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■クレーン構造規格 労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第三十七条第二項及び第四十二条の規定に基づき、ク レーン構造規格を次のように定める。 第一章 構造部分等 第一節 材料(第一条・第二条) 第二節 許容応力(第三条−第七条) 第三節 荷重(第八条−第十条) 第四節 強度(第十一条−第十四条) 第五節 安定度(第十五条) 第六節 控え(第十六条) 第二章 機械部分 第一節 ブレーキ(第十七条−第十九条) 第二節 ドラム等(第二十条−第二十三条) 第三節 安全装置等(第二十四条−第三十三条の二) 第四節 電気機器等(第三十四条−第三十八条) 第三章 附属部分 第一節 緩衝装置等(第三十九条・第四十条) 第二節 逸走防止装置等(第四十一条・第四十二条) 第三節 歩道等(第四十三条−第四十六条) 第四節 運転室及び運転台(第四十七条−第四十九条) 第四章 加工(第五十条−第五十三条) 第五章 ワイヤロープ等(第五十四条−第五十五条の二) 第六章 雑則(第五十六条−第五十七条) 附則 別表第1(1) 別表第1(2) 別表第1(3) 別表第1(4) 別表第1(5) 別表第1(6) 別表第1(7) 別表第2 別表第3 別表第4 第一章 構造部分(第一条−第十六条) 第一節 材料 (材料) 第一条 クレーン(労働安全衛生法施行令(昭和四十七年政令第三百十八号)第十二条第三号に掲げるク レーン及び同令第十三条第二十五号に掲げるクレーンをいう。以下同じ。)の構造部分(クレーンのう ち、階段、はしご道、手すり、歩道、運転室、囲い、覆いその他クレーンの荷をつり上げるための支持 部分以外の部分及び機械部分を除いた部分をいう。以下同じ。)(構造部分の一部として使用するワイヤ ロープを除く。)の材料は、次に掲げる日本工業規格に適合した鋼材又はこれらと同等以上の化学成分 及び機械的性質を有する鋼材でなければならない。ただし、厚生労働省労働基準局長が認めた場合には、 この限りでない。 一 日本工業規格G三一〇一(一般構造用圧延鋼材)に定めるSS四〇〇 二 日本工業規格G三一〇四(リベット用丸鋼) 三 日本工業規格G三一〇六(溶接構造用圧延鋼材) 四 日本工業規格G三一一四(溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材) 五 日本工業規格G三一二八(溶接構造用高降伏点鋼板) 六 日本工業規格G三一三六(建築構造用圧延鋼材) 七 日本工業規格G三四四四(一般構造用炭素鋼管)に定めるSTK四〇〇、STK四九〇又はSTK 五四〇 八 日本工業規格G三四四五(機械構造用炭素鋼鋼管)に定める一三種、一八種、一九種又は二〇種 九 日本工業規格G三四六六(一般構造用角形鋼管) 2 前項の規定にかかわらず、つり上げ荷重が五トン未満のケーブルクレーンの構造部分のうち塔、支柱 又は控えには、木材を使用することができる。 3 前項の規定により使用することができる木材は、強度上の著しい欠点となる割れ、虫食い、節、繊維 の傾斜等がないものでなければならない。 (鋼材に係る計算に使用する定数) 第二条 前条第一項本文の鋼材に係る計算に使用する定数は、次の表の上欄に掲げる定数の種類に応じて、 それぞれ同表の下欄に掲げる値とする。(表) 第二節 許容応力 (鋼材に係る許容応力の値) 第三条 第一条第一項本文の鋼材に係る計算に使用する許容引張応力の値、許容圧縮応力の値、許容曲げ 応力の値、許容せん断応力の値及び許容支え圧応力の値は、それぞれ次の式により計算して得た値とす る。 これらの式において、σa、σta、σca、σbat、σbac、τ及びσdaは、それぞれ次の値を表すもの とする。 σa 鋼材に係る次に掲げる値のうちいずれか小さい値 イ 降伏点又は耐力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)の値を一・五で除して得た値 ロ 引張強さ(単位 ニュートン毎平方ミリメートル)の値を一・八で除して得た値 σta 許容引張応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) σca 許容圧縮応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) σbat 引張応力の生ずる側における許容曲げ応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) σbac 圧縮応力の生ずる側における許容曲げ応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) τ 許容せん断応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) σda 許容支え圧応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) 2 第一条第一項本文の鋼材に係る計算に使用する許容座屈応力の値は、次の式により計算して得た値と する。 λ<20の場合 σk=σca 20≦λ≦200の場合 σk= 1 σca ω これらの式において、λ、σk、σca及びωは、それぞれ次の値を表すものとする。 λ 有効細長比 σk 許容座屈応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) σca 許容圧縮応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) ω 座屈係数(別表第一に定める座屈係数又は厚生労働省労働基準局長が認めた計算の方法により計 算して得た値をいう。) (溶接部に係る許容応力の値) 第四条 第一条第一項本文の鋼材により構成されるクレーンの構造部分(以下「構造部分」という。)