古代オリエント ,ヒッタイト王国について


古代オリエント
 ヒッタイトについて




1)動機
 
 漫画「天は赤い川のほとり」の舞台が、古代オリエント・ヒッタイトであるので、本当に漫画の通りなのかと思い、調べてみることにしました。


2)ヒッタイト歴代王名表

(古王国)

タバルナ王 即位 (BC1680〜BC1650)
 首都を最初クッシャルに、中部アナトリアにヒッタイト王国を建国
ハットゥシリ1世 (BC1650〜BC1620)
 首都をハットゥシャに遷都
ムルシリ1世   (BC1620〜BC1590)
 バビロニアに遠征 ムルシリ1世は王族に暗殺
 この後ツィダンタ1世即位まで政権争い勃発
ツィダンタ王   (BC1560〜BC1550)
アンムナ王    (BC1550〜BC1530)
フッツィヤ王   (BC1530〜BC1525)
テリピヌ王    (BC1525〜BC1500)
 王位継承法を制定 再建を行う

(ヒッタイト中王国)

アルワムナ王   (BC1500〜BC1490)
ハンティリ2世  (BC1490〜BC1480)
ツィダンタ2世  (BC1480〜BC1470)
フッツィヤ2世  (BC1470〜BC1460)
ツゥトハリヤ2世 (BC1460〜BC1440)
 ツゥトハリヤ2世はフルリ系とも
アルヌワンダ1世 (BC1440〜BC1420)
トゥトハリヤ3世 (BC1420〜BC1400)
 アルヌワンダ王の息子
ハットゥシリ2世 (BC1400〜BC1380)
 トゥトハリヤ3世の兄弟(アルヌワンダ王の息子)
スッピルリウマ1世(BC1380〜BC1346)
 ハットゥシャに防壁を建設 メソポタミア北部を占領
 カッシュ王国と国交を結ぶ 疫病で死亡
アルヌワンダ2世 (BC1346〜BC1345)
ムルシリ2世   (BC1344〜BC1315)
ムワタリ王    (BC1315〜BC1282)
 カデシュでラムセス2世と戦い 引き分け
ムルシリ3世   (BC1282〜BC1275)
ハットゥシリ3世 (BC1275〜BC1250)
 バビロニア・エジプトと攻守同盟締結
 ラムセス2世に王女を嫁がせる
トゥトハリヤ4世 (BC1250〜BC1220)
 葬儀改革を断行
アルヌワンダ3世 (BC1220〜BC1215)  
 アルザワ併合 東西から攻められる
スッピルリウマ2世(BC1215〜BC1200)
 滅亡・・・


3)ヒッタイトについて
 このヒッタイトですが,大きく,古王国と新王国の2つに別れています。
 ヒッタイト古王国は現在のシリア・トルコの辺りに有った国で,紀元前1680年頃にラバルナが初代王に即位しクッシヤルに都を置きます。(後にハッツゥシャに遷都)
B.C.1620年にはムルシリ王が即位しバビロン第一王朝を滅ぼしたりこの時代の強国としてオリエントに存在しますが,反乱などの内部に不安を多く抱えB.C.1520年に幕を閉じます。
 その後,B.C.1460年にフルリ系のトゥトハリア2世が初代王として即位してヒッタイト新王国が始まります。この頃のオリエントの状況ですが,強国エジプトとヒッタイト,成長してきたアッシリアとさながら3国時代の様相を呈しています。
その時に起こったエジプトラムセス2世VSヒッタイトムワタリ王の戦いカデシュの戦いはあまりにも有名ですね。(ちなみにこの戦いの後世界最初の平和条約が結ばれています)
 ヒッタイトは主に5つの部族で構成されています。フルリ,ハッティ,バラ,ルウィ,ヒッタイトです。印欧語だと言われてるのはヒッタイト族の言葉。
元々ハッティ族が居た所に北方からヒッタイト族に追われたルウィ族が流れ込んで来ます。
 その後にヒッタイト族が入り,国を興します。
 次にヒッタイトの名産ともいえるのは、鉄です。ヒッタイトは鉄の国とも呼ばれるぐらい鉄が有名です。現在解ってる限りでは最初に鉄を精製し作った国がこのヒッタイトだとされています。それ以前にも鉄は確認されているのですが,こちらは主に隕鉄を利用して作ってます。鉄の利用法ですが当時は鉄がまだまだ貴重品で金銀よりも価値のある金属として存在しています。
 こんなオリエントの強国ヒッタイトですが,B.C.1200に終演を迎えます。
その滅んだ原因は諸説色々あるのですが,一番有力なのが謎の集団「海の民」が原因だと考えられています。
 この海の民が鉄で身を固めてヒッタイトに進入し滅ぼしました。
ヒッタイト帝国が滅んだ後,シリア方面に逃れ細々と存続していきますが,B.C.800年頃に後の大国アッシリアにカルケミシュを占領され最後を迎えます。



4)鉄の時代における、2ユニットの軍編成
・ 重投石&象弓
この文明の王道的コンビネーション。象乗り射手で重投石を護衛しつつ、重投石で、 蹴散らすといった使い方。この文明ならではなのが、騎兵などが重投石に接近して、 誤爆してもなかなか壊れないということです。
・ 重投石&装甲象
これも↑と同じような使い方。装甲象は敵の足止めとして前にだし、そこに投石を 当てるという感じ。前に出すのが象だからできる荒業。
・ 重投石&鎌チャリ
この場合は誤爆に注意である。相手が爺文明のときに使う。あくまでも鎌チャリ は壁。あるいは爺or町の人抹殺用として使うのが吉。重投石は建物や足の遅いユ ニットを狙おう。足の早いユニット(騎兵、鎌チャリなど)は鎌で足止めして重投 石で…といった感じになるのではないのでしょうか。


5)まとめ
 
 思っていたよりも、漫画に書いてあるとおりでびっくりしました。
 鉄については、隕石から鉄が取れるのは初耳で、本当に取れるのかどうかを知りたいです。本ではハッティ族の秘術という設定なのですが、本当はどうなのかはよく分かりませんでした。ただ、青銅器時代にとっては、鉄がどれほど貴重だったのかは、分かりました。
 軍事のことについては、車の車輪が青銅器の場合、重量の関係で2人までしか乗車できないのに比べ、車輪を鉄に変えることによって、2人ではなく、3人乗車できるようになりました。2人のりの場合、一人がたずなをもち、もう一人が攻撃・守備を受け持っていました。3人のりの場合、一人がたずなを持ち、もう一人が攻撃をし、残りの1人が守備を受け持ちます。これによって、2人のりよりも3人乗りのほうが、ひとつの動作をすれば良いだけなので、攻撃力が強まり、死者の数を減らすこともでき、また、3人乗りの車に3人ではなく2人で乗ると機動性がよくなるため、鉄で作った車輪を使った車は遥かに強いことが分かます。このことにより、製鉄法を逸早く見つけたヒッタイトの軍は、当時の戦争ではかなり優位にたつことができたのではないかと思われます。
 鉄は軍の装備、戦闘方法などを大きく変えたといってもいいと思います。
 最後に、漫画も捨てたものではないと思いました。