自 然 破 壊



未来を見る目を失い、

現実に先んずるすべを忘れた人間。

そのゆきつく先は、自然の破壊だ。


                   アルベルト・シュヴァイツァー

 

地球環境問題
 
地球的規模の環境破壊が進行しつつあることを、最も鮮烈に印象づけたのは、
 なんといってもオゾン層破壊の問題であろう。とくに南極のオゾンホール出現のニュースは、
 人びとを驚かせた。これはイギリスの科学雑誌にファーマンらが発表した論文がもとになっているが、
 その後もつぎつぎに南極のオゾンホールの観測が発表されて、世界にショックを与えた。
 新聞や雑誌に発表された写真は、人の頭に腫瘍ができたようにもみえ、
 いかにも地球は病んでいることを人びとに実感させた。
 この問題に対する意識の高まりは、一気に一九八七年の「オゾン破壊物質を規制する
 モントリオール議定書」の採択につながったが、この議定書が国際的に合意されたのは
 画期的なことであった。というのは、自然環境を守るために、先進各国が
 その産業活動上重要な物質の生産を、削減・規制することに同意したからである。
                               高木仁三郎
「いま自然をどう見るか」より

ザビエル思う : ここで忘れてならないのは京都議定書に対する現在のアメリカの態度である、と。


自然観の変遷
 まず人工的な自然という問題に関連して申しますと、都市の公園でもおかしなことばかりです。
 もともとはアザミとかスミレとか日本の在来の雑草が生え、バッタやトカゲがいた所を
 はじめにまず全部ひっくり返すのです。その後で、そこの場所とは何の関係もない芝を植えたり、
 あるいは西洋種の園芸植物を植える。また、ヒバリもチドリも追い払って、フラミンゴを放したりする。
 つまり、本来のものを追放してみばえのするよそ者を寄せ集めてくる。
 これは文字通り自然ではないし、生態的にもそういう環境は安定しません。
 こういう公園をつくることは決して自然の回復ではなくまさに破壊そのものです。
 ところが、そういうことを国も県も、ときには企業もやる。さらに始末の悪いことは、
 そういうことをやっている人たちが自分は自然に対してすごくいいことをやっていると思っていることです。
 つまり、自然とか生物学とかに関する恐るべき認識の欠如です。
      内田康夫
「消える自然にはびこる人間」野坂昭如対談集「科学文明に未来はあるか」より

ザビエル思う : この対談が行われたのはなんと20年前(1982年)なのです。
          このような忠告は、ずっと昔から、しきりになされていた。にもかかわらず、と。

アマゾン熱帯林の破壊が加速 毎日新聞( 2002.01.26 ) 
「補助金」が林業を崩壊させた だれが森林を救うのか 朝日新聞(2002.6.15)
                                    
ザビエル思う : 人間の自然破壊は洪水等になって自らにはね返って来ている、と。