Appendix 2

2000.10.03

Appendix 1-1, 1-2で作成した石鹸の性質を、一ヶ月寝かせて完成させてから比較してみました。

注意:
石鹸作成の過程でもそうですが、同じ人が同じ油脂で作成しても全く同じ石鹸はなかなか出来ません。また、同じ種類の油脂でも製造業者による違いもあります。ですから、この結果はあくまでもAppendix 1-1, 1-2の過程を経た石鹸であり、また使用感を比較するのは私一人ですので、これが絶対的評価でもありません。

材料:単一油脂で作成した石鹸→Appendix 1-1, 1-2

基本的に白です。でも並べてみれば微妙〜に色が違うのです。
これらの石鹸達は、全く同じカゴの中で熟成しました。光の当たり具合・風通しの良さは全く同じ条件です(ちなみに180cmの本棚の上。北東側の窓の横なので、主な光源は蛍光灯です)。
 
原料
匂い(使用前)
オリーブ油 アイボリーな白 特に気にならない
ココナツ油 雪のような白さ 特に気にならない
パーム油 アイボリーな白・オリーブよりやや色が濃い 特に気にならない
米ぬか油 山吹色な黄色のかかった白 そんなに気にならない
牛脂 真っ白なんだけどほんのり赤味がかかる あまり気にならない
ラード アイボリーな白・オリーブより僅かに黄色 かすかに動物の匂い
ごま油 アイボリーな白・やや赤茶 特に気にならない
キャノーラ アイボリーな白・やや黄 かすかに油臭さを感じる
サフラワー かなり真っ白ややアイボリー 酸化のせい?油臭い
グレープシード ほんのり淡い緑 酸化のせい?油臭い
ひまわり油 かなり真っ白、でもココナツには負ける 特に気にならない
綿実油 アイボリーな白・やや茶色 酸化のせい?油臭い

比較項目:
1.固さ:水に濡らす前の状態。固いほど●が多くなります。

2.泡立ち:泡立ちが良いほど●が多くなります。

3.溶けやすさ:溶けにくいほど●が多くなります。

4.洗い心地(肌):これは洗った感じの感想です。しっとりな程が多くなります。

5.洗い心地(髪):これは洗った感じの感想です。さらさら(かつしっとり)な程●が多くなります。
 

条件:
被験者は私一人です。
夏の状態の肌で、普通からやや乾燥肌(決して脂性肌ではないです)。
髪の毛は、長さがセミロングのストレート。寝癖以外の癖のない素直な髪。やや太めで、どちらかというと固めの髪です。
基本的に1日1種類、入浴時に使用しました。
洗髪後のリンスは、穀物醸造酢で一番ポピュラーな「ミツカン酢」(オプション無し)を使用しました。

※一応2回くらいは試していますが、今後何回か試して感想が変わることも考えられます。

 
原料
固さ 泡立ち 溶けにくさ 洗い心地(肌) 洗い心地(髪)
オリーブ油 ●● ●● ●●●●● ●●●●●
ココナツ油 ●●●●● ●●●●● ●●●●● ●●
パーム油 ●●● ●●●● ●●●● ●● ●●●
米ぬか油 ●● ●●●● ●● ●●●● ●●●●
牛脂 ●●●●● ●● ●●●●● ●●
ラード ●●●● ●●●● ●●●● ●●●
ごま油 ●● ●●●● ●● ●●●● ●●●●
キャノーラ ●●●●● ●● ●● ●●
サフラワー ●●● ●●●● ●● ●●●
グレープシード ●●● ●●● ●●
ひまわり油 ●● ●●●● ●●●●
綿実油 ●●● ●● ●●●● ●●●


個別感想:

オリーブ油:髪の毛の洗い上がりは、これが一番良いです。さらさらなのにしっとりという感触が気持ちいい。ただ、やっぱり泡立ちはいまひとつ。個人的好みとして、洗ってる最中に、あわあわなのが大好きなのですが、それでもオリーブ100%の石鹸は、また作ってもいいと思ってしまう不思議な魅力があります。

ココナツ油:さすがココナツ!泡立ちがすっごく良い、他の追随を許しません。ぶくぶく泡立てて楽しんでしまいました。固さもあり、全然溶けず、やっぱり良いです。しかし、前評判通り、洗い上がりは、ちょっとつらく、ばりっとした洗い上がりで、化粧水必須。
しかし石鹸作りには絶対欠かせません。このような泡立ちの良さは、ココナツ油の他に代わりになるものがないからです。

