仙台旅行記2
〜闇鍋編〜
仙台に来たのは,昔の仲間と「闇鍋」を楽しむためである。
年に1回,年末に集まってする闇鍋も,既に10回を数えている(らしい)。
途中から参加している僕も,これが,5度目くらいの参加になる。
闇鍋とは,
各自が勝手に持ち寄った具材を,暗闇の中,鍋に投入し,
頃合いを見計らって,やはり暗闇の中,食する,という催し物である。
おのおのの具材の奏でる絶妙の,というより,説明不可能のハーモニーが醍醐味になる。
となりの人に盛ってもらう。
盛ってもらったからには,必ず完食する。
の二つが,我々の闇鍋の,数少ないルールである。
ルールは少ない方がいい。シンプルな方が,絶対におもしろい。
これまで,さまざまなドラマがくり広げられてきた。
涙を流して「許してください!」と完食を免除してもらおうとする男。
においだけで,席を立って部屋を出て行った男。
闇鍋の前に,大量のアルコールを接種する癖のついてしまった男。
一度参加しただけで,二度と現れなかった男。
不参加者用に,残り物の闇鍋を真空パックに詰める男達の邪眼。
そんな中,毎回「うまいうまい」とお代わりを続ける男。
今年は,どんなドラマが待っているのか?
仙台について,男7人,向かった先は,
「仙台 光のページェント」だった。
並木道を彩るイルミネーションを,せっかくだから見物しようというのだ。

杜の都,仙台で見るイルミネーションは,
都会の完成されたそれにはない,人のぬくもりと温かさを伴っていた。
さて,K君の家について,いよいよ闇鍋である。
できは,というと,これがなかなかで。
歴代の闇鍋の中でも,最も食べやすいうちの一つとなった。
今までリタイアを余儀なくされたり,涙とともに完食していた面々が,
今年に限っては,満面の笑みの元に,次々とお代わりをしていく。
「うめえ!」と歓声が上がることたびたび。
こうなると,今まで「一人だけお代わり」とか,「みんなの冷たい視線の中3杯」とかの
記録を作ってきた僕は,逆に食べる気がなくなる。
他の全員がお代わりをする中,僕だけはいっぱいの闇鍋,であった。
僕って,あまのじゃく?
