七色の稜線 ー1ー ー2ー 「描けましたか?」 「御覧の通りよ・・」 ー3ー 「歩いてみれば少しは視点が変わるかも」 「頂きまで登るのは無理です」 「じゃあ、向こう側から見ようよ」 ー4ー 「・・・・」 「違う!」 「そう断言するなよ」 「だって、違うのだから」 ー5ー 「昨日、川沿いに歩いてみて少し変わった気がする」 「顔色が良くないね、無理しちゃ駄目だよ」 「紅に見えた・・・」 「柘榴の色?」 「まさかぁ、思い出したの」 ー6ー 「電話で再会した折、告げたこと?」 「そう。」 「あなたはどうなの?」 「嫌いじゃあないけど、君のように今は断言したくない。」 「・・・・」 「当時は省みる余裕もなく、一日張り詰めていたから」 「そういえばそうだったね」 ー7ー 「言わなかったけど、数年前、歩いたんだ」 「ひどい人。」 「それに毎日見ているんだ。あそこ。」 「描いてみて、ねえ今、茲に。」 「描いてみても良いけど、その前に一つ質問していい。」 「いいよ。」 「空は山肌に映しているの?・・・・僕はその時の気持ち映すから」