Appendix 1-22000.9.02
Appendix 1 の改訂版。ブレンダーを購入したので、体力気にせず実験できます
(^o^)!。
材料:石鹸のベースとしてよく使いそうな油脂類
油脂 商品名 製造元 価格 オリーブ油(ピュア) ブイトーニオリーブオイル イタリア製 \298/500g※1 キャノーラ油 キャノーラ油(発売元・生協) 日清製油 \398/1300g ひまわり油 オレインリッチひまわり油 昭和産業 \598/500g グレープシード油 ラファエル サルガード グレープシードオイル スペイン製 \398/500ml※2 綿実油 圧搾製法一番絞り綿実油E 吉原製油 \158/550g ※3 ごま油 純白ごま油純正生搾り かどや製油 \498/500g パーム油 アメ横カワチヤで購入 ? \850/1000ml ※1:前回のコントロール群の代わりに。100%の基準にするならやっぱり多数決でオリーブオイルでしょうねえ。※2:特価品です。原価は判りませんが、おそらく398円くらいでしょうか。
※3:特価品です。日本のメーカーだと通常、\698/500gくらいでしょうか。
方法:コールドプロセス法で作成
水88g(35%)に、10%ディスカウントに計算したそれぞれのNaOHを溶かしておき、油脂類250gを入れ(全体量400g前後になる)、撹拌する。
ブレンダーで撹拌開始、トレース直前で手による撹拌に変更する。
油脂類の種類に関わらず、NaOH水溶液共に40℃で混ぜ始める。ブレンダーの使用方法は、5秒使用後5秒休み、というのを繰り返す。
これは、ブレンダーの使用限度が、1分以内となっているため。(それと、長い時間安定した姿勢を保つのは難しいため)保温は、全部同じ発泡スチロール箱に入れました。
24時間経過したものは、型から出せなくても保温終了、箱から出す。なお、使用したブレンダーは、製造元TWINBIRD工業梶A発売元蒲ヌ品計画のものです。
油脂とNaOH分量(90%)、鹸化率の範囲
各油脂の90%の鹸化率(10%ディスカウント)で計算したNaOHの分量と、バッチサイズが小さいので、完全に90%ではないので、このNaOH分量の場合の鹸化率の範囲も計算しました。
(これみると、やっぱりバッチサイズはある程度の大きさが必要だとしみじみ思います)
油脂 鹸化価 NaOH分量 鹸化率(%) オリーブ油 0.19 30 89-91 キャノーラ油 0.124 28 89-91 ひまわり油 0.134 30 89-91 グレープシード油 0.1265 28 87-90 綿実油 0.1386 31 89-90 ごま油 0.133 30 89-91 パーム油 0.141 32 90-92 ※鹸化価はTao's Hand made soap:レシピ作成の方法 参照
結果:(1)各油脂類とトレースまでの時間
各油脂類の常温での状態と、トレースにかかった時間とトレース直後の状態です。時間単位は分です。
油脂 常温での状態 ブレンダー
使用時間手による
撹拌時間合計 トレース後 キャノーラ油※1 液体・少し黄色で透明 5 1 6 アイボリー グレープシード油※1 液体・淡黄緑で透明 3 0.5 3.5 枝豆スープ ごま油※1 液体・無色透明 8 2 10 薄茶色 パーム油※2 固体・すこし黄がかった白色 2 2 4 常温のパーム油と同じ色 ひまわり油※2 液体・薄い黄色透明 3 2 5 オリーブ似ている 綿実油※2 液体・少し黄色で透明 8 3 11 ほんのちょっと茶がかかってる オリーブ油※3 液体・・淡黄色 6 1 7 ポタージュスープ ※1:室温27℃、湿度75%
※2:室温29℃、湿度75%
※3:室温28℃、湿度65%
結果:(2)保温中の各石鹸の状態
石鹸 2時間後 4時間後 6時間後 8時間後 12時間後 保温箱中の温度 34℃ 32℃ 32℃ 31℃ 35℃ キャノーラ油 不変 不変 一見不変、しかし固くなり始めた 固くなりつつある 固くなりつつある グレープシード油 不変 ジェル化開始? 中心からジェル化してるように見えなくもない ジェル化が途中で終わって固まり始めた感じ 多分ジェル化せず。そのまま固まりそう…。 ごま油 不変 ジェル化開始? 大汗かき状態。ムラがある? 怖くて大汗を拭いた。やっぱりムラがある。 もしかしてこれからジェル化?熱い。でももう固い。