の 溶接部に係る計算に使用する許容応力(許容支え圧応力及び許容座屈応力を除く。)の値は、前条第一 項の規定にかかわらず、同項に規定するそれぞれの値(溶接加工の方法がすみ肉溶接である場合には、 許容せん断応力の値)に、次の表の上欄に掲げる溶接加工の方法及び同表の中欄に掲げる鋼材の種類に 応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる係数を乗じて得た値とする。(表) 2 前項の規定にかかわらず、放射線試験を行う場合において、構造部分の溶接部(溶接加工の方法が突 合せ溶接である場合に限る。)が次に掲げるところに該当するときは、当該溶接部に係る計算に使用す る許容応力(許容引張応力、許容圧縮応力及び許容曲げ応力に限る。)の値は、前条第一項に規定する 値とすることができる。 一 日本工業規格Z三一〇四(鋼溶接継手の放射線透過試験方法)(以下この条において「規格」とい う。)に規定する第三種のきずがないこと。 二 規格に規定する第一種及び第四種のきず又は第二種のきずのいずれかがある場合には、当該きずに 係る規格に規定するきず点数又はきず長さがそれぞれ規格に規定する第一種及び第四種の二類の許容 限度を表す値又は第二種の二類の許容限度を表す値以下であること。 三 規格に規定する第一種及び第四種のきず並びに第二種のきずが混在する場合には、当該きずに係る 規格に規定するきず点数及びきず長さがそれぞれ規格に規定する第一種及び第四種の二類の許容限度 を表す値及び第二種の二類の許容限度を表す値の二分の一以下であること。 3 前項の放射線試験は、次に定めるところによるものでなければならない。 一 規格に定めるところに従い構造部分の溶接部の全長の二十パーセント以上の長さについて行うこと。 二 構造部分の溶接部は、その余盛りが母材の表面と同一の面まで削られていること。ただし、余盛り の中央における高さが、次の表の上欄に掲げる母材の厚さに応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる高 さ以下である場合には、この限りでない。(表) (木材に係る許容応力の値) 第五条 第一条第二項の木材に係る計算に使用する木材の繊維方向の許容引張応力の値、許容圧縮応力の 値、許容曲げ応力の値及び許容せん断応力の値は、次の表の上欄に掲げる木材の種類に応じて、それぞ れ同表の下欄に掲げる値とする。(表) 2 第一条第二項の木材に係る計算に使用する木材の繊維方向の許容座屈応力の値は、次の式により計算 して得た値とする。 λ≦100の場合 σk=σca(1−0.007λ) λ>100の場合 これらの式において、λ、σk及びσcaは、それぞれ次の値を表すものとする。 λ 有効細長比 σk 許容座屈応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) σca 許容圧縮応力(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) (許容応力の値の特例) 第六条 第一条第一項ただし書の規定により厚生労働省労働基準局長が使用することを認めた材料及び当 該材料により構成される構造部分の溶接部に係る計算に使用する許容応力の値は、当該材料の化学成分 及び機械的性質を考慮して厚生労働省労働基準局長が定めるものとする。 (許容応力の値の割増し) 第七条 第三条から第五条までに規定する許容応力の値及び前条の規定により厚生労働省労働基準局長が 定める許容応力の値は、第十一条第一項第二号の荷重の組合せによる計算においては十五パーセントを、 同項第三号から第五号までの荷重の組合せによる計算においては三十パーセントを限度として割り増し た値とすることができる。 第三節 荷重 (計算に使用する荷重の種類) 第八条 構造部分にかかる荷重のうち計算に使用する荷重は、次に掲げるとおりとする。 一 垂直動荷重 二 垂直静荷重 三 水平動荷重 四 熱荷重 五 風荷重 六 地震荷重 七 衝突荷重 (風荷重) 第九条 前条第五号の風荷重の値は、次の式により計算して得た値とする。ただし、厚生労働省労働基準 局長が認めた場合には、この限りでない。 W=qCA この式において、W、q、C及びAは、それぞれ次の値を表すものとする。 W 風荷重(単位 ニュートン) q 速度圧(単位 ニュートン毎平方メートル) C 風力係数 A 受圧面積(単位 平方メートル) 2 前項の速度圧の値は、次の表の上欄に掲げるクレーンの状態に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる 式により計算して得た値とする。(表) 3 第一項の風力係数は、クレーンの風を受ける面に関して風洞試験を行って得た値又は次の表の上欄に 掲げるクレーンの風を受ける面の区分に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる値とする。(表) 4 第一項の受圧面積は、クレーンの風を受ける面の風の方向に直角な面に対する投影面積(以下この項 において「投影面積」という。)とする。この場合において、クレーンの風を受ける面が風の方向に対 して二面以上重なっているときは、風の方向に対して第一の面の投影面積に、風の方向に対して第二以 降の面(以下この項において「第二以降の面」という。)のうち風の方向に対して前方にある面と重な っている部分の投影面積に次の図に示す低減率を乗じて得た面積及び第二以降の面のうち風の方向に対 して前方にある面と重なっていない部分の投影面積を加えた面積とする。(図) 備考 この図において、b、h、φ及びηは、それぞれ次の値を表すものとする。 