「洗脳体験」(1998)二澤雅喜&島田裕巳 宝島社文庫
読了2001.4

自己啓発セミナーには現代社会のなかでは味わうことのできない体験をすることができ、

新しい発見があるらしいが、それが社会の中に戻ったとき果たして役に立つかといえば、

この著者曰く「否」らしい。

この本はホントに興味深い。

本自体に書かれていることはそんなにセミナーについて客観的に分析的に書かれているわけではないが、

その分セミナーを体験して感じたこと思ったことが素直に表現されている。

その表現からセミナーの持つ意味をどうとらえるかが読者次第なのだが、

オレにとってはなぜこうしたセミナーにはまるやつがいるのか解らなかったところが

何となく理解できるようになった気がする。

読む前は臨床心理学批判をしようと思ったのだが、読んでいくうち、

統計のハウツー本がセミナーだとしたら、統計学、統計学者が臨床心理学、臨床心理士に相当するような気がしてきてしまった。

不覚。

セミナーで行われることのもとになっているものがどうやら臨床心理学者たちの理論そのものらしい。

それをいいとこ取りして使っているのがこうしたセミナーであるようだ。

そうしたら実験心理学の立場はどうなるんだろう・・・わからん。


  このレビューは2001年4月の日記を加筆修正して掲載しました。

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