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原稿常時募集! / 我は如何にして、「半農半X(エックス)」に出会いしか

我は如何にして、「半農半X(エックス)」に出会いしか

文●塩見 直紀(しおみ なおき)

◎ 「半農半X(エックス)」に至る道

いま思い返してみると、それは、「3つのキーワード」との出会いが始まりだったように思います。

キーワード1…ネイティブアメリカン・イロコイ族の「7世代先」を配慮する哲学

カナダに住むイロコイ族の人々はカヌーに乗るとき、ゆっくりとオールを漕ぐといいます。
あまり早く漕いでしまうとまわりが見えなくなってしまうから。彼らは7世代先の子孫のことを考え、あらゆることを決定していきます。いま、この木を切るべきか、川を埋めるべきか、他の部族と争うべきかと。1世代30年として、なんと210年先まで視野に入れて。私たちは子孫への影響のことを考えずに、まるで最後の世代のように振る舞い、いままで生きてきてしまったのではないだろうか。

7世代先の子孫に思いを馳せる彼らのこの哲学に出会ったときは大変ショックを受けました。

キーワード2…「将来世代(Future Generations)」というコンセプト

1992年、リオ・デジャネイロで「地球サミット」(環境と開発に関する国連会議・UNCED)が開かれました。その会議には2つの重要なキーコンセプトがありました。それは「Sustainable Development(永続的発展、または持続可能な開発)」と「Future Generations(将来世代)」です。

1999年まで所属した財団で、この「将来世代」というコンセプトに出会って以来、「将来世代」を配慮した社会を探究・模索し、そのためのフォーラムや勉強会を企画してきました。

キーワード3…内村鑑三著「後世への最大遺物」(岩波文庫)

1993年、尊敬する師から1冊の講演録を紹介されました。読み終えた日のことは終生忘れることができません。帰宅途中の電車(地下鉄谷町線の都島駅)の中で、静かに本を閉じました。内村鑑三はいったい何歳でこの「後世への最大遺物」という講演をしたのだろう?という疑問が頭をよぎりました。

1894年(明治27年)7月、箱根にて開催された基督教青年会主催第6回夏季学校での講演「後世への最大遺物」。約100年前の講演録です。内村鑑三は1861年3月、高崎藩の武士長屋に生まれていますので、なんと「33歳」の若さで「後世への最大遺物」と題する講演をしていたのです。

その講演は多くの若者をインスパイアし、1897年に同名書籍が、便利堂(京都)から出版され、さらに多くの人々の精神に息を吹き込みました。

1946年から岩波文庫(※併収の「デンマルク国の話」も後世に読み継ぎたい話です)版が出ていますが、現在、70刷を超え、超ロングセラーとなっています。この本に出会ったとき、私は28歳でした。

その日から、私は自らの「33歳」の日を意識するようになりました。

世界のエコロジストや環境問題を考える人々に大きな影響を与えたこのイロコイ族の思想や「将来世代」コンセプト、そして、内村鑑三の「後世への最大遺物」との出会いをきっかけに、未来の世代を意識し、配慮した生き方や暮らし方を模索するようになりました。

◎ 運命のキーワード「半農半著」に出会う

模索が続く、そんなある日、屋久島在住の星川淳さん(作家・翻訳家・ディープエコロジスト)の著書の中で、「半農半著」(農的生活=エコロジカルな暮らしをベースにしながら、執筆で社会にメッセージする生き方)というキーワードに出会ったのです。

「その生き方は21世紀の生き方・暮らし方の1つのモデルになるのでは」と直観しました。星川さんは執筆・翻訳等で社会にメッセージをされておられますが、自分は「半農半?」、自分の「それ」は何だろうと長い間、自分の「it」を探してきました。

ある日、その半農半「?」の部分に「X(エックス)」を入れてみたらどうだろうと思いました。すると.....。

つれあいは、「ただ"著"」を"X(エックス)"に置き換えただけじゃない!」といいますが、僕にとっては大きな心の飛躍となったのです。「半農半X(エックス)」という言葉の誕生は僕にとっては「大事件」でした。各自が永続可能な小さな暮らし(農的生活、天の意に沿う生き方、自発的簡素、シンプルライフ、自給自足、地球にローインパクトな暮らしなど)をベースに、自らの「X(エックス)」(エックス=天が自らに与えた役割、使命・ミッション、ライフワーク、生きがい、天職、天の仕事、天の才、未知なるもの...)を実践し、発信し、全うしていく社会。自分の「分(ぶん)」を尽くす社会、をめざしたいと思うようになりました。

以前から、「半農半X」社会を伝道(?)したいなと冗談半分言っていたのですが、2000年、ある会で「たねっと」について話す機会があり、「半農半X」のことも話したら、思いがけず、共感をたくさんいただき、もしかしたら、「とき」が来たのかなと思うようになりました。

当日、拙い話を聞いてくださった方の中に、コンピュータをツールに新しい社会づくりをサポートすることが「X(エックス)」の方がいらっしゃり、「半農半X(エックス)」メールマガジンを創刊したいと夢を語ったところ、サポートしてくださり、ようやく「半農半X」研究所ホームページのオープンとなりました。

「半農半X(エックス)」を未来潮流の重要なキーワードに育てていきたいと思っています。

2000年、新しい夢の扉が開かれました。みなさまの天の才を、尊いX(エックス)を「半農半X」研究所にお貸し下さい。

夢のコラボレーション(共創)によって、新しい千年紀が生まれ育ってゆきますように!

お力添えくださったみなさま、ありがとうございました!

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