電磁波が人体に与える影響について
最近の急速な携帯電話・電子レンジ・テレビ等の普及により、私の身の回りで『電磁波』という言葉をよく聞くようになりなした。それと共に、『電磁障害』という言葉も耳にするようになり、『電磁波』による人体への影響が問題になってきています。でも、『電磁波』を目で見ることはできません。私は、その“目に見えないもの”に興味をそそられ、《電磁波が人体に与える悪影響について》を調べることにしました。
1. 電磁波とは何か?
電波とほとんど同じだが、電波がどちらかといえば長波(*1)の範囲をさすのに対し、これにさらに短い波長の赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ線など電磁場(*2)の振動による波全部を含めて電磁波という。電磁波はまた、光電効果(*3)や、コンプトン効果(*4)に見られるように粒子性をもち、量子論(*5)によれば、その振動数に比例したエネルギーをもつ光量子(*6)からなると考えられている。
(*1)長波 … 電磁波を波長によって分類したときの呼称の一つ。波長3,00 0m以上、周波数100kc以下に相当する。
(*2)電磁場 … 静止した電荷(物体が電気を帯びること・その電気の量)、 あるいは磁石のまわりの空間には、それぞれ電場(帯電した物体の電気が作用す る場所)、および磁場(磁力の作用する場所)が誘起される。電荷あるいは磁石が 静止している限り電荷と磁場は無関係であり、そして磁石と電場と無関係である。 このような場は、それぞれ静電場、静磁場と呼ばれる。ところが、電荷が運動す れば、その周囲に電場に加えて磁場が生ずる。電流のまわりに生ずる磁場も、電 荷の運動によるものである。こうして、電場と磁場とは別々にに切り離して扱う ことのできる別個のものでなく、電磁場として統一的に論ぜられるべきものであ ることがわかる。
(*3)光電効果 … 物質内の電子が光のエネルギーを吸収して原子核の束縛 を脱し、物質外に放出される効果を外部光電効果といい、物質内にとどまって物 質の電気的性質を変化させる現象を内部光電効果という。この電子は、光電子と よばれる。
(*4)コンプトン効果 … X線が物質によって散乱されると、散乱線が入射 線と同じ波長をもつ干渉性散乱(トムソン散乱)のほかに、散乱線が入射線より も長い波長をもつ非干渉性散乱(コンプトン散乱)を生ずる現象。
(*5)量子論 … 古典物理学に対し、歴史的には1900年M.プランクによ る粒子仮説の提唱に始まり、微視的存在の構造、機能追求のため量子的観点にた って展開された物理学理論を総称する。1925年以降量子力学の成立とともに、 自己整合的な理論体系として現代物理学の中軸をなしている。
(*6)光量子 … 素粒子の一つ。光子とも呼び、光あるいは一般に電磁波の エネルギーをになう基本的粒子。現在の素粒子論では、光子は静止質量0,スピ ン(旋回)1でボース統計(一つの原子核、または原子、分子で、そのなかに含 まれる電子、陽子、中性子の総数が偶数個であるような粒子に対して適用される 量子統計をいう。)に従う素粒子の1として、基本的な役割を果たしている。
2. 電磁波と生物
T. 電磁波の顔ぶれ
@ 発電所から各家庭やオフィス、工場などへ電力を送っている送電線や家 庭の屋内配線(のまわりの電磁波)。
A 日常生活で利用している家庭用電化製品(に、使用されたりまたそこか ら漏れている電磁波)
B 情報産業の主役であるコンピュータや、OA(オフィス・オートメーシ ョン)、情報ネットワークなどに使用されている電子機器(から発生する 電磁波)。
C 生産工場の工業用加熱設備や金属表面処理設備(に用いられている電磁 波)。
D 電気メス、ハイパーサーミニアとも呼ばれる温熱治療器、医療用テレメ ーター、ガンの発見や妊娠初期の双胎児の確認などに用いられる超音波診 断装置、心臓ペースメーカーなどの各種医療機器(に用いられている電磁 波)。 E TV、衛星放送、FM・AMラジオなどの放送(に用いられている電磁波)。 F 無線通信(に用いられている電磁波)。
G 航空・船舶から高層気象用、ドップラー・レーダーまでの各種レーダー (の発する電磁波)。
H 赤外線。
I 視覚が取り込む光、可視光線。皮膚ガンの元凶ともなりかねぬ紫外線。
