No.5--------→ サタデー・ナイト・フィーバー *



麦太郎は切手を買いに

町の郵便局に行きました。

小さな町の 小さな郵便局です。



職員さんは 合計4人。

郵便局長さんと 副局長さん、

切手係りの小池さん(♂)、スタンプ係りの畑中さん(♀)です。

この4人がいつも郵便局にいて

町のみんなを暖かく迎えてくれるんです。


ところが・・・・

今日は何だかいつもと勝手が違ってたんですよ。



まず 郵便局の扉を開けると、

大音量の音楽が飛び込んできました。

局内にディスコソングが流れています。

赤や黄色や緑のライトが クルクルと点滅して、

天井には ミラーボールがぶら下がっていました。

局員さんたちも いつもの服装ではありません。

小池さんも畑中さんも

何だかサイケな格好で仕事をしていました。

副局長に至っては 部屋の片隅でDJをしています。



「てけらぁ〜 てけらぁ〜」



・・・どうやら副局長は「チェケラ〜」と言いたいのでしょうが

昭和初期生まれの彼には 巧く発音が出来ないのでしょう。

なんだか哀れでした。



そこへ局長が現れました。



「あっ 局長! これは一体 どうしたんですか?!」



麦太郎は訪ねました。

すると局長は 涙を目にためてこう訴えました。



「麦太郎さん・・・ こうなったのは

新しい郵政大臣の仕業なのです・・・」



局長が弱々しく語ってくれた内容は こんな感じです。

新しく郵政大臣になったトラボルタさん(仮名)が

全国の郵便局のイメージアップのために打ち出した政策、

それがこの「フィーバー大作戦」と題した

モノだったらしいのです。


局長は更に続けました。



「麦太郎さん、私はこんなコトをするために

郵便屋さんになったんじゃありません」



小池さんも畑中さんも 麦太郎に訴えかけます。



「麦太郎さん、私たち もう恥ずかしくって・・・

どうにか出来ないかしら?!」



「そうだそうだ、僕たちじゃ歯が立たないんだ!

麦太郎さんからガツンと何か言ってやってくれ!」



「てけらっちょ〜〜」(涙声)



みんなが麦太郎に 救いを求めていました。

麦太郎は意を決して みんなにこう言いました。



うーん・・・
でも前より全然イケてますよ


(局内 12秒間 金縛り状態)



・・・こうして麦太郎は

無事に切手を買って帰ったのでした。

郵便局のみんなには悪いけど、

麦太郎はあのスタイルが気に入ってしまったんですもの。

しょうがないですよね。