今日の観察会の内容(第82回目)

☆日時・場所:5月21日(日)松阪市嬉野須賀町「ふわふわ農園」内
☆内容:春の一日をチョウさんと一緒に楽しく遊ぼう
☆準備:蝶捕獲網20本、捕獲籠、色々な蝶の幼虫(ベニシジミの幼虫、他5種類)

それではさっそく、今日のご報告です。 
蝶・蛾の幼虫」を中心にミカンさんが飼育されている幾つかを解説していただきました。

(ちょう)や蛾(が)は、卵→幼虫→蛹(さなぎ)→成虫(親)と変化しながら大きくなります。
これを変態
(へんたい)と呼びます。

この蝶や蛾などの虫たちの卵、幼虫、蛹、成虫は、鳥、ねずみ、コウモリ、カエル、魚、クモ、蟻、蜂など多くの生き物の餌となって、その命をつないでいます。

 例えば、寒い冬は、日本で冬を越す冬鳥の大事な餌となります。
 また、春から初夏には、野鳥が子育する餌として利用されます。
鳥の繁殖期にはなくてはいけないたんぱく質です。

他には、同じ虫仲間の蜂やハエの仲間に寄生され、その昆虫の幼虫に体の内側から食べられます。
 さらに、アブ、テントウムシ、カマキリなど肉食昆虫の餌ともなります。

そんな、こんなで、成虫になるのは難しいのです。そのため、一頭の蝶や蛾の母親(メス成虫)は、一生の間に200〜10,000個の卵を産むと言われています。
 しかし、生き残って成虫になるのは1%ぐらいだそうです。

こんな難関を生き残った最終の成虫は、我々人間の食べ物の豊作を約束してくれます。
それは花粉の媒介者だからです。
多くの植物は、種の形で子孫を残します。この種が出来るためには、雄しべの花粉が雌しべに付いて受精する必要があります。

この受精を助ける手段に昆虫を選んだ植物が、花を咲かせます。綺麗な色をした花を咲かせ、また美味しい蜜を出すことで、昆虫を引き寄せて、昆虫に花粉の運搬を手伝わせるからです。虫たちは、知らないうちに植物の手伝いをしています。

この植物の種が、人間も含め、すべての動物の糧の基となっているからです。
このような働きをする、蝶や蛾が居なくなるということは、人類の存続さえ危うくなるのではと危惧します。

 
ミカンさんのお話

つづいて実際に自宅で飼育し、観察中というチョウの幼虫を見せてもらいました。


      たくさんの飼育箱 
チョウの幼虫が何種類も!! 

硬そうなススキの葉っぱを盛んに食べる 
クロヒカゲモドキの幼虫はススキが食葉

上が4齢の幼虫です。春には5齢へと・・・ 
ゴマダラチョウの幼虫はエノキが食葉

5齢でサナギになったゴマダラチョウの幼虫 
ゴマダラの幼虫は5齢から蛹


《チョウのクイズ》

 1.今日のふわふわ農園内で、何種類のチョウが捕れたでしょう。下の番号でお答え下さい。
  @3種以下   A3〜5種   B5種以上

 2.チョウとガの違いはどんなところですか?
  @羽の形    A足の数    B完全に分けることはできない   C触角
(しょっかく)

 3.ベニシジミの幼虫はスイバやギシギシを食葉としている。    ウソかホントか?


 
4.今日は、スイバを食べているベニシジミの幼虫を見せてもらいましたよね。その幼虫は『風の谷のナウシカ』に出てくるオームにそっくりでした。それでは問題です。そのスイバに、次のような幼虫が2種いました。それぞれ、何という昆虫になりますか?

     
体長は1cmほど 体長は6mmほど

5.最後の問題です。写真のものが観察会の翌日に部屋に入ってきました。何というチョウですか?何という蛾ですか?


体長は2.5cmほど

クイズの解答
1.Bで、モンシロチョウ、モンキチョウ、ナガサキアゲハ、ヤマトシジミ、ジャコウアゲハ、キアゲハなど多数
2.Bで、一般的には
形や足の数で区別ができません。また、蝶は美しいが、蛾は汚いとか、昼間に飛ぶのがチョウで、夜に出てくるのがガで、その幼虫も毛虫とか言われています。本当でしょうか?  ガの仲間だって美しいものもいますし、夜に出てくるチョウだっているそうです。チョウとガの区別法には例外がいろいろとあるそうです。ヒョウモンチョウの仲間は幼虫の姿は毛虫!むずかしいことを言わなければ触角(しょっかく)を観察するのが一番の早道のようですが・・。となると、「完全に分けることは無理」というのが答えになりそうですが、このクイズの答えはあなた自身でお調べ下さい。
3.ホント。ベニシジミの食葉はタデ科のスイバやギシギシの葉を食べます。
4.スイバの幼虫で、最初の水玉模様のは「ハグロハバチ」の幼虫です。黒いのは、「コガタルリハムシ」の幼虫と思われます。
5.背中の写真が不明なので、これだけでは特定ができませんが、蛾の可能性が高いです。


それでは次回のゲンジボタル鑑賞会でお会いしましょう。

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