J レントゲン撮影などで浴びている、X線。
K 放射性物質から発する、透過性の非常に強いガンマ線。
U. 電磁波を吸収するアンテナとなる人体
『単細胞からヒトに至るまでの非常に多岐にわたる生物が、熱効果をもたらす強さの数千分の一、数十万の一、あるいは数百万分の一の電磁波に対してさえ、様々な反応を示す。心拍、血圧、代謝作用など、生理機能変調を招く。奇形、死産などの生物の発生過程でのトラブルは、胚の段階からの性的熟成の始まるまでの時期に照射を受けた場合が、特に顕著である。』 (A・S・プレスマン)
ANSIの1966年のガイドラインで、電磁波についての色々な事実が明らかになってゆく。
まず第一に判明したことは、電磁波照射による動物や人間のエネルギー吸収量が、エネルギーの周波数、対象生体のサイズ、さらにマイクロ波に対する位置関係等の違いに従って、大きく変化するという事実だった。例えば、同一のエネルギーを照射されても、サルとヒトとでは、体重1sあたりの吸収量が大幅に異なってくる。
けれども、最も重大だったのは、周波数の違いによってエネルギー吸収量が変化するという現象の発見だった。好ましからざる条件下では、ヒトの場合、70〜100メガヘルツの周波数帯の電磁波を浴びると、それよりも高い周波数帯に比べ、10倍ものエネルギーを吸収してしまうことが確認された。この場合、ヒトの体はこの周波数の電磁波に“共鳴”する。つまり、人体が効率のよいアンテナになってしまうのである。
V. 生物磁石
1975年、当時マサチューセッツ工科大学の学生だったR・P・ブレイクモアが、海底の泥の中から、地磁気の磁力線の方向に沿って動く嫌気性(酸素を嫌う)のバクテリア(走磁性細菌)を発見した。この走磁性細菌のうち、北向き細菌は地磁気のN極の方向(北)に向かい、南向き細菌はS極の方向(南)に向かう。
そして、1979年には、この走磁性細菌の体内から“生物磁石”が検出される。後に“マグネトゾーム”と呼ばれるこの生物磁石は、マグネタイト、すなわち磁鉄鉱の微粒子を含む非常に小さな小胞で、走磁性細菌の体内に10〜40個程が鎖状に並んで存在していた。
3.電磁波が人体に与える影響について
T. 脳波と電磁波との同調
世紀の問題である、脳・ガン・発生・進化などと、電磁波は、密接に関 係している。
脳は、神経細胞の塊であり、無数の神経細胞同士がシプナスと呼ばれる お互いの間の隙間を通って電気信号で情報を伝えあっている。電気信号を発 生させる源は、細胞膜を挟んで存在する電位差(静止膜電位)である。
神経細胞の活動はすべて電気の働きに依存している。従って、生体が外 界からの電磁波に侵された場合、実際に感覚神経の神経活動が乱される。そ うすると、実体のない閃光が見える、という現象が起こる。理由は、変動磁 場によって鼓膜に誘導された弱い電流が、光の強さの違いを感知する細胞に 作用して、この神経細胞に活動電位を起こさせ、その信号が脳に伝わるから だとされている。
U. 電磁波が発ガン性を助長する
人のガンの原因は、たばこ・ストレスなど色々なものが知られている。
発ガン性の高い化合物ほど、フリーラジカル(*1)生成量が多いことが分かっている。例えばたばこの場合、タールの発ガン性はそこに含まれる発ガン物質の発ガン性を合計したものよりもはるかに大きいという不思議な現象があり、その部分を埋めるものがフリーラジカルではないかと考えられている。
フリーラジカルが関与する化学反応式が、電磁波によって大きな影響を受けることが、立証されている。
(*1)フリーラジカル … 分子が二つに分裂したときに、もともとの化学結 合を形成していた二つの電子が、二つの断片に一個ずつ分配された状態。
4. 参考著書
新明解国語辞典 (三省堂)
世界大百科事典 (平凡社) 第9巻
〃 〃 第13巻
〃 〃 第19巻
〃 〃 第23巻
〃 〃 第24巻
電磁波とはなにか / 後藤尚久 (講談社)
電磁波が危ない / 吉永良正 (光文社)
5. 感想
今まで、『電磁波』と言ってもなかなかピンとこなく、また恐ろしさを知らずにテレビを見たり、電子レンジを使ったりしてきました。それがよかったのか、悪かったのかはわかりませんが、ガンになってしまったり、脳に異常が起こるかも…と考えると、これからは電磁波を放射するものを、できる限り電磁波を放射しないものに作り替えていかなければならないと私は考えています。