b 相対するクレーンの風を受ける面に係るけたの間隔 h 相対するクレーンの風を受ける面に係るけたのうち風の方向に対して前方にあるけたの高さ φ 相対するクレーンの風を受ける面に係るけたのうち風の方向に対して前方にあるけたのクレーンの風 を受ける面に係る充実率(平面トラスにより構成される面については前項の表の備考において規定する W1とし、平板により構成される面及び円筒の面については1とする。) η 低減率 (地震荷重) 第十条 第八条第六号の地震荷重の値は、垂直静荷重の二十パーセントに相当する荷重がクレーンに対し 水平方向に作用するものとして計算して得た値とする。ただし、厚生労働省労働基準局長が認めた場合に は、この限りでない。 第四節 強度 (強度計算に係る荷重の組合せ) 第十一条 構造部分を構成する部材の断面に生ずる応力の値は、次に掲げる荷重の組合せによる計算にお いて、それぞれ第二節に規定する許容応力の値を超えてはならない。 一 衝撃係数(次の式により計算して得た値をいう。以下この項において同じ。)及び別表第二に定め る作業係数(以下この項において「作業係数」という。)を乗じた垂直動荷重、作業係数を乗じた垂 直静荷重、作業係数を乗じた水平動荷重並びに熱荷重の組合せ ジブクレーンの場合 Ψ=1+0.3V ただし、1+0.3V<1.10 の場合は、Ψ=1.10、1+0.3V>1.30 の場合は、Ψ=1.30 とする。 その他のクレーンの場合 Ψ=1+0.6V ただし、1+0.6V<1.10 の場合は、Ψ=1.10、1+0.6V>1.60 の場合は、Ψ=1.60 とする。 この号において、Ψ及びVは、それぞれ次の値を表すものとする。 Ψ衝撃係数 V 巻上定格速度(単位 メートル毎秒) 二 衝撃係数及び作業係数を乗じた垂直動荷重、作業係数を乗じた垂直静荷重、作業係数を乗じた水平 動荷重、熱荷重並びにクレーンの作動時における風荷重の組合せ 三 垂直動荷重、垂直静荷重、熱荷重及び地震荷重の組合せ 四 垂直動荷重、垂直静荷重、熱荷重及び衝突荷重の組合せ 五 垂直静荷重、熱荷重及びクレーンの停止時における風荷重の組合せ 2 前項に規定する応力の値は、同項各号に掲げる荷重の組合せにおいて、当該構造部分の強度に関し最 も不利となる場合におけるそれぞれの荷重によって計算するものとする。 (疲れ強さに対する安全性) 第十二条 構造部分は、疲れ強さに対する安全性が確認されたものでなければならない。 (剛性の保持) 第十三条 構造部分は、壁面座屈、著しい変形等が生じないように剛性が保持されているものでなければ ならない。 (たわみの限度) 第十四条 天井クレーンのクレーンガーダは、定格荷重に相当する荷重の荷を当該クレーンガーダのたわ みに関し最も不利となる位置でつり上げた場合に、当該クレーンガーダのたわみの値が当該クレーンガ ーダのスパンの値の八百分の一以下となるものでなければならない。ただし、クレーンガーダのスパン の値が相当程度小さいこと等により、当該クレーンガーダのたわみによる荷のゆれによる危険のおそれ がないことが明らかな天井クレーンについては、この限りでない。 第五節 安定度 (安定度) 第十五条 クレーンは、次の場合において、当該クレーンの転倒支点における安定モーメントの値が、そ れぞれその転倒支点における転倒モーメントの値以上である安定度を有するものでなければならない。 一 垂直動荷重の〇・三倍に相当する荷重が定格荷重がかかる方向と反対の方向にかかった場合 二 垂直動荷重の一・六倍(土木、建築等の工事の作業に使用するクレーン(次号において「工事用ク レーン」という。)にあっては、一・四倍)に相当する荷重がかかった場合 三 垂直動荷重の一・三五倍(工事用クレーンにあっては、一・一倍)に相当する荷重、水平動荷重及 び作動時における風荷重を組み合わせた荷重がかかった場合 2 前項の規定による安定度は、次に定めるところにより計算するものとする。 一 安定度に影響がある質量は、クレーンの安定に関し最も不利となる状態にあるものとすること。 二 風は、クレーンの安定に関し最も不利となる方向から吹くものとする。 3 屋外に設置されるクレーンは、荷をつっていない状態における安定度についての計算において、クレ ーンの停止時における風荷重がかかった場合における当該クレーンの転倒支点における安定モーメント の値がその転倒支点における転倒モーメントの値以上のものでなければならない。 4 前項の規定による安定度は、次に定めるところにより計算するものとする。 一 安定度に影響がある質量は、クレーンの安定に関し最も不利となる状態にあるものとすること。 二 風は、クレーンの安定に関し最も不利となる方向から吹くものとすること。 三 走行クレーンにあっては、逸走防止装置等により、逸走を防止するための措置が講じられた状態に あるものとすること。 第六節 控え (ケーブルクレーンの控え) 第十六条 ケーブルクレーンの控えは、次に定めるところによるものでなければならない。 一 支柱の頂部を安定させるための控えの数は、二以上であること。 二 架空電路に近接していないこと。 三 控えのうちガイロープにあっては、次に定めるところによること。 イ クリップ、シャックル、シンブル等の金具を用いて支柱及びガイロープ用アンカ又はこれと同等 以上に堅固な物(固定されている物に限る。)と緊結されていること。 ロ ターンバックル等の金具を用いて緊張されていること。 ハ ロの場合において、ターンバックルが用いられているときは、より戻りを防止するための措置が 講じられていること。 第二章 機械部分(第十七条−第三十八条) 第一節 ブレーキ (つり上げ装置等のブレーキ) 第十七条 つり上げ装置及び起伏装置は、荷又はジブの降下を制動するためのブレーキを備えるものでな ければならない。ただし、水圧シリンダ、油圧シリンダ、空気圧シリンダ又は蒸気圧シリンダを用いる つり上げ装置又は起伏装置については、この限りでない。 2 前項のブレーキは、次に定めるところによるものでなければならない。 一 制動トルクの値(つり上げ装置又は起伏装置に二以上のブレーキが備えられている場合には、それ ぞれのブレーキの制動トルクの値を合計した値)は、クレーンに定格荷重に相当する荷重の荷をつっ た場合における当該クレーンのつり上げ装置又は起伏装置のトルクの値(当該トルクの値が二以上あ る場合にあっては、それらの値のうち最大の値)の一・五倍以上であること。 