・GL工法壁
○GL工法の遮音欠損は、新築工事でも改修工事(リフォーム)でも完全に解消できます
○ポイントその1は、制振性能が大きく、かつ剛性の大きな制振建材を使うこと
○ポイントその2は、接着剤の配置を表面板の固有振動の腹に配置すること
以下に残響室実験と現場実験の結果を示します。
※残響室を用いた実験は、どの大手の建設会社の技術研究所でさえも、実験の困難さから、
これまでも行ってこなかった極めて大掛かりな実験です。
私達はこのような大掛かりな国内で初めての実験を試み、GL工法の遮音欠損の問題を検証し、
その解決方法を見いだしました。
(1)残響室実験
実験は、音源側・受音側とも容積210m3 、開口部1.8m×2.7mの残響室を用いて行いました。
躯体としては、比重2.3のコンクリート120mmを用い、これを基本壁とし、この裸壁にダンゴ状の接着剤を貼り付けておき、
その上に内装表面材を仕上げ面に合わせ圧着し、いわゆるGL工法壁を構成しました。
このようにして施工した種々の壁構造について、音響透過損失の測定とゴルフ球を用いた衝撃音の測定を行いました。


図4には遮音性能の測定結果を、図9には衝撃音の測定結果を示しました。
これらの実験の結果からもおわかりいただけると思いますが、内装表面材として剛性が大きく、,
かつ、制振性能の大きな制振ボードを用い、接着方法を内装表面材の振動モードに着目した接着剤配置
とすることによって、従来のGL工法壁の遮音欠損を大幅に改善する新しい工法(Φ工法)を開発することが
出来ました。また、衝撃音につきましても大幅に低下できることが確認できました。
これらの詳しくいデータにつきましては、研究発表・論文-1、3をご覧になって下さい。
(2)現場実験
施工中の集合住宅およびホテルを用いて現場実験を行い、この工法の検証を行いました。


図7 室間音圧レベル差測定結果(ホテル) 図8 室間音圧レベル差測定結果(集合住宅)
図7にはホテルの測定結果を、図8には集合住宅の測定結果を示しました。
これらの結果から、残響室で行った実験の結果と同様に、従来のGL工法壁の音響的欠陥を大幅に改善する工法で
あることが確認されました。
ホテルの例では、コンクリート躯体は150mmでしたが遮音等級D-50(特級にランクづけ)を実現しております。
また、集合住宅の例では、現場の作業者が接着剤の配置位置を間違えたために250Hz帯域で若干の遮音欠損が
発生してしまいましたが、これが正規の位置にあれば、やはりD-50(集合住宅では1級にランクづけ)を
実現できたと考えております。
これらの事例から、GL工法における低周波数域の遮音欠損の改善は、内装表面材の制振性能の向上とともに、
接着剤の配置方法が重要な要素であることがあらためて確認されました。
GL工法の低周波数域における遮音欠損の問題は、内装表面材に制振性能の大きな部材を使うだけでは
完全には解消できません。
この工法を広く普及していくポイントがここにあります。
設計者がこの工法の理論的な背景を良く理解いただくとともに、施工業者が設計者の指示にしたがい、この工法で
忠実に施工することが、遮音欠損を解消するために不可欠だからです。
これらの詳しいデータにつきましては、研究発表・論文-2、3をご覧になって下さい。
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