「松くい虫防除の薬剤空中散布」中止の申し入れ書
浜北市長
長谷川 正榮 殿          1999年6月10日
             
環境SOS - 子どもたちの未来を考えるの会 代表 市川 伯明

これまで全国で松くい虫防除の薬剤空中散布が廃止された背景には、空中散布の効果よりも、周辺住民、自然生態系への負荷が大きいと判断され中止されたことは明らかです。今年度も、周辺住民の方々に対して配布されたチラシを見ても、この薬剤空中散布による危険性は認識されていることが伺えます、また専門家の調査から指摘されている空中散布後の薬剤の拡散範囲と注意の呼びかけチラシの配布範囲の違いも心配です。時間帯も学生の通学時間帯に重なっています。そして、担当される課、及び、責任者の方々は専門家の研究や、各地での様々な資料も十分検討されているはずですので、より安全、確実な方法ではなく環境負担の大きい空中散布を実施し続けるのは何故でしょうか? 行政として第一に考慮しなければならないのは何よりも住民の健康や生命の安全です。

車の塗装まで犯す薬剤を空中散布するにあたり、散布の対象となる地区の住民の中には、乳幼児から病弱な方、老人の方までいること、また、チラシに書かれている お茶以外の路地野菜などの作物への影響や自然生態系への影響など十分考慮されたのでしょうか? そして、松枯れの原因も解明されてはいない現在(他にも病菌説、大気汚染説など)、マツノザイセンチュウを媒介するマツノマダラカミキリ虫の防除のみを対象とする薬剤散布は、本当に有用なのか疑問です。

以上のように薬剤空中散布によって、松枯れの防止よりも他に及ぼす悪影響を懸念し以下にあげる申し入れをいたします。

  1. 正確な原因が究明されていない状態で、住民及び、自然生態系への被害の恐れのある空中散布の中止。
  2. 対象地区内の松枯れ原因の早期解明。
  3. 伐倒駆除の徹底化など安全な方法での対応。
  4. 原因がマツノザイセンチュウの場合、大気汚染の心配が少なく、最も効果的な樹幹注入方式への切り替え。
  5. 住民の命と自然生態系への十分な配慮をする『予防原則』を前提にした行政の実現。

申し入れ事項への回答を文書で6月30日までに必ず 下さるようお願いいたします。