シイの実の背比べ畚野 剛
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
11月19目、連絡会の「能勢妙見山観察会」で訪れた豊能町の吉川八幡社の杜はわずか1ヘクタールほどですが、近隣では貴重なシイの群落でした。町教育委員会の掲示板には「コジイ」と表示されていましたが、たくさん落ちていた実は何となく細長い感じがしました。そこで、その長さ(A)、巾(B)、比(A/B)を測り、今年、私が集めた他の2カ所のンイの実と比べることにしました。 結果は右の表のようになりました。 各表中、太字で現した、長さと巾の比の平均値(AV)を見ると、吉川八幡TYPE1のものが1.918であり、一番細長いことを示しました。同じ境内で少し離れた別株のTYPE2の実は1.496で見た感じでは丸っぽいものでした。それでも、川西市や三田市産の実(1.237-1.271)よりも細長い傾向が認められました。 各グループの巾はそれほど差がないので。吉川八幡のシイの実が細長く見えるのは、長さがよそのものより大きく1.4cm前後あるためと考えられます。 「日本の野生植物 木本I」(1989)ではスダジイの堅果の長さは12-21mm、コジイのそれは6-13mmと書かれています。実の長さだけで判断するかぎり、吉川八幡の「シイ」はスダジイの方に含まれてしまいます。また同書には、「四国や九州にはコジイとスダジイの中間形があり、(中略)、これは両種の雑種と考えられる」との説明もありました。他の書物ではコジイとスダジイを母種と変種の関係と捉えている例もあります。両種の性状は連続的なものかもしれませんね。 |
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| じねんじょレターズ・トップ |
| 大阪連絡会・ホームへ |