No.14--------→ 退屈とモグラさん 〜飛燕ちゃん編〜
春というより もう初夏の匂いがする6月です。
高校生の飛燕(ひえん)ちゃんは 何をするでもなく、
ただボ〜っと 窓の外を見ていました。
なんだか雨が降ってきそうな空模様。
空は雲で 真っ白に覆われていました。
「退屈だなぁぁぁぁ〜〜〜・・・」
飛燕ちゃんの友達は
みんな用事があって居ませんでしたので
何も予定の無かった飛燕ちゃんは
ただこうして窓の外を
見てるしかありませんでした。
しかし飛燕ちゃんは 実はこうして
ただボーッとしてるだけの時間も
好きな娘だったので
何となく顔が半笑いでした。
ちょっと危ないですよ、飛燕ちゃん。
そこへ一匹のモグラさんが
土の中からボコっと顔を出しました。
モグラさんと飛燕ちゃんは
目と目が合ってしまいました。
しばらく見つめ合うモグラさんと飛燕ちゃん。
モグラさんは どうやら飛燕ちゃんに
何か頼まれ事をしてもらいたい様子です。
モグラさんの瞳は
「何か用事を言いつけてっ」
と、訴えてました。
飛燕ちゃんは困りました。
そして一生懸命
何か用事は無いモノかと考えました。
なんて優しい娘なんでしょう。
そして飛燕ちゃんは思いつきました。
「そうだ、手紙を届けてもらおう」
確かずっと前に
麦太郎くんに書いた手紙があったハズ。
出そう出そうと思っていたのに
ついついタイミングを逃して
出せずにいたあの手紙。
いつも鞄に入れて置きながら
出し忘れてしまったり、
ポストを見て思い出しても
たまたま手紙の入ってない鞄だったため
やっぱり出すコトが出来なかったり・・・
それをモグラさんに頼んで
届けてもらうコトにしました。
飛燕ちゃんは 手紙を探し当てて
モグラさんに渡しました。
モグラさんは喜んで手紙を受け取り、
また穴の中へともぐって行きました。
飛燕ちゃんは やっと
麦太郎に手紙を出せるコトと
モグラさんの期待に応えたコトが嬉しくて
その日はずーっと
ほのぼのとしていられました。
夕方過ぎになって
モグラさんは麦太郎の家に到着しました。
モグラさんは麦太郎に手紙を渡すと
満足そうに また穴へと戻って行きました。
「誰からかな?
おおー飛燕ちゃんからだー」
麦太郎は ちょっと(イヤ、だいぶ)泥にまみれてしまった手紙を
さっそく開封して 飛燕ちゃんからの手紙を読みました。

断っておきますが、出だしでも説明した通り
今の季節は初夏。
飛燕ちゃんの手紙は
冬に書かれたモノでした。
・・・飛燕ちゃん、タイミングずれまくってますよ。
麦太郎の友達 可愛い飛燕ちゃんのお話でした。
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