石鹸 2時間後 4時間後 6時間後 8時間後 12時間後 保温箱中の温度 42℃ 42℃ 37℃ 34℃ 32℃ パーム油 ジェル化終了※1 固くなりつつある 固くなりつつある かなり固いかも 固くなった ひまわり油 固くなりつつある と思ったらジェル化。
表層3mm以下ジェル相変わらず 相変わらず 相変わらず 綿実油 不変 3割ジェル化 全体がジェル化 汗かき始めた 汗かき中 ※1:実は、1時間経過したときのぞいたら、ジェル化中だったのです。
石鹸 2時間後 4時間後 6時間後 8時間後 12時間後 保温箱中の温度 35℃ 36℃ 34℃ 34℃ 32℃ オリーブ油 不変 不変 固くなりつつ? このままノージェル? いつの間にかジェル終了
ばっちりソーダ灰結果:(3)24時間後の各石鹸の状態、型出しの可・不可
石鹸 24時間後 型出し 備考 キャノーラ油 真っ白。しっかり固まっている。 不可 冷凍庫6時間後、牛乳パックを破って出した※1 ひまわり油 やわやわ。牛乳パック掴んだら、ぐじゃってなったぁ…。 不可 保温箱から出して2日後、冷凍庫に2時間入れて、振り回していたら牛乳パックが破れてしまった。 グレープシード油 ほんの〜りうすく緑色。固まっているけど、爪痕がすぐ付く。 不可 冷凍庫6時間後、牛乳パックを破って出した 綿実油 やわやわジェル。全然出せないそれどころじゃない。 不可 保温箱から出して2日後、冷凍庫に2時間入れて、振り回していたけど、柔らかいので牛乳パックを破って出した。 ごま油 うすく茶がかかっているような?
固まってるけど、爪痕がしっかり付く可 かなりぶんぶん振り回してやっと外れた パーム油 しっかり固まっている。 可 かなりぶんぶん振り回してやっと外れた オリーブ油 やわやわやわやわ… 不可 保温箱から出して2日後、冷凍庫に3時間入れて、振り回していたけど、柔らかいので牛乳パックを破って出した。 ※1:これも、前回のサフラワー石鹸同様、牛乳パックの継ぎ目から漏れていました。それがなければ上手く外れたかもしれません。
考察&反省
ブレンダーで作成したことについて
ブレンダーは、便利だ。
しかし、ブレンダーだけでは確実にムラが出ます。
今回、トレースだ、と思った後に手で混ぜると、全然トレースじゃなかったりしました。やっぱり最初も手で混ぜた方がいいかもしれません。
あと、飛び散ったときの危険性は非常に高いので、ブレンダーとボールの上に大きなビニール袋をかけるとか安全対策が必要だと思います。そして、ブレンダーを安定させるのはコツがいる。容器の底に吸い込まれそう。
放出流よりも吸入流の方が強いようなので、底にブレンダーカバーをつけると、撹拌が上手くいかないので、底に吸い込まれそうだけど、液体の真ん中の高さのあたりになるようにしないといけない。水面に出たら、液体が飛び散ってしまうしねえ。これが意外と難しいのです。
ブレンダーの5秒は意外に長く感じる時間でした。注意:ブレンダーを使用するときは、必ず液面下にアタッチメントを入れてからスイッチを入れること!初めて使う人は、水で練習して下さい。
それと、シェイク方法で作ったのと合わせて、ブレンダーが不向きな油脂の条件は、何と言っても”急にトレースが出る油脂”。
トレースが出るまで、ブレンダーで5分以上かかっている油脂には、暑い季節や台所占領時間を取られたくない人には、とっても有効な便利グッズです(例:オリーブ、ごま、綿実など)。
しかし、ブレンダー使用後、3分以内でトレースの出るグレープシードやパーム油、牛脂、米ぬか油には、かなり注意が必要です。
特に、米ぬかと牛脂。要注意どころか、ブレンダー使用禁止と言ってもいいほど急激にトレースが出ます。この二つは、手でぐるぐるやっても、かなり早くトレースが出るので、寧ろブレンダーは使わないことをお薦めします。トレースが出るまでの時間
あまりに早くて、唖然としました。
洗い物と水酸化ナトリウム水溶液が冷えるのを待つのがめんどくさくなってきます。
何だか、どれも20分もかからずトレースが出ると、遅かろうが早かろーが、どーでも良くなって来ます。
保温中の状態
※1の日は、ジェル化しませんでした。
洗い上がり等で、かなり使えそうなのはもう一度改めて実験しなおしてみようかな。
前評判からすると、ごま油はやり直しかなあ。
あと油の値段を考えるとキャノーラも使いやすい油だし…。
グレープシードも色綺麗だから…って、全部やりなおしかいっ!