パーム油:パーム100%の石鹸が販売されている理由が判りました。泡立ちも良く、溶けにくく、丁度良い固さでもあります。なんというか平均点な感じの石鹸。可から良で不可はないという感じです。ただ、肌へのしっとり感が少なく、さっぱりしすぎな感じがしました。

米ぬか油:固さも適宜、泡立ちもまあまあ、しっとり感も良い。そのうえ、手に入りやすく安価であって、トレースが早い!これはいいです。欠点はちょっと溶けやすいくらい。主役タイプのオイルとして活躍が期待できます。

牛脂:固さは文句ナシ!です。寧ろ固すぎるくらい。ただ、髪の毛がリンスしてもいつまでもきしきし感が残りました。洗い上がりは、脱脂力が強いのか「皮脂を取られた〜」という感じでした。その割にはしっとりしてます。

ラード:泡立ち以外は問題なし。しかも安いし手に入りやすくて、精製済みで使いやすい。固さも出るし、しっとりします。ただ、あまり主役になるタイプではなさそう。準主役タイプ?

ごま油:固さも適宜、かなり良い泡立ちにしっとり感。そのうえ、手に入りやすい。トレースにちょっと時間がかかりますが、これはいいです。意外に和モノのオイルはいいかもしれません。日本人だから !?

キャノーラ油:実は私、これはいまいちなんじゃないかと先入観持っていたのです。しかしそんなことなかった!洋書のレシピ見ると結構使われてるし。廃油の主な油脂はキャノーラだし。意外に使えるオイルです。何と言っても安い。
固さは、やわやわという話も聞いたことあります。これは、ジェル化しなかったからかな…?

サフラワー油:これは上記の評価には含まれていないけれど、酸化が早いようです。油臭くなるのが一番早かった。しかし、かなり意外なくらい泡立ちが良い。思ったよりもさっぱり系です。主役になれるタイプのオイルかな。

グレープシード油:意外に泡立ちが良く、洗い上がりもしっとり。しかし、柔らかすぎ。これは好みで分かれるかも。石鹸として悪くはないのですが、私の肌には合わないみたいなのが残念。

ひまわり油:オリーブ100%に似ています。オリーブに比べると、泡立ちが少し悪く、洗い上がりがややさっぱりしています。突っ張った感じもするのですが、なんとなく肌がしっとり柔らかくなる感じがします。ちょっと不思議な洗い上がりです。

綿実油:なかなか良い油脂です。「洋書のレシピでも結構使われているし、まあまあ良い油脂なんだろう」という先入観があったので、「ふうん、こんなもんか」という感じです。これ、といった特徴はないにしろ平均点はクリアしている、そんな感じの石鹸になりました。



感想(ちゃんと考察らしいのはもう少し本読んでから):
ふう、いろいろ本を読まねば…という感じです。というのは「どうしてそうなるのか」というのが判らないから。経験の積み重ねも重要だけど、良い石鹸を作るためには、やっぱりちゃんと本も読まなくちゃ。

結局のところ、やっぱり頻繁に使う油脂類は、個人の趣味・嗜好と入手しやすさなどによって、だんだんセレクトされて固定していくと思います。
セレクトの基準としては、石鹸を作るための油脂の配役にもよるところがあると思います。
まず、主役タイプと脇役タイプに分かれます。
主役タイプの代表例は、言わずと知れたオリーブ油。
他にこのタイプなのは、パーム油、米ぬか油、…というところでしょうか。
また、100%で今ひとつかもしれない油脂でも、脇役でいい味出しそうなものもあります。例えば牛脂、ラード…などなど。
また、裏方タイプもあると思います(予想・ココアバターなどのバター類やホホバ)。これらはつまり、スーパーファット用というところでしょうか。
とまあ、以上の配役は組み合わせによって、入れ替わったりすると思います。

そして上記の使用感は、「体に直接使う」ことだけを前提にしていますが、洗濯や食器洗い、掃除などにも(今は、在庫などの石鹸を利用してます)、どんどん利用するようになったら、用途・目的に合わせて油脂類の選択も変わるでしょう。

今回、単一油脂による石鹸を色々作ってみて判ったことは、「お風呂の愉しみ」では、手に入りにくい油脂でのレシピばかりでしたが、石鹸を作る上で意外と優秀な油脂が身近にあることに気がつきました。
私としては、石鹸を作るために、常に在庫を切らしたくない油脂は、オリーブ油・パーム油・ココナツ油の三種の神器に、ごま・米ぬか油が加わったかな。
まだ色々試して見たい油脂もあります。

ということで、続く…?




 


考察、もう少し練ったら追加します。

また、100%石鹸を試したら順次追加更新します♪


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