○終わりに


学生のときに dBaseII で作ったキノコのデータを別にして、コンピュータでコツコツと植物図鑑のデータを打ち込むようになって9年ほどになります。

図鑑のシリーズごとに、
和名、別名、学名、巻数、ページ、ページ内の出現番号、図の有無、などなど。を入力しています。

フロッピィだけから、圧縮ソフトを使い、メモリディスクになってハードディスクになり。
CPUも最初は確か 12Mz か 16Mz 、現在は 400Mz になりました。

データ数が多くなるにつれ、使っていたソフトの致命的なバグが出現したり、
途中でハードディスクの事故があり、まる2年分の入力したデータが消えてしまったり、
(やっと最近キノコのデータを復旧しました。)
簡単な検索ソフトも自分で作りましたが、検索表の書き換えが大変でした。

環境庁「植物目録」は入力し終わってからFD版を知り、カナをすべて全角変換して付き合わせをしました。

それから各種の図鑑、目録、植物誌のデータをいまだに入力しつづけています。学名の入力はやはり手間がかかり、入力ミスと誤植のチェックでぼぼ入力と同じ時間を費やしています。

最初は植物名を覚えるための役に立てばと思い。
また、せめてその場でわからなくとも図鑑で調べられるようになればということではじめたものです。

索引をすべて入力し、
ページ順に並べ替えて、和名、別名のチェックとページ内の番号を入力してから、
図の有無のチェック、
学名の入力
各段階での入力ミスと、索引にないものの追加、
という形でデータを作ってきました。

最近では、分冊になっているものの総索引の和名を見て、季節別、場所別のどこに含まれるかがおよそ見当がつくようになってきました。

しかし、いまだに植物を見てすぐ名前が出てくるものは多くはありません。

 

全ヨーロッパでの天然の樹木の種類は 40 種程度、それに比べ日本では約 1700 種(亜種変種を含む)。
図鑑で見ても外国のものは牧場に点々と生えている単木の図が多いようですが、日本では公園に植栽されたもの以外ではそのようなことはまずないことでしょう。(ちなみに、かなりの外国の図鑑は日本で印刷されています。)

100年生の木を切ることが大問題になるヨーロッパに比べ、屋久杉は1000年経っていないと一人前扱いされていないことなどが、植物相の豊富さを物語っています。
シダは南方系の植物ということもありますが、日本はアメリカ全土よりも種類が多いということです。、南方系の他の生物のグループでも同様のことが言えると思います。日本の生物学者は欧米で判明している種数から、日本の種数を推定して調査にかかったということです。

生物の種類の少ないヨーロッパの人々は、大航海時代からプラントハンターとして世界から植物を集めてきました。
有名なイソップの「アリとキリギリス」も原典をみれば分かるように「アリとセミ」の話です。ドイツ語に翻訳されたとき、南欧に生息するセミがドイツにはいないために「セミ」が「キリギリス」に置き換えられました。それを先人が日本語に訳したのです。

日本は氷河期の影響が少なかったため、すべての生物の分野で、世界有数の種の密度を保ってきた国です。人口密度の高さも、生物に住みよい場所は人間にとってもまた住みよい場所であった。と考えられると思います。

前人未到の地がほとんどないと考えられる日本に、これだけの生物が暮らしてきたのです。

その人間と生物とが共存して行くために、我々の努力すべきことは外国の比ではないでしょう。
しかしまた、それを克服することによって世界の先達になれる立場でもあるのです。
海外からの受売りでない、本当の日本の手法が育っていくことを心から期待しています。

 


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