思います。 →再び世界を例にインセンティブ+規制に言及。 物流でも荷主と運送事業者が連携して、短距離輸送は自家用トラックから営業用トラックへ、長距離輸送はトラックから鉄道や海運へ転換(モーダルシフト)していくことが必要です。そのためには効率的な輸送機関を荷主に選んでもらう魅力や誘因を充実させることが必要です。 →自家用から営業用へ,トラックから鉄道へのモーダルシフトと高速道路無料化は矛盾しているなあ。 これらのことを実現するためには関係者の努力が必要ですし、一面では負担や制約をもたらします。しかし、短期的なCO2 排出量削減のみならず、長い目でみれば私たちの住まいや事業所の立地に影響し、環境負荷の少ない都市・国土構造の形成にもつながるはずです。 →私たちの住まいや事業所の立地に影響って? 地域の活力を引き出す交通網の充実 →はて?3点目に地域活性化が登場しているなあ。これは交通体系の目的,目標じゃない?結果をアピールしている?。 社会参加の機会が広がるということは、人々が、そして、まちが活気をもつことにつながります。くるまが多いと「渋滞」になりますが、人々がたくさん集まってくると「賑わい」になります。路面電車のまち、自転車で動き回れるまち、バリアフリーの徹底した誰にとっても移動しやすいまち、子育てのしやすいまちは、「住んでよし、訪れてよし」となり、来訪者も増えていきます。それが魅力的なまちづくりであり、地域おこしというものではないかと思います。 また、地域の活性化は、地域間を結ぶ幹線交通網が各地の隅々にまで根を伸ばしてこそ引き出されることになります。その意味で、どこがどのように欠けているのか、新しい高速道路料金制度と整合のとれた交通体系はどうあるべきか、交通結節点へのアクセスで改善すべきところはどこかなど、あらゆる角度から「幹線交通網の総点検」が必要だと感じています。大都市圏をリニアのような新しい超高速交通機関が結ぶ時代も視野に入れて、今後の幹線交通体系を総合的な視点からみつめてみることが必要ではないでしょうか。 →地域間を結ぶ幹線交通網が各地の隅々まで根を伸ばす→日本列島改造論とどう違うのかなあ。 都市内や都市間を結ぶ交通網は、日本で暮らしている私たちのみならずわが国を訪れるすべての人々を各地に案内できる基盤となり、日本だけでなくアジア、そして世界の公共財になるのです。日本発の新しい交通技術を海外に普及させていくきっかけにもなるでしょう。そんな世界に開かれた未来志向の発想も交通基本法には必要だと思います。 →都市間を結ぶ交通網は世界の公共財で,地域間を結ぶ幹線交通網は何なんだろう,どう違うんだろう?。 おわりに フランスでは1982 年に交通基本法が制定されました。今では、首都パリのみならず、ストラスブールなどの地方都市の交通体系は世界をリードするようになっています。遅れること30 年。日本でも交通基本法を制定するときがきました。国土交通省では、来年の国会に関連施策を充実させる方策とともに交通基本法案を提出したいと考えています。 →首都パリのみならず,とはヴェリブのことを言っているのであれば,的外れじゃないかナア。 そのためには、全員参加の過程が重要だと思っています。できるだけ多くの方々と意見を交わしながら、市民本位、住民本位の法案をつくっていきたいと思っています。交通基本法の制定と関連施策の充実に向け、この中間整理に対しても、みなさんから幅広くご意見をいただければと思いますので、どうかよろしくお願いします。 2.参考資料 全国的に進む人口減少 3.交通基本法案(第165 回国会(臨時会)(平成18 年)民主党・社民党共同提出/第171 回国会(常会)(平成21 年)で衆議院解散となったため廃案) 交通基本法案 目次 附則 第一章 総則 (目的) →基本理念は第三条から第七条だそうです。移動に関する権利は第二条ですね。 (移動に関する権利) →なるほど,移動に関する権利が明確にされていますね。基本的人権の一部と位置づけられるのかな?。移動権と交通体系?。 (安全で円滑で快適な交通施設等の利用等) →交通施設=道路,線路,空港,港湾・・・・?,輸送サービス=バス,トラック輸送,鉄道,航空,船舶輸送・・・・?。ガソリンスタンドはどちらに含まれる?含まれない?。 (交通体系の総合的整備) →交通体系の整備の基本的考え方であり,交通体系そのものの基本的考え方である第七条のあとに記載することが適当。これは基本理念ではなく方法論,第八条国の責務の前に記載することが適切。