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都市農業研究会発足のコンセプト
情報化・高齢化・グローバル化・地方分権の推進・リサイクル型社会。都政を取りまく環境は、激動しています。
さて、東京都では、生活都市構想をはじめとして、膨大な行政計画が作成されています。わたしたち、農林水産業に関係するプランだけでも東京農業振興プラン、東京林業振興プラン、東京水産業振興プランの三大プランを筆頭に、膨大な行政プランが存在します。
そして、多くの政策プロジェクトが設けられ、課題解決に向けた政策検討がなされています。そこでの議論は、必ずや今後の都政ビジョンを指し示す上で重要な提言となることでありましょう。
しかし、こうした正規のプロジェクトにも限界があります。組織や都民に対して公平さと中立性を求められるため、政策内容は慎重とならざるをえませんし、東京都という行政機構の下で動く以上、組織の『常識』の枠を越えられないというデメリットもあります。そして、ともすればわれわれが当然と考えるこの役人の『常識』というものは、実は一般都民の目から見れば、感覚的に相当『ずれている』のではないでしょうか。
都市農業研究会の目指すこと
都市の成熟化とともに、都民の間では、経済成長よりも自然環境・歴史・風土・文化に重きを置く傾向が高まっている。このように都民の価値観が物の豊かさから心の豊かさにシフトする中で、都民の豊かな生活空間を創造していくためには、市街化区域内に残る都市農業が持つ多面的機能を生かすことが不可欠である。都市農業は、新鮮な食糧の安定的供給というその本来的の意義の他にも、伝統的武蔵野の景観の保全、民族芸能・食文化など伝統文化の保存・継承、子供たちへの自然教育の場の提供、高齢者のいきがいの場としての活用、治水・気象緩和など環境保全機能、緊急時の避難場所の提供、多様な生物遺伝資源の保存など極めて数多くの多面的機能を潜在的に備えており、多様性に富み活力に満ちた東京を形作っていく上で欠くことのできない因子となっている。今後は産業としての都市農業だけではなく、都市農業を都民により開かれた場とするとともに、都市に不可欠な公共的資源としてまちづくりの中に生かしていくことが重要である。
本研究会は、緑の保全や有機農業、食の問題、農業と教育など都市農業をとりまく様々な問題点を多角的な視点から学習することにより、参加職員の問題意識の醸成と共有化を図り、行政組織への前向きの施策提言を行うことにより、もって明日の都市施策の展開に資することを目的とする。