| 2005年『愛知万博』開催の是非を問う県民投票 に関する条例 制定請求書 |
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1997年6月BIE(博覧会国際事務局)総会において、2005年日本国際博覧会(以下、愛知万博と言う)を開催する権利を獲得した以降、国、愛知県、2005年日本国際博覧会協会は、正式登録にむけて準備を進めてきましたが、ここにきて愛知万博を取り巻く状況が大きく変わってきました。いまや開催そのものが問われています。 その第一は、県財政の悪化です。歳入が落ち込む一方で、3兆4千億円の借金を抱え、県職員の給与カットや、私学助成、福祉関係の補助金カットまでしなければならないほど深刻なのです。万博開催などとてもできる状況ではありません。 第二は、環境破壊を許さない、内外の厳しい目です。愛知万博の構想が、「自然の叡智」「環境万博」などと言いかえても、「新住事業」「道路事業」で明らかなように、その本質は「自然の宝庫・海上の森」を破壊する従来の地域開発型に変わりがなく、自然保護団体などからの指摘や提案を無視することは許されません。さらに、オオタカの営巣問題や、会場基本計画が愛知青少年公園に拡大したことは、環境アセスメントのやり直しの課題も突きつけられています。 第三は、「民意」の高まりです。環境問題、財政問題が大きな課題となっている愛知万博は、いまだかつて「県民合意」がなされたことはありません。これまでの万博の構想から基本計画に至るまでの過程も、「県民参加」は形ばかりで、反対している県民との対話もなく、公聴会も全く形骸化したものでした。吉野川河口堰建設を問う徳島市の住民投票は、最近の「民意」の高まりを示し、行政はどうあるべきかを例示しました。 このような、少なくとも三つの状況の変化は、愛知万博の開催そのものを問い直すに十分な根拠です。 愛知県と愛知県議会は、大型公共事業の見直しが叫ばれている状況、県財政の破綻寸前の現実を見据え、「海上の森」を全面保全し、「新住事業」「道路事業」の中止を含む「愛知万博開催の是非を問え」との県民の声を謙虚に受け止め、正式登録を間近に控えた今こそ、民意を問うべく、県民投票に踏み切るべきです。そこで私たちは、標記の条例を制定し「2005年愛知万博の開催の是非を問う」ことを請求します。
(目的) 第一条 この条例は、開発の危機にある「海上の森」の全面保全と密接な関係のある跡地利用としての「新 住事業」および、関連する「道路事業」の中止が問われ、県財政が破綻状況にある中で2005年日本 国際博覧会(以下、愛知万博という)開催について県民の意思を明らかにし、県政の民主的運営をおこ なうことを目的とする。 (県民投票) 第二条 前条の目的を達成するために2005年愛知万博開催の是非を問うための県民投票(以下、県民投票という)を行う。 2 県民投票は県民の自由な意志が反映されるものでなければならない。 (県民投票の実施時期およびその措置) 第三条 県民投票は、本条令の施行の日から6ヶ月以内に実施するものとする。 2 知事は県民投票条例が制定されたときに、愛知万博開催に向けたすべての行為を県民投票の結果が出るまで停止するものとする。 3 知事は地方自治の本旨に基づき、県民投票における有効投票の賛否のいずれか過半数を得た結果を尊重しなければならない。 (県民投票の執行および期日) 第四条 県民投票は知事が執行するものとする。 2 知事は県民投票に関する事務を管理、運営するために県民投票管理委員会を設置する。 3 県民投票の期日(以下、投票日という)は知事が定める日曜日とし、投票日の10日前までにこれを告示(以下、告示日という)しなければならない。 (投票資格) 第五条 県民投票における投票の資格を有するものは、以下のいずれかの要件を満たす者とする。 一、 投票日に愛知県に住所を有する者のうち、前条に規定する告知日において愛知県市町村の選挙人名簿に登録されている者および告知日の前日において選挙人名簿に登録される資格を有する者。 二、 地方自治法第13条の2に定める住民の記録にもとづく外国人登録によって、前条に規定する告示日の前日までに1年以上の日本在住が確認される定住外国人のうち、告示日前日までに愛知県に3ヶ月以上在住していることが確認される者であって、告示日の前日に満18歳以上の者。 三、 投票日に愛知県に住所を有する者のうち、前条に規定する告示日の前日までに愛知県に3ヶ月以上在住していることが住民票により確認される者であって、告示日の前日に満18歳以上の日本国民。 (投票資格者名簿) 第六条 知事は投票資格について「愛知万博」に関する県民投票資格者名簿(以下、資格者名簿という)を作成するものとする。 (秘密投票) 第七条 県民投票は秘密投票とする。 (一人一票) 第八条 投票は一人、一票とする。 (投票所においての投票) 第九条 投票資格者は、投票日に自ら県民投票を行う場所(以下、投票所という)に行き、名簿または その抄本の対照を経て投票をしなければならない。 2 前項の規定にかかわらず規則に定める理由により、投票所に自ら行くことができない投票資格者 は、規則の定めにもとづき投票することができる。 (投票の方式) 第十条 投票資格者は、自ら「2005年愛知万博開催」に賛成のときは、投票用紙の賛成欄に、反対のと きは、投票用紙の反対の欄に、「○」(以下、丸印という)の記号を記載し、投票箱に入れなければなら ない。 2 前項の規定にかかわらず身体の故障その他の理由により、自ら投票用紙に丸印の記号を記載することかできない投票資格者は規則の定めにもとづき代理投票させることができる。 3 前2項の規定にかかわらず目にハンディキャップを持つ投票資格者は、規則の定めにもとづき点字投票をすることができる。 (投票の効力の決定) 第十一条 投票の効力の決定に当たっては、次条の規定に反しない限りにおいてその投票したものの意思が明白であればその投票を有効とする。 (無効投票) 第十二条 県民投票において、次の各号のいずれかに該当する投票は無効とする。 一、 所定の投票用紙を用いないもの 二、 丸印の記号以外の事項を記載したもの 三、 丸印の記号のほか、他事を記載したもの 四、 丸印の記号を投票用紙の複数の欄に配載したもの 五、 丸印の記号を投票用紙のどの欄に記載したか確認しがたいもの 六、 丸印の記号を自ら記載しないもの 2 第十条第2項の規定による代理投票および第十条第3項の規定による点字投票の効力に関する事項は規則で定める。 (投票運動) 第十三条 県民投票に関する運動は自由とする。ただし買収や脅迫など県民の自由な意思が拘束され不当に干渉されるものであってはならない。 (投票および開票) 第十四条 投票時間、投票場所、投票立会人その他県民投票の投票および開票に関しては、公職選挙法(昭和二十五年法律第100号)、同法施行令(昭和二十五年政令第89号)、同法施行規則(昭和二十五年総理府令第13号)の規定の例によるものとする。 (結果の告示など) 第十五条 知事は県民投票の結果が判明したときは速やかにこれを告示するとともに県議会議長に通知しなければならない。 (委任) 第十六条 この条例の施行に関し必要な事項は規則で定める。 付則 (施行期日) この条例は公布の日から施行する。 |
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