二 人力によるものにあっては、次に定めるところによること。 イ ストロークの値は、足踏み式のものにあっては三十センチメートル以下、手動式のものにあって は六十センチメートル以下であること。 ロ 足踏み式のものにあっては三百ニュートン以下、手動式のものにあっては二百ニュートン以下の 力量で作動するものであること。 ハ 歯止め装置又は止め金を備えているものであること。 三 人力によるもの以外のものにあっては、クレーンの動力が遮断された場合に自動的に作動するもの であること。 3 前項第一号のつり上げ装置又は起伏装置のトルクの値は、つり上げ装置又は起伏装置の抵抗がないも のとして計算するものとする。ただし、当該つり上げ装置又は起伏装置に七十五パーセント以下の効率 のウォーム・ウォーム歯車機構が用いられている場合には、当該歯車機構の抵抗により生ずるトルクの 値の二分の一のトルクに相当する抵抗があるものとして計算することができる。 (走行ブレーキ) 第十八条 走行クレーンは、走行を制動するためのブレーキを備えるものでなければならない。ただし、 次に掲げる走行クレーンにあっては、この限りでない。 一 床上で運転し、かつ、当該運転をする者がクレーンの走行とともに移動する方式のクレーンのうち、 次のいずれかに該当する走行クレーンで屋内に設置されるもの イ 走行車輪軸受が滑り軸受である走行クレーン ロ 走行車輪軸受が転がり軸受で、かつ、走行の定格速度が二十メートル毎分以下である走行クレー ン 二 油圧で走行する走行クレーン 三 人力で走行する走行クレーン (横行ブレーキ) 第十九条 トロリが横行するクレーンは、トロリの横行を制動するためのブレーキを備えるものでなけれ ばならない。ただし、次に掲げるクレーンにあっては、この限りでない。 一 横行車輪軸受が滑り軸受であるクレーンで屋内に設置されるもの 二 床上で運転する方式のクレーン(床上の定位置から運転する方式のクレーンを除く。)のうち、横 行車輪軸受が転がり軸受で、かつ、トロリの横行の定格速度が二十メートル毎分以下であるクレーン で屋内に設置されるもの 三 油圧でトロリが横行するクレーン 四 人力でトロリが横行するクレーン 第二節 ドラム等 (ドラム等の直径) 第二十条 ワイヤロープにより荷のつり上げ、走行、トロリの横行等の作動をする装置(以下「つり上げ 装置等」という。)のドラムのピッチ円の直径と当該ドラムに巻き込まれるワイヤロープの直径との比 の値、つり上げ装置等のシーブのピッチ円の直径と当該シーブを通るワイヤロープの直径との比の値又 はつり上げ装置等のエコライザシーブのピッチ円の直径と当該エコライザシーブを通るワイヤロープの 直径との比の値は、次の表の上欄に掲げるつり上げ装置等の等級及び同表の中欄に掲げるドラム等の区 分に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる値以上でなければならない。ただし、つり上げ装置等に備え られる過負荷を防止するための装置のシーブのピッチ円の直径と当該シーブを通るワイヤロープの直径 との比の値は五以上とすることができる。(表) 2 前項の規定にかかわらず、同項に定めるつり上げ装置等のドラムのピッチ円の直径と当該ドラムに巻 き込まれるワイヤロープの直径との比の値又はつり上げ装置等のシーブのピッチ円の直径と当該シーブ を通るワイヤロープの直径との比の値は、当該ワイヤロープの安全率の値(第五十四条第一項第一号の 表の下欄に掲げる値を超える値である場合に限る。)又はつり上げ装置等へのワイヤロープの掛け方に 応じて、次の式により計算して得た値とすることができる。ただし、つり上げ装置等の等級が別表第三 に定めるAに該当する場合における前項の表の下欄に掲げる値未満の値としてはならない。 この式において、 、 、σB、ν1、ν2、g及びHは、それぞれ次の値を表すものとする。 つり上げ装置等のドラムのピッチ円の直径と当該ドラムに巻き込まれるワイヤロープの直径との比 の値又はつり上げ装置等のシーブのピッチ円の直径と当該シーブを通るワイヤロープの直径との比の値 前項の表の上欄に掲げるつり上げ装置等の等級及び同表の中欄に掲げるドラム等の区分に応じた 同表の下欄に掲げる値 σB ワイヤロープの素線の公称引張強さの値(単位 ニュートン毎平方ミリメートル) ν1 第五十四条第一項第一号の表の上欄に掲げるワイヤロープの種類に応じた同表の下欄に掲げる 値 ν2 第五十四条第二項の規定により計算して得たワイヤロープの安全率の値 g 重力加速度(単位 メートル毎秒毎秒) H 別表第四に定めるワイヤロープの掛け方による補正係数 (ワイヤロープのドラムへの巻込み) 第二十一条 つり上げ装置等の溝付きドラムの溝にワイヤロープが巻き込まれる方向と当該溝に巻き込ま れるときの当該ワイヤロープの方向との角度は、四度以内でなければならない。 2 つり上げ装置等の溝付きドラム以外のドラムに係るフリートアングルの値は、二度以内でなければな らない。 (ワイヤロープとドラム等との緊結) 第二十二条 ワイヤロープとドラム、ジブ、トロリフレーム、フックブロック等との連結は、合金詰めソ ケット止め、クランプ止め、コッタ止め等の方法により緊結することにより行わなければならない。 (ドラムの強度等) 第二十三条 つり上げ装置等を構成するドラム、シャフト、ピンその他の部品は、十分な強度を有し、か つ、つり上げ装置等の作動に支障となる摩耗、変形、割れ等がないものでなければならない。 第三節 安全装置等 (巻過防止装置) 第二十四条 ワイヤロープ又はつりチェーンを用いるつり上げ装置及び起伏装置は、巻過防止装置を備え るものでなければならない。ただし、ウインチを用い、又は内燃機関を動力として用いるつり上げ装置 及び起伏装置については、この限りでない。 (巻過防止装置) 第二十五条 前条の巻過防止装置は、次に定めるところによるものでなければならない。 一 巻過ぎを防止するため、自動的に動力を遮断し、及び作動を制動する機能を有するものであること。 二 フック、グラブバケット等のつり具の上面(当該つり具の巻上げ用シーブの上面を含む。)とドラ ム、シーブ、トロリフレームその他当該上面が接触するおそれがある物(傾斜したジブを除く。)の 下面との間隔が〇・二五メートル以上(直働式の巻過防止装置にあっては、〇・〇五メートル以上) となるように調整できる構造とすること。 三 容易に点検を行うことができる構造とすること。 2 前条の巻過防止装置のうち電気式のものにあっては、前項に定めるところによるほか、次に定めると ころによるものでなければならない。 一 接点、端子、巻線その他電気を通ずる部分(以下この項において「通電部分」という。)の外被は、 鋼板その他堅固なものであること。 二 通電部分と前号の外被との間は、絶縁抵抗試験及び耐電圧試験において、日本工業規格C八三二五 (交流電磁開閉器)に定める基準に適合する絶縁効力を有する構造とすること。 三 第一号の外被の見やすい箇所に、定格電圧及び定格電流を記載した銘板が取り付けられていること。 四 水にぬれるおそれがある場所又は粉じん等を発散する場所に設けられるクレーンに備えられるもの の外被は、水、粉じん等により機能に障害を生ずるおそれがない構造のものであること。 五 接点が開放されることにより巻過ぎが防止される構造とすること。 六 動力回路を直接遮断する構造のものにあっては、通電部分は、温度試験において、日本工業規格C 八三二五(交流電磁開閉器)に定める基準に適合するものであること。 (巻過ぎを防止するための警報装置) 第二十六条 内燃機関を動力として用いるつり上げ装置及び起伏装置は、巻過ぎを防止するための警報装 置を備えるものでなければならない。 2 前項の警報装置は、次に定めるところによるものでなければならない。 一 フック、グラブバケット等のつり具の上面(当該つり具の巻上げ用シーブの上面を含む。)とジブ の先端のシーブその他当該上面が接触するおそれがある物(傾斜したジブを除く。)の下面との間隔 が一メートルに達するまでに確実に作動する構造とすること。 二 水にぬれるおそれがある場所又は粉じん等を発散する場所に設けられるクレーンに備えられるもの にあっては、水、粉じん等により機能に障害を生ずるおそれがない構造とすること。 三 容易に点検を行うことができる構造とすること。 四 警音を発する方式とすること。 (過負荷防止装置) 第二十七条 ジブクレーンは、過負荷防止装置を備えるものでなければならない。ただし、次に掲げるジ ブクレーンで過負荷防止装置以外の過負荷を防止するための装置(次条第一項に規定する安全弁を除 く。)を備えるものにあっては、この限りでない。 一 つり上げ荷重が三トン未満のジブクレーン 二 ジブの傾斜角及び長さが一定であるジブクレーン 三 定格荷重が変わることのないジブクレーン (安全弁等) 第二十八条 水圧、油圧、空気圧又は蒸気圧を動力として用いるつり上げ装置及び起伏装置は、水圧、油 圧、空気圧又は蒸気圧の過度の上昇を防止するための安全弁を備えるものでなければならない。 2 前項のつり上げ装置及び起伏装置は、水圧、油圧、空気圧又は蒸気圧の異常低下によるつり具等の急 激な降下を防止するための逆止め弁を備えるものでなければならない。ただし、第十七条第二項第一号 及び第三号に適合するブレーキ(人力によるブレーキを除く。)を備えるものにあっては、この限りで ない。 (回転部分の防護) 第二十九条 歯車、軸、軸継手等の回転部分で労働者に危険を及ぼすおそれがある箇所には、覆い、囲い 等を備えなければならない。 (走行クレーンの警報装置) 第三十条 走行クレーン(床上で運転し、かつ、当該運転をする者がクレーンの走行とともに移動する方 式のクレーン及び人力で走行するクレーンを除く。)は、電鈴、ブザー等の警報装置を備えるものでな ければならない。 (傾斜角指示装置) 第三十一条 ジブクレーンでジブが起伏するものは、運転者の見やすい位置に、当該ジブの傾斜角の度合 いを示す装置を備えるものでなければならない。ただし、ジブの起伏の上限及び下限の箇所においてジ ブの起伏を自動的に停止させる安全装置を備え、かつ、当該ジブの傾斜角の度合いによって定格荷重が 変わることのないジブクレーンにあっては、この限りでない。 (外れ止め装置) 第三十二条 フックは、玉掛け用ワイヤロープ等が当該フックから外れることを防止するための装置を備 えるものでなければならない。ただし、特定の荷をつるために使用するフックその他のフックで、玉掛 け用ワイヤロープ等が当該フックから外れるおそれがないものについては、この限りでない。 (走行及び横行の定格速度) 第三十三条 床上で運転し、かつ、当該運転をする者がクレーンの走行とともに移動する方式のクレーン は、走行の定格速度が六十三メートル毎分以下のものでなければならない。 2 床上で運転し、かつ、当該運転をする者が荷の移動とともに移動する方式のクレーンは、トロリの横 行の定格速度が六十三メートル毎分以下のものでなければならない。 (ジャッキ式つり上げ装置の保持機構) 第三十三条の二 ジャッキ式つり上げ装置(複数の保持機構(ワイヤロープ等を締め付けること等によって 保持する機構をいう。以下同じ。)を有し、当該保持機構を交互に開閉し、保持機構間を動力を用いて伸 縮させることにより荷のつり上げ、つり下げ等の作業をワイヤロープ等を介して行う装置をいう。以下同 じ。)の保持機構は、次に定めるところによるものでなければならない。 一 ワイヤロープ等を保持するために必要な能力を有すること。 二 すべての保持機構が同時に開放されることを防止する機構を有していること。 第四節 電気機器等 (操作回路) 第三十四条 電磁接触器等の操作回路であって、地絡した場合に電磁接触器等が閉路されるおそれがある ものは、次に定めるところによるものでなければならない。 