ネグロス島(実施地)概要
【ネグロス島】
フィリピン・ネグロス島。面積は四国の3分の2の大きさ、島全体が砂糖きび産業に依存する。特に西ネグロス州のほとんどは砂糖きび畑で覆われている。西州の人口の70%以上が家計を「砂糖」に依存し、フィリピン主要輸出産品である砂糖の60%を算出する『砂糖の島』である。
1980年代の半ば、国際的な砂糖価格暴落による「砂糖危機」に直撃され『飢餓の島』として世界中が注目した島である。また、マングローブ林を伐採しエビの養殖をはじめたが、これも価格暴落にあうとともに、波による土地浸食にあい、村民は苦しい生活が続いている。
1981年にバゴ研修センターを開設。農業指導、農村指導、デイケアーセンター(保育園)、養蚕指導、学校林(子供の森)指導等、多岐にわたった活動が展開されている。
1989年から、バゴ市海岸、サガイ市の島にマングローブ植林を始めた。今では多くの魚介類が蘇り、漁が再開され、村民の生活も安定しつつある。
また、ネグロス島カンラオン市では1971年から日本人技術者が入り、お米づくりを指導。市全体がお米産地となった。150haのモデルファームがあり、日本式経営より「こしひかり」等日本米を生産。農場内のいづれかのフィールドで1週間ごとに田植え・稲刈りが行われており、マニラ首都圏に出荷している。ここで育った若者が各村々の農業指導者として活躍している。
《バゴ研修センター》(1994年ネグロス交流団報告文より)
1988年、オイスカ静岡県支部会員の支援により『オイスカネグロス研修センター』を建設。そして1989にマングローブ植林等、特に力を注いだ地域。現在、渡辺重美所長の努力により見事に充実したプロジェクトとなっている。
◎研修センター
回りに植えた木々が大きく成長し、森に囲まれたセンターとなっていて悠々たる雰囲気。蔬菜・米・養豚・養鶏・自然農法・養苗・農村青年育成など、多岐にわたった農村振興モデルセンターとなっている。
デイケアーセンター・子供の森・マングローブ植林プロジェクト・養蚕プロジェクト・出張授業等を対外 的に行っている。
◎デイケアーセンター(保育園)
農村婦人の手助けの為、同島を中心に16校の簡易保育園を建設、世話をしている。
◎子供の森
ネグロス島、パナイ島、ボホール島、レイテ島等の小中高校で計73校実施
滅多に都会の人は行かない農村の学校でも実施している。また、当初はじめた学校では学校林だけでなく 学校農園をつくり、世話をすることを毎朝の日課にしており、生き生きと子供達が、水やり・除草・整枝 を行っていて、「学校の教育方針」にも取上げられた『子供の森計画』の新たな効果に感心する。
◎マングローブ植林プロジェクト
バゴの海岸のマングローブは以前植えた苗の一部は流されたものの新たに又補植しなおし、現在では50 m幅、約2kmの見事なマングローブ帯が出来ており、海岸線を保護していた。また、サガイの島のプロ ジェクトでも、以前植えた苗が2m程に成長し、それ以外に島民が自主的に植林。島の回りがマングロー ブで覆われ、見事に侵蝕を防いでいた。
◎養蚕プロジェクト
バコロード市東約30kmのモーシア地区。今では桑畑が100haに広がっている。ただ農民たちは貧し く、蚕の小屋は、自分の家より良いものを建てなければならない(委託する日本は合格基準が厳しい)と いう矛盾点が出てきているようだ。
《カンラオン市》
山間部へ入る。この場所に1971年、オイスカ技術員として古川外男氏とその家族(婦人と子供3人)が入る。戦後初めて入った日本人ということで現地の人から白い目で見られ、当初は一労働者としての扱いであった。必死の努力が実り、カンラオン山山麓の土地の開拓が許され、数アールの土地の開墾から始めた。地元農民と共に生活しながらその指導者として辣腕を振るい、勤労意欲旺盛な農民へと導いていった。面積も年々増やし、150haの一大米農場へ成長させた。特に年中豊富な水資源を有効に使い、温度差がありながら冬がない気候を生かし、田圃への植え付けを1週間づつづらし、お米づくりの通年栽培を実現。ある田で田植えをしているその横では、稲が見事に実っている姿が見られる。コシヒカリ等の日本米を生産し、現在もマニラ市内のレストランの米の供給源となっている。古川夫妻は他界されたが、その教え子達が農場を支え、立派に運営している。
《サガイ市》
オイスカフィリピン総局役員であるサガイ市マラニオン市長の斡旋で、この地への技術指導が始まった。1989年よりマングローブの植林が始まり、特にモロカンボ島の漁民達が熱心に取り組んでくれた。今では島のまわり全体がマングローブで覆われるようになり、いったん衰退した漁業が再開されるようになった。またここは、多くの貝殻がとれ、セブ島等へ売りに出している。今回、この島へ船でわたる。
以前訪問したときは、歩いているだけで純真な子供達が我々を囲み、微笑みを返してくれ、また蟹などの魚介類をいっぱい食べさせてくれた。
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(現地宿泊・連絡先)
◎ オイスカバゴ研修センター
MR.SHIGEMI WATANABE(所長 渡辺重美)
OISCA Bago Training Center P.O.Box 747, Bacolod City PHILIPPINES 6100
TEL(001-63-912-510-8818)