瑞雲山 長 禅 寺
 武田信玄の母、大井夫人の菩提寺。妓秀元伯が開いた臨済宗妙心寺派の名刹。はじめは現在の甲西町鮎沢にあった。大井夫人はその妓秀元伯に帰衣、嫡子晴信(後の信玄)に儒学、修禅、治国の基本などを学ばせた。
 大井夫人は、天文21年(1552)にこの世を去ったが、晴信は鮎沢では母の墓所が遠かったため、館に近い現在の地に新たに長禅寺を開かせたもの。
 信玄は臨済禅の関山派に深く帰衣し、京都や鎌倉五山にならって甲府五山をおき、長禅寺をその主座としたという格式と由緒のある寺。
JR中央線甲府駅から徒歩15分、愛宕山の南の麓にある。
真新しい大きな門をくぐるとその奥に仁王門。門の中はうっそうとした木々が繁り、池を配した庭園の奥にどっしりとした大きな本堂がある。
本堂右手手前に三重の塔、左手前に大井夫人の霊廟、
その奥に五重塔が建ち、境内は幽すいな雰囲気につつ
まれている。
 大井夫人の墓は、本堂左手のゆるやかな坂を登った
小高い場所、昔の甲州財閥・若尾家の豪壮な墓所の裏
に木々に囲まれるようにひっそりと建っている。
 母の菩提を弔うために、鮎沢の古長禅寺からわざわざ
甲府に移した信玄の心が偲ばれる。