一 コイルの一端を電路の接地側の電線に接続すること。 二 コイルと電路の接地側の電線との間に開閉器がないこと。 2 操作回路は、停電時に、すべての電動機を電路から切り離し、かつ、コントローラーをクレーンの作 動を停止する位置に戻さなければ電源が投入されないものでなければならない。ただし、運転者がコン トローラーの操作部分から手を放した場合に、自動的に当該操作部分がクレーンの作動を停止させる位 置に戻り、かつ、当該クレーンの作動を停止させる構造のクレーンにあっては、この限りでない。 (コントローラー) 第三十五条 コントローラーは、運転者の見やすい箇所に、当該コントローラーが制御するクレーンの作 動の種別及び方向並びに作動を停止する位置が表示されているものでなければならない。ただし、運転 者がコントローラーの操作部分から手を放した場合に、自動的に当該操作部分がクレーンの作動を停止 させる位置に戻り、かつ、当該クレーンの作動を停止させる構造のクレーンのコントローラーにあって は、当該位置を表示しないことができる。 (コントローラー) 第三十六条 床上で運転する方式のクレーン(床上の定位置から運転する方式のクレーンを除く。)のコ ントローラーは、運転者がその操作部分から手を放した場合に、自動的に当該クレーンの作動を停止さ せる位置に戻り、かつ、当該クレーンの作動を停止させる構造のものでなければならない。 2 前項のコントローラーでキャブタイヤケーブルによりつり下げられる方式のものにあっては、次に定 めるところによるものでなければならない。 一 キャブタイヤケーブルに当該コントローラーの自重がかからないように支持されていること。ただ し、当該キャブタイヤケーブルが当該コントローラーの自重に耐える強度を有する場合には、この限 りでない。 二 運転者の見やすい箇所に、当該コントローラーが制御するクレーンの作動の方向が表示されている こと。 3 第一項のコントローラーで操作部分が引綱であるものにあっては、当該引綱がもつれないための措置 が講じられていなければならない。 (トロリ線) 第三十七条 電圧が直流にあっては七百五十ボルト以下、交流にあっては六百ボルト以下であるトロリ線 (以下この条において「トロリ線」という。)は、クレーンガーダの歩道又はクレーンに設ける階段、 はしご若しくは点検台(トロリ線のための専用の点検台を除く。)の上方二・三メートル未満で、かつ、 当該クレーンガーダの歩道又はクレーンに設ける階段、はしご若しくは点検台の側方一・二メートル未 満の位置に設けてはならない。 2 前項の規定は、クレーン又はトロリ線に、トロリ線による感電を防止するための囲い又は絶縁覆いが 設けられている場合には、適用しない。 (トロリ線) 第三十八条 電圧が直流にあっては七百五十ボルトを超え、交流にあっては六百ボルトを超えるトロリ線 は、専用のピット又はダクトの内部に納められていなければならない。ただし、感電を防止するための 囲い又は絶縁覆いが設けられているものにあっては、この限りでない。 クレーン構造規格 第三章 附属部分(第三十九条−第四十九条) クレーン構造規格 目次 第一節 緩衝装置等 (緩衝装置等) 第三十九条 天井クレーン、ジブクレーンのうちつち形クレーン若しくは壁クレーン、橋形クレーン又は アンローダは、当該クレーンのトロリの横行方向の両端部に緩衝装置若しくは緩衝材を、又は当該クレ ーンの横行レールの両端部若しくはこれに準ずる箇所に、緩衝装置、緩衝材若しくは当該クレーンのト ロリの車輪の直径の四分の一以上の高さの車輪止めを備えるものでなければならない。 2 走行クレーンは、クレーンの走行方向の両端部に緩衝装置若しくは緩衝材を、又は当該走行クレーン の走行レールの両端部若しくはこれに準ずる箇所に、緩衝装置、緩衝材若しくは当該走行クレーンの走 行車輪の直径の二分の一以上の高さの車輪止めを備えるものでなければならない。 (並置クレーンの緩衝装置等) 第四十条 同一のランウェイに並置されている走行クレーン(床上で運転し、かつ、当該運転をする者が クレーンの走行とともに移動する方式のクレーン及び人力で走行するクレーンを除く。)は、それぞれ のクレーンの相対する側に、緩衝装置又は緩衝材を備えるものでなければならない。 第二節 逸走防止装置等 (逸走防止装置) 第四十一条 屋外に設置される走行クレーンの逸走防止装置は、次の式により計算して得た値の風荷重に 耐える性能を有するものでなければならない。 この式において、W、h、C及びAは、それぞれ次の値を表すものとする。 W 風荷重(単位 ニュートン) h クレーンの風を受ける面の地上からの高さ(単位 メートル)(高さが十六メートル未満の場合 には、十六) C 第九条第三項に規定する風力係数 A 第九条第四項に規定する受圧面積(単位 平方メートル) 2 前項の風荷重は、走行クレーンの逸走に関し最も不利となる状態で計算するものとする。 (走行用原動機) 第四十二条 屋外に設置される走行クレーンは、逸走を防止するための措置を講ずることができる箇所ま で、毎秒十六メートルの風が吹いた場合においても走行させることができる出力を有する原動機を備え るものでなければならない。 第三節 歩道等 (歩道) 第四十三条 天井クレーン、橋形クレーン又はアンローダであって、つり上げ荷重が三トン以上のものの クレーンガーダ及びつり上げ荷重が三トン以上のジブクレーンの水平ジブは、幅が四十センチメートル 以上の歩道を全長にわたって備えるものでなければならない。ただし、点検台その他当該クレーンを点 検するための設備が設けられている場合には、この限りでない。 2 前項の歩道は、次に定めるところによるものでなければならない。 一 クレーンガーダ若しくは水平ジブの上に設けられたトロリその他の装置の横行又は水平ジブの旋回 に支障となる部分以外の歩道の部分に、歩道面からの高さが九十センチメートル以上の丈夫な手すり で中さん付きのもの及び歩道面からの高さが三センチメートル以上のつま先板を備えること。 