主語は国,地方自治体,事業者および国民。 (交通による環境への負荷の低減) (大規模災害時における交通の確保) →交通施設だけが生き残っても,輸送サービスを提供する組織が生き残らないと交通は確保されないのだけれど・・・・道路は地震で壊れないように作ることを要求しているだけ?。 (国際交通機関等の整備) (国の責務) →どうして「推進しなければならない。」や「推進する責務を有する。」じゃないんだろう。 (地方公共団体の責務) (事業者の責務) (国民の責務) (法制上の措置等) →第八条とは別に記載した理由は?。主語が政府となっているが,法制上の措置を講じる責任が政府にある(国会にはない)?。国会の責務はないの?。 (年次報告) 第二章 交通計画 (交通基本計画) →国の計画って?政府が定める国土交通省立案+閣議決定の交通基本計画に対して「国の計画」?国土形成計画全国計画のことかな?これも閣議決定の政府の計画じゃないの?。国会が承認していない計画は政府の計画じゃないの?。 4 国土交通大臣及び内閣総理大臣は、あらかじめ広く国民の意見を聴いて交通基本計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。 →アララ,国土形成計画法でも閣議決定なのに国会の承認?。広域地方計画との整合性は?。都道府県ではなく広域地方?。 6 国土交通大臣及び内閣総理大臣は、前項の規定による国会の承認があったときは、遅滞なく、交通基本計画を公表しなければならない。 (都道府県交通計画) →国が都道府県に命令しているなあ,定めなければならないと。地方自治の理念に反するんじゃないかなあ。インセンティブと規制の観点からいえば都道府県交通計画を定めると補助金がもらえるよ,じゃないのかなあ。 2 都道府県交通計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。 (市町村交通計画) 第三章 交通に関する基本的施策 (交通条件に恵まれない地域における交通施設の整備の促進等) (移動制約者に配慮された交通施設の整備の促進等) (都市部における交通の混雑の緩和等) (運賃又は料金の負担の軽減) (交通に係る投資の重点化等) (有機的かつ効率的な交通網の形成等) (交通による環境の保全上の支障の防止) (災害発生時における交通の支障の防止) (外航海運等の中核的拠点となるべき施設の整備の促進等) 第二節 地方公共団体の施策 第二十六条 地方公共団体は、前節に定める国の施策に準じた施策及びその他のその地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた交通に関し必要な施策を、これらの総合的かつ計画的な推進を図りつつ実施するものとする。 附 則 この法律は、公布の日から施行する。 理 由 交通が、人の移動及び貨物流通を担うものとして国民の諸活動の基礎であるとともに、環境に多大な影響を及ぼすおそれがあることにかんがみ、交通に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、移動に関する権利を明確にし、及び交通についての基本理念を定め、並びに国、地方公共団体、事業者及び国民の交通についての基本理念に係る責務を明らかにするとともに、交通に関する施策の基本となる事項を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。 4.交通基本法検討会の開催状況 ■趣旨 ■ ヒアリングの進め方 ※ 10 回程度開催予定 5.「交通基本法」の制定に向けた意見募集の結果概要 平成22年2月1日から3月2日までにかけて実施した「交通基本法」の制定に向けた意見募集については、361件の意見提出があった。 ・移動に関する権利を明確にし、それを保障するという基本法の規定に賛成の意見 等があった。 主要な論点に関する意見とその件数は、以下のとおり。 (基本法の理念について) (移動権の保障について) (財源問題について) 大都市の交通事業者の利益を地方への再配分、ユニバーサル料金や交通税の導入、ガソリン税等による公共交通の助成に関する財源を確保し、助成制度を充実すべき、今は健常でもいつかは交通弱者になるのでお互いを支えあう共助の考え方を盛り込むべき101 件 (交通計画について) (地域交通に関する国の関与について) (具体的な施策の方向性について) (その他) |