グレープシード、ジェル化しないと全然やわやわじゃないです。掲示板などに、「グレープシードは凄く柔らかくなる」とあったけど、そんなこと全くなかった。
※2の日は、全体的に箱内温度高いせいか、全部ジェル化しました。
ジェル化に必要な温度条件は、最初の4時間は40℃以上あることなのかな?
と思いきや、オリーブは40℃以下でジェル化した。
しかも保温8時間後以降だし。あまり根拠はないのですが(キャビッチの本読めってば(^^;))、トレース状態になっても、ブレンダーの場合、あまりにも早すぎて「トレースが若い」という状態になることが多いのではないかと。
「トレースが若い」というのは勝手に作った表現なのですが、手で普通に混ぜていると、最低でも反応時間は10分はかかるけど、ブレンダーだと殆どが10分以下、高校生は体は大人とほぼ同じだけど、中身はやっぱり子供なように、例えトレースが出ても十分な発熱反応までいかない感じがするのです(この時間はもちろん油脂類によっても違うとは思うのですが、オリーブオイルの計7分はいくら何でも早すぎる気がしませんか?)。
※1や※3は、トレースは確実に出ていました。しかし十分なトレースではなく「若い」状態だったのでは?と考えています。私は、ブレンダーの使用しすぎで石鹸生地の温度が高くなりすぎて分離したとかいう失敗の経験はまだありません。それがイヤで早めに切り上げようとしてますが。
だから余計に若いトレースになりやすいのかなあ?
型出しについて
素直に出てくれないものは、冷凍庫に入れるのですが、夏の時期は結露がひどくて、冷やしても素直に出てくれないと、あっという間に型が濡れてしまいます。そうすると、ますます上手くいかなくて、つい、えいっとばかりに破いてしまいます。
※1の日は、牛乳パック破いたものが多いのは、ちょっと私が短気だったせいです(^^;)。 全体的にAppendix 1-1の時に比べて、型出し上手くいかなかったなぁ。手がべたべたになるのに、ワセリン塗った甲斐が、全くない。
石鹸の色
キャノーラは、オリーブと区別がつかない色です。
グレープシードはほんのり淡い緑色。
ごまは、オイルはほんの少し黄色っぽい透明だったのに、石鹸は薄赤茶になってます、不思議だ。
ひまわりは、生成の木綿の白。
パームは、柔らかさといい、色といい、オリーブ100%そっくり。
綿実油は、オリーブ石鹸に似た感じになってきた。ちょっと茶がかかったのはどこへ?切り分け
この間から、つい失敗してしまうのですが、いつも冷凍庫に入れて出したものは、結露するのである程度常温になってから切ろうと思っていると、うっかり型から出して2日後くらいになっているのです。やわらかめの石鹸では問題ないのですが、今回再び失敗してしまったのは、キャノーラ石鹸。
テグスで切れないものは、包丁で切っても上手くいかない。固くなり過ぎて、厚さ2cmだと途中で崩れます(私、2cmの厚さが好きなのです)。
やっぱり型から出してすぐに切るのがいいんだなあ。
※1の日はほとんどノージェルだったせいか、固くなりやすい油脂で作った石鹸は、早めに切らないといけなかったのですが、※2の日は、逆に殆どジェル化したので、やわらかすぎて、2〜3日置いても全く平気そうでした。
ジェル化のせいか、パーム油が警戒していたよりも柔らかくなりました。オリーブ並です。これにはびっくり。さいごに
トレースにしろ色にしろ、同じ種類の油を使っても、製造業者によって多少の違いはあると思います。また、気温などのいろいろな条件もあり、この結果のすべてを一般化することは出来ませんが、それぞれの油脂による石鹸作成中の性質の傾向は掴めたかなと思います。
各石鹸の使用感についてはAppendix 2に続きます。 indexに戻る