二 歩道面は、つまずき、滑り、踏抜き等の危険がないものであること。 (はしご道) 第四十四条 つり上げ荷重が三トン以上のジブクレーンのジブ(水平ジブを除く。)は、はしご道を備え るものでなければならない。ただし、点検台その他当該ジブクレーンを点検するための設備が設けられ ている場合又は当該ジブクレーンを地上で容易に点検することができる場合には、この限りでない。 (はしご道) 第四十五条 前条のはしご道その他のクレーンに備えられるはしご道は、次に定めるところによるもので なければならない。 一 踏さんは、二十五センチメートル以上三十五センチメートル以下の間隔で、かつ、等間隔に設けら れていること。 二 踏さんとジブその他の直近の物との間の水平距離は、十五センチメートル以上であること。 三 側木を有しない部分にあっては、踏さんは、足が横に滑り出ないようになっていること。 四 上方の歩道、点検台等の箇所に通ずる部分には、当該箇所の床面からの高さが七十五センチメート ル以上であり、かつ、先端が当該床面の側に曲がっている側木を備えること。 五 長さが十五メートルを超えるものにあっては、十メートル以内ごとに踏棚を備えること。 (階段) 第四十六条 クレーンに設けられる階段は、次に定めるところによるものでなければならない。 一 こう配は、水平面に対して七十五度以下であること。 二 けあげの寸法は、三十センチメートル以下で、かつ、各踏面の間において同一であること。 三 踏面の寸法は、十センチメートル以上で、かつ、各踏面において同一であること。 四 高さが十メートルを超えるものにあっては、七・五メートル以内ごとに踊場を設けること。 五 手すりを設けること。 第四節 運転室及び運転台 (運転室及び運転台) 第四十七条 次に掲げるクレーンは、運転室を備えるものでなければならない。ただし,第三号に掲げる クレーンのうち都道府県労働局長が運転室を備えることが困難であると認めたクレーンについては、この 限りでない。 一 粉じんを著しく発散する場所に設けられるクレーン 二 著しく低温となるおそれがある場所に設けられるクレーン 三 屋外に設けられるクレーン(前二号に掲げるクレーンを除く。) 2 前項の規定により運転室を備えることとされたクレーン以外のクレーンは、運転台を備えるものでな ければならない。 3 前二項の規定は、床上で運転する方式のクレーンについては、適用しない。 (運転室及び運転台) 第四十八条 クレーンに備えられる運転室又は運転台は、次に定めるところによるものでなければならな い。ただし、第一号の規定は、運転者と玉掛けをする者との間の連絡を確実に保持するための装置が備 えられているクレーンについては、適用しない。 一 運転者が安全な運転を行うことができる視野を確保することができる構造とすること。 二 運転者が容易に操作することができる位置に開閉器、コントローラー、ブレーキ、警報装置等の操 作部分を備えていること。 三 運転者が接触することにより感電の危険を生ずるおそれがある充電部分に、感電を防止するための 囲い又は絶縁覆いを備えていること。 四 前条第一項第一号に掲げるクレーンの運転室にあっては、粉じんの浸入を防止することができる構 造とすること。 五 物体の落下等により運転者に危険を生ずるおそれがある場所に設けられるクレーンの運転台にあっ ては、防網その他物体の落下等による運転者の危険を防止するための設備を備えていること。 (運転室等の巻上げ用ワイヤロープ等) 第四十九条 運転室又は運転台が、巻上げ用ワイヤロープ又はつりチェーンによりつられており、かつ、 荷の昇降とともに昇降する方式のクレーンは、当該運転室又は運転台を二以上の巻上げ用ワイヤロープ 又はつりチェーンでつる構造のものとしなければならない。 2 前項のクレーンは、運転室又は運転台をつっている巻上げ用ワイヤロープ又はつりチェーンが切れた 場合に、当該運転室又は運転台の降下を自動的に制動する装置を備えるものでなければならない。ただ し、運転室又は運転台の揚程が二・五メートル以下のクレーンにあっては、この限りでない。 クレーン構造規格 第四章 加工(第五十条−第五十三条) クレーン構造規格 目次 (溶接) 第五十条 構造部分に使用する鋼材を溶接する場合には、次に定めるところにより行わなければならない。 一 アーク溶接によること。 二 日本工業規格Z三二一一(軟鋼用被覆アーク溶接棒)に適合した溶接棒又はこれと同等以上の性能 を有する溶接材料を用いること。 三 母材を予熱する場合を除き、溶接を行う場所における気温が零度以下でないこと。 2 第一条第一項ただし書の規定により厚生労働省労働基準局長が構造部分に使用することを認めた材料 (鋼材を除く。)を溶接する場合には、厚生労働省労働基準局長が定めるところにより行わなければな らない。 3 構造部分のうちリベット締めを行った部分については、溶接を行ってはならない。 4 構造部分の溶接部は、溶込みが十分で、かつ、割れ又はアンダカット、オーバラップ、クレータ等で 有害なものがあってはならない。 (穴あけ) 第五十一条 構造部分のリベット穴及びボルト穴は、次に定めるところによらなければならない。 一 ドリルを用いてあけられていること。 二 かえり又はまくれがないこと。 (緩み止め等) 第五十二条 ボルト、ナット、ねじ等には、緩み止め又は抜け止めを施さなければならない。ただし、高 力ボルトを用いて接合する場合には、この限りでない。 (ウインチの据付け) 第五十三条 つり上げ装置又は起伏装置に用いるウインチは、浮上がり、ずれ又はふれが生じないよう据 え付けられていなければならない。 クレーン構造規格 第五章 ワイヤロープ等(第五十四条−第五十五条) クレーン構造規格 目次 (ワイヤロープ) 第五十四条 ワイヤロープ(ジャッキ式つり上げ装置に用いられるワイヤロープを除く。以下この条にお いて同じ。)は、次に定めるところによるものでなければならない。 