・制振建材による遮音性能等の改善効果

建築物の遮音性能は、対象室間の平均音圧レベル差の値をもって評価するが、評価尺度として
一般的に用いられる指標は、「D値」と「算術平均値」である。
D値は、室間の音圧レベル差の測定値として得られた周波数ごとの値を規準特性に照らして評価
するもので、これまで長い間この評価指標によって遮音性能を評価してきた。
一方、壁を透過してくる音の遮音性能を感覚的な評価から単一の数値で表せないかとして取り組んで
きた研究の成果が近年になってJIS規格に反映されてきている。
この方法は、125Hzから2kHzの周波数バンドにおける室間平均音圧レベル差の算術平均値から
遮音性能を表す評価手法である。

制振建材を活用したことによる遮音性能に対する改善の効果を下表に示します。
なお、これらの比較は、比較対象部位の壁の総厚や面密度等をほぼ同じにし、
制振性能(振動減衰能や剛性)の向上がどのように遮音性能等に効果を発揮するかを
確かめたものである。

表1 制振建材の利用の有無による遮音性能の比較(集合住宅等)
記号比較部位壁の構成
(mm)
壁の総厚
(mm)
壁構造の
面密度
(kg/u)
D値
(※)
算術
平均値
(※)
GL工法壁
(通常のGL工法)
石膏ボード12
空気層18
鉄筋コンクリート120
空気層18
石膏ボード12
1802503542
GL工法壁
(Φ工法)
制振ファイボード12
空気層18
鉄筋コンクリート120
空気層18
制振ファイボード12
1802504547
乾式間仕切壁
(通常の工法)
(軽鉄下地)
石膏ボード12
空気層65(GW50)
石膏ボード12
89183041
乾式間仕切壁
(Φ工法)
(軽鉄下地)
制振ファイサンド21
空気層65(GW50)
制振ファイサンド21
107324048
乾式間仕切壁
(通常の工法)
(木下地)
石膏ボード12
石膏ボード12
空気層100(GW50)
石膏ボード12
石膏ボード12
148363042
乾式間仕切壁
(Φ工法)
(木下地)
制振ファイサンド21
空気層100(GW50)
制振ファイサンド21
142324047
乾式間仕切壁
(通常の工法)
(木下地)
石膏ボード12
石膏ボード9
石膏ボード12
空気層100(GW50)
石膏ボード12
石膏ボード9
石膏ボード12
166484044
乾式間仕切壁
(Φ工法)
(木下地)
制振ファイボード12
制振ファイサンド21
空気層100(GW50)
制振ファイサンド21
制振ファイボード12
166484550
注1:遮音性能は、数値が大きい方が性能が良いことを表している
注2:制振建材の利用の効果は、同一記号の通常工法とΦ工法を比較することで確認できる
※:D値や平均音圧レベル差の算術平均値は、現場における測定から求めるが、
ここでは残響室を用いた音響透過損失の測定値をこれらの評価に用いている


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