kiss kiss kiss 両肩に軽く手を添えつ頬寄せ合いながらうなじに唇を触れた途端、両腕で彼女の柔肌を 強く抱きしめていた。意図しない行為にハッとして手を放ち顔を間近に見つめ合う。 青白い冴子の顔にうっすらと肌色が浮かんでいるのを認めるや微かに打ち震える唇に 次の瞬間重ねていた。 冴子のせつない心情をその時の私は過剰にわが身に置き換えたのだと言い聞かせている。 あれから一年が経過した今、傍に冴子はいない。手の届かない世界に過ごしている。 二月足らずの同棲生活が二人を別つことになった。お互い地に足をつけず過ごした 結果ではあるが、また同じ状況に遭遇しても繰り返すであろうと私は思っている。 別れた後、違う相手とkissをするたびに込み上がる熱い想いはあの時を超えない。 そして、再び冴子と向き合うことができても多分あの時を超えることはないと思う。 二人で作り上げた熱い想いを時の流れが消し去るまで持ち続けるしかないだろう。 刹那の恋と言う人がいたが、同じ感性の共有は求めてはえられないものだろう。