一 安全率は、次の表の上欄に掲げるワイヤロープの種類に応じて、それぞれ同表の下欄に掲げる値以 上であること。(表) 二 次のイからニまでに該当すること。 イ 一よりの間において、素線(フィラ線を除く。以下この号において同じ。)の数の十パーセント 以上の素線が切断していないこと。 ロ 直径の減少が、公称径の七パーセント以下であること。 ハ キンクしていないこと。 ニ 著しく形崩れ又は腐食がないこと。 三 巻上げ用ワイヤロープにあっては、つり具の位置が最も低くなる場合において、つり上げ装置のド ラムに二巻き以上残る長さであること。 四 ジブの起伏用のワイヤロープにあっては、ジブの位置が最も低くなる場合において、起伏装置のド ラムに二巻き以上残る長さであること。 五 著しく高熱となる場所において使用されるクレーンのワイヤロープ(つり具に遮熱板を取り付ける 等の方法により、温度が百五十度以下に保持されるワイヤロープを除く。)にあっては、ワイヤロー プ心入りであること。 2 前項第一号の安全率は、ワイヤロープの切断荷重の値を当該ワイヤロープにかかる荷重の最大の値で 除して得た値とする。この場合において、巻上げ用ワイヤロープ及びジブの起伏用ワイヤロープについ ては、これらのワイヤロープ(揚程が五十メートル以下であるクレーンに使用されるワイヤロープを除 く。)の質量及びこれらのワイヤロープが通るシーブの効率を含めて計算するものとする。 (つりチェーン) 第五十五条 つりチェーンは、次に定めるところによるものでなければならない。 一 安全率は、五以上であること。ただし、第四十九条のつりチェーンにあっては、十以上であること。 二 リンクチェーンにあっては、次のイからハまでに該当すること。 イ 伸びが、当該リンクチェーンが製造された時の長さの五パーセント以下であること。 ロ リンクの断面の直径の減少が、当該リンクチェーンが製造された時の当該リンクの断面の直径の 十パーセント以下であること。 ハ き裂がないこと。 三 ローラチェーンにあっては、次のイからハまでに該当すること。 イ 伸びが、当該ローラチェーンが製造された時の長さの二パーセント以下であること。 ロ リンクプレートの断面積の減少が、当該ローラチェーンが製造された時の当該リンクプレートの 断面積の十パーセント以下であること。 ハ き裂がないこと。 2 前項第一号の安全率は、つりチェーンの切断荷重の値を当該つりチェーンにかかる荷重の最大の値で 除して得た値とする。 (ジャッキ式つり上げ装置に用いられるワイヤロープ等) 第五十五条の二 ジャッキ式つり上げ装置に用いられるワイヤロープ等の安全率は、次の各号に掲げるワ イヤロープ等の種類に応じて、それぞれ当該各号に定める値以上でなければならない。ただし、厚生労働 省労働基準局長が認めた場合には、この限りでない。 一 ワイヤロープ 三・五五 二 つり鋼帯及びつり鋼棒 二・五 三 PC鋼より線 二・五 2 前項の安全率は、ワイヤロープ等の切断荷重の値を当該ワイヤロープ等にかかる荷重の最大の値で除し て得た値とする。この場合において、ワイヤロープ等については、これらのワイヤロープ等(揚程が五十 メートル以下であるクレーンに使用されるワイヤロープ等を除く。)の質量を含めて計算するものとする。 第六章 雑則(第五十六条−第五十七条) (表示) 第五十六条 クレーンは、運転者の見やすい位置に、定格荷重が明確に表示されているものでなければな らない。 2 クレーンは、次の事項を記載した銘板が取り付けられているものでなければならない。 一 製造者名 二 製造年月 三 つり上げ荷重 (適用除外) 第五十七条 次のいずれかに該当するクレーンで前各章の規定を適用することが困難なものについて、厚 生労働省労働基準局長が前各章の規定に適合するものと同等以上の性能があると認めた場合には、この告 示の関係規定は、適用しない。 一 輸入したクレーン 二 特殊な構造のクレーン クレーン構造規格 附則 1 この告示は、平成八年二月一日から適用する。 2 クレーン構造規格(昭和五十一年労働省告示第八十号)は、廃止する。 3 平成八年二月一日において、現に製造しているクレーン又は現に存するクレーンの規格については、 なお従前の例による。 4 前項に規定するクレーン以外のクレーンで、平成八年七月一日前に製造されたもの又は平成八年七月 一日において現に製造しているものの規格については、なお従前の例によることができる。 附 則 (平成一二・一二・二五 労働省告示第百二十号) (適用期日) 第一 この告示は、内閣法の一部を改正する法律(平成十二年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年 一月六日)から適用する。 (経過措置) 第二 検査員等の資格等に関する規程第六条第一項及び第六条の二、平成四年労働省告示第十二号第三号 並びに平成四年労働省告示第十三号第三号の規定の適用については、この告示の適用前に労働省におい てこれらの規定に規定する業務又は職務に従事した経験又は期間は、それぞれ厚生労働省においてこれ らの規定に規定する業務又は職務に従事した経験又は期間ととみなす。 第三 この告示による改正前の昭和三十五年労働省告示第十号様式第三十六号の適用事業場臨検証及び様 式第三十七号の診療録検査証並びに昭和五十一年労働省告示第百十二号様式第十一号の立入検査証明書 は、当分の間、それぞれ改正後の昭和三十五年労働省告示第十号様式第三十六号の適用事業場臨検証及 び第三十七号の診療録検査証並びに昭和五十一年労働省告示第百十二号様式第十一号の立入検査証明書 とみなす。 第四 この告示の適用の際限に提出されているこの告示による改正前のそれぞれの告示に定める様式によ る申請書等は、この告示による改正前後のそれぞれの告示に定める相当様式による申請書等とみなす。 第五 この告示の適用の際、現に存するこの告示による改正前のそれぞれの告示に定める様式による申請 書等の用紙は、当分の間、必要な改定をした上、使用することができる。 ■戻る |