nabe's review(なべのレビュー:本)
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「月の砂漠をさばさばと」
著者:北村薫
【新潮文庫】

なべの評価:★★★★☆
心がほのぼのと温かくなるようなストーリー。こういう本を読むと、ほっとしますね。ミステリの北村薫というイメージが強いけど、こういう物語を書けるのが素晴らしいです。日常のなんてことない部位を鮮やかに切り取っているという気がしました。おーなり由子の挿絵もこの物語にぴったりで可愛らしいです。
9歳のさきちゃんと作家のお母さんは二人暮し。毎日を、とても大事に、楽しく積み重ねています。お母さんはふと思います。いつか大きくなった時、今日のことを思い出すかな―――。どんな時もあなたの味方、といってくれる眼差しに見守られてすごす幸福。かつて自分が通った道をすこやかに歩いてくる娘と、共に生きる喜び、切なさ。やさしく美しいイラストで贈る、少女とお母さんの12の物語。

「平成お徒歩日記」
著者:宮部みゆき
【新潮文庫】

なべの評価:★★★☆☆
宮部みゆき唯一の小説以外の読み物です。さくさくっと読み進められるのがミヤベの特色ですね。こんな歩き旅なら自分もやってみたいと思っちゃいました。それぞれのお徒歩の企画が楽しすぎます!
あるときは赤穂浪士のたどった道、またるときは箱根越え、お伊勢参りに罪人引廻し、島流しルートも。暑さにも寒さにも原稿締切にも病にも負けず、ミヤベミユキはひたすら歩く歩く―――。怪しき道づれたちと繰り広げる珍道中記を読むと、あ〜ら不思議、あなたも江戸時代へタイムスリップ。さあ、この本をポケットに、お江戸の旅へと出発しよう!楽しくてためになるおトクな一冊。



「てるてる坊主の照子さん」上・中・下巻
著者:なかにし礼
【新潮文庫】

なべの評価:★★★☆☆
言わずと知れた、NHKの朝ドラの原作です。朝ドラ好きのなべに取っては、楽しい3冊でした。文章はべたべたの大阪弁。ちょっと読みにくい気もしたけど、ドラマを先に見始めていたので、案外すっとストーリーに引き込まれました。新潮文庫の中でも大きな活字で読みやすかったです。
以下、各本の裏表紙の紹介文の転載です。
舞台は戦後復興期の大阪・池田市。復員してパン工場を始めた岩田春男と照子の夫婦には、春子、夏子、秋子、冬子の四人の子供がいる。妻の照子は人一倍負けず嫌いな性格だが、彼女のアイディアで始めたテレビ喫茶が大当たり。四姉妹もすくすく育ち、長女の春子はフィギュア・スケートで見る間に才能を発揮する。夢を抱いて奮闘する一家を描く、涙と笑いと感動の「国民的ホームコメディー」。(上巻)
順調に見えた岩田一家に、試練が襲ってきた。日本でトップクラスのスケート・コーチについて練習を始めた春子は、遠征先の九州で倒れて長期入院を余儀なくされる。それから間もなく、今度は春男の浮気が発覚し、岩田一家はてんやわんやの大騒ぎ。春男は、どうこの難局を切り抜けるのか。右肩上がりの昭和三十年代を背景に、夢を抱いて奮闘する一家の姿を描く、傑作ユーモア家族小説。(中巻)
春子のスケートは全国レベルへ上達し、五輪を目指すまでになった。いっぽう、夏子には芸能界から誘いがかかり、歌手でビューの話が持ち上がる……。果たして、姉妹のオリンピックと紅白歌合戦、ダブル出場の奇蹟は起こるのか?照子が祈りをこめて吊るしたてるてる坊主は、今日も岩田家の物干し場の軒端で揺れている。涙と笑いと感動の家族劇「なにわの若草物語」いよいよ佳境!(下巻)