じゃあ、完成後のマンションはどんな感じで販売されるんだろう。そう思います。
そんで、そんな話をつらつらと。
・・・・・・ともかくも、程度の低いマンションが建設され分譲に売りに出されるわけです。
もちろん、販売になれば営業はみな苦労します。今回の場合はそこの販売だけを東京建物がやることになります。
この計画だと完成のあかつきには、「販売」では、「これは東京建物の物件です」ということになります。
しかし販売営業と言っても、設計から施工、すべての地元や行政との調整まではすべて下請けがやっています。ですから、販売側は中身についての保証や、開発プランにもとづいた住まい方の提案などできるはずがありません。今も、監督が行われないため行政と悶着を起こしたりもしているんですから。
実はこの物件の場合、東京建物は限りなく名義貸しに近いように思えるんですけれど。
ま、それは置いといても、営業となればもう無責任にプッシュプッショで押すだけでしょう。購入者が何か不安を感じていても、そのまま押し切ってローンの審査かなんかに追い込んでしまえばいいという考えです。
「とりあえず審査だけはしてみましょう」ってやつです。
なんだか聞いたことがあるセリフですよね(笑)。そうなるとなぜだか盛り上がってしまう心理になるもので、まあなんとなく「夢のマイホーム」ちゅうことになってハンコを押しちゃうケースもあるんでしょう。
でも、どこかのリンクで、「マンションを買ったらいきなりその隣にマンションが建てられた。そんなこと知らされてなかった。」なんていう紛争もありました。ひどい詐欺的販売ですね。そういう前提であれば、最初から買ったりしないのに。
ここだって傾斜地なんですから、向かいに地下マンションができることは可能性として大いにあります。脅かすわけではありませんけど、ここの自然が悪くなってみんな出て行ってしまい、お向かいに地下3階・地上4階のマンションができることだってあり得ます。
やがてモデルルームにはポツポツと売れたバラの造花が飾られ、建設する前からプロだったらとうてい「売れ筋」とは言えない部屋は当然バッチリ売れ残るわけです。
そうした部屋というのは、押し切って販売をする営業マンでさえ手に負えないもので、モデルルームが古くなって解体がささやかれる頃、やがて訪れるお客が少なくなった頃、そっと「個別に」安く叩かれて、やっと全戸数が完売となるわけです。
こういう、誰も買いたくなさそうなものを「地域の環境がすばらしい」とか、「もう他に何も建ちません」とか煽って売り込んでしまうのを他の業界用語では「ハメ込み営業」といいます。
実際、開発前の環境を知ったなら、「あと少し高くてももうちょっと余裕のある作りだったらよかったのに」という感想は持ってしまうでしょう。そういう、「冷めてしまう」ってよくあることなんですよね。
そんなことがわかりきっていても、値引きすれば誰か買うんですから、メッキがはがれる前に業者は押し付けてしまう。
そういうお部屋は4200万のお部屋だったとして、3200万ぐらいへの値下げだってあります。
すると、安くせざるを得ない問題のある部屋が全体が六十戸なら十パーセント、六戸ぐらいあったとして、平均して700万ぐらいの値引きをしたとするなら業者の機会損失はもう4200万。 これ、建設費用込みです。利益のベースではないです。
そうして、大幅に割引したところから価値が崩れ始めるのです。大幅値引きで買った人だってパンフレットをアレしたりして、売るときには定価ベースから売ろうとするでしょうけど、だいたい買ったのはもっと安いんですから投げるのは早い。
即日完売に近いような良質のものは売り急ぎもないから、逆に値下がりに耐えるもんなんですけどね。
余裕をもって作っておけば全体の品質も向上するだろうしそれほど値下がりするものではない。販売経費は少なく済むし、住人から値崩れする心配はない。
そういうことなのは彼らだってわかっています。「負け組み」のデベロッパーはわかっていてやっちゃう。だって、そんな有能な担当者がいつまでも「負け組み」にいるわけがありませんから。
こうしてむざむざ緑をブッ壊してまで作ったものは価値が落ちるのも早く事業としても経費が膨らんでしまい、成功したとは言えなくても、しかし誰も責任を取ったりはしません。下請けや設計、社員ともども会社に損失を平然と与えてるわけです。
環境は特徴のない低劣なものになり、環境は破壊され、購入された人もやがてはそれに気づかされます。
そうした無駄な商売は、負け組みの会社が潰れるまで漫然と続けられるわけです。
もし、この物件もそういう負け組みマンションの道をたどるとしたら、自然環境や周辺住民だけでなく、購入された方だって困りますよ。
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