エネルギー問題について
産業革命以後、人間が最も多く使ってきたエネルギーが石油、そして石炭である。実に、先進国の90%が主要エネルギーとしているのである。もはや人間にとって、石炭、石油はなくてはならない存在になっている。しかし、石炭石油には、埋蔵量に限界があるということが問題なのである。
石炭や石油は、生物の死体や枯れた植物などを、地球が何十億年という時間をかけて作り出したものである。このように何十億年もかけて作られてきたものを、人間は数百年で使い果たそうとしているのである。
また、これら化石燃料を使用することによって排出される二酸化炭素が地球の温暖化を引き起こすなど、資源使用後の物質による環境破壊も問題である。
石炭、石油はどのように使われているのか
日本では、全エネルギーの約30%を電気を作ることに使っている。そのうち、約60%が石油、石炭、ガスを燃やして発電しているのである。しかし、火力発電所では、石油などを燃やすことによる熱エネルギーの約40%を電気として取り出すことがやっとな状態である。残りの60%は、利用されずに捨てられているも同然なのである。さらに、発電所から家庭や工場に電気を送る過程で、約5%のロスをしてしまうので、結局最初のエネルギーの約35%しか利用できていないのである。 このように非効率的な使い方をし続けていれば、すぐに石炭、石油は枯渇してしまうであろう。捨ててしまっている熱を再利用したり、石油や石炭など埋蔵量に限界があるもの(化石燃料)より、水力、太陽光、風力など自然の力を使ったエネルギー(再生可能エネルギー)を優先するような使い方が必要なのである。
火力発電のしくみ
石炭、石油、天然ガスなどの燃料をボイラーで燃やして作られた高温、高圧の蒸気でタービンを回して発電する。大きな出力で発電でき、電力需要に合わせた出力調整も可能で、現在では発電の中心的役割をになっている。
発電で使われなかった熱を利用する方法。(コージェネレーション・システム)
コージェネレーションシステムとは、ガスやディーゼル発電エンジンをビルの地下や工場に接地して、発電と同時に、エンジンで発生する熱を、給油や冷暖房などに利用するものである。このシステムでは、送電のロスが無く、しかも排ガスや、冷却水の熱を回収するので、総合的なエネルギーの効率は、約80%にもなる。(日本でこのシステムは、工場や、病院など2400ヶ所以上で稼動していて、406万kwhに達している。)
自然の力を使ったエネルギーとは
自然エネルギーとは、化石燃料、原子力以外のエネルギー源をさす。
太陽熱発電・・・太陽エネルギーを集中させ発電させたり太陽電池としたり、冷暖房のソーラーハウス、太陽温水器として利用している。宇宙空間では安定したエネルギーが得られるため気象衛星などでも使用されている。
太陽光発電・・・光を受けると電気を発生する太陽電池を利用した発電方式である。エネルギー源がクリーンで無尽蔵であるが、大きな電力を発生させるためには広大な面積が必要であること、天候に左右され夜間は使用できないなど問題が多い。現在、太陽電池の7割が電卓や時計に使われ、3割が灯台や街灯に使われている。しかし、一般の電力として使用されるためには経済性がみあわないのである。現在のソーラー発電の発電コストは1kwhにつき160円であり、他の発電コストは1kwhにつき9~13円ぐらいである。現段階では、この発電におけるコストは、まだまだ高いが、もっと普及すればコストを下げることができる。
風力発電・・・風が風車を回す力で発電機をまわして発電する。風力発電では、立地条件が最大のポイントであり、立地条件のよいところでは、経済性を持ち得るのである。しかし日本においては、風力発電に適した場所の気象条件が厳しく、耐久性や信頼性などが課題になっている。アメリカでは、カリフォルニアを中心に1万4000台以上の風力発電が動いていて、デンマークでは、現在、全電力の7%を風力発電でまかなっている。
地熱発電・・・マグマだまりからの熱の流れや割れ目に沿ってあがってくる熱水によって地下水が熱せられ、高圧、高温の水又は蒸気になりタービンを回し発電する。燃料費が入らないうえ稼働率が高く、安価で安定したエネルギー源であるので既に商用化されている。問題は、設置場所が火山帯にかぎられること、適地調査に多額の費用と長い期間がかかるという点である。日本では、岩手県の松川、秋田県大沼、大分県大岳などの地熱発電所がある。
水力発電・・・水の落ちる力(位置エネルギー)を利用して、発電機を回転させて発電する。短時間で起動と停止ができることから、1日の中の電力使用量のピーク時の供給や急激な需要の変化に対応することができる(調整池式の場合)。水力発電は、水の利用面と構造面から、流れ込みしき、調整池式、貯水池式、水路式、ダム式、ダム水路式などに分類される。自然エネルギーの中では一番よく使われている。
潮汐発電・・・月、太陽の潮汐力による満ち潮・引き潮の海面の高低差を利用して発電する。フランスのノルマンディーのランス潮汐発電所がある。
波浪発電・・・海の波の上下動を浮きなどを利用し発電する。装置が大きくなり、効率はよくないが開発されている。
燃料電池発電・・・燃料電池は天然ガス、ナフサなどの燃料ガスを分解して水素を製造して、これを空気中の酸素と化学反応させて電気を発生させる。騒音や、振動が無く、大気汚染の心配も少ないクリーンな発電システムである。都市部のビルの中に接地することが可能であり、コストや送電のロスを押さえることができる。りん酸型燃料電池は既に実用化されているところもある。しかし、本格的に実用化するためには、コストをもっと押さえること、信頼性を上げること、長寿命かすることなどが必要である。
などたくさんの発電方法がある。しかし現在では、水力発電を除いて、必要量の100分の1程度にしか再生可能エネルギーは利用できていない。しかし、近い将来石油や石炭が枯渇してしまうことは確実なので、われわれ人間は、このような発電方法をより発展させ、エネルギーが賄えるようにしなければならない。また、一人一人が省エネを心がけ、少しでも長く今ある資源が使えるように努めねばならない。
原子力発電について
原子力発電はウラン235、プルトニウム239の核分裂反応に伴って放出されるエネルギーで、水を加熱し発生した蒸気でタービンを回し、発電している。多量の放射性廃棄物が発生するなど、環境汚染が心配される。
核融合について
水素が核融合しヘリウムになるときに大量のエネルギーが発生される。これを使って発電するのであるが実用化はまだ遠い。原料は海水中にほぼ無限と考えてよい。
石油、石炭を燃やすと
石油や石炭を燃やすと、温室効果を持つ二酸化炭素が大量に放出されるため大気の温度は上昇していく。地球の温暖化がおこるのである。これも、石油や石炭を使用するに当たって重要な問題である。
太陽のエネルギーについて
地球上にはいろいろなエネルギー源があるが、その多くは太陽のエネルギーがもとになって作られたものである。ダムの水は、山地に降った雨が溜まったものである。雨は空気中の水蒸気が雲になり、そこから落ちてきたものであるが、空気中の水蒸気は、海や湖の水が太陽の熱によって蒸発したものである。石油や石炭は、大昔の生物が地中に埋もれ、分解してできた物質であるが、これらの物質はその生物が生きていた時代に、光合成によって作られた物質がもとになっている。風は風車を回したり、ヨットを走らせたりして仕事をすることができる。風は太陽によって空気が暖められ、それが上昇することによって引き起こされるから風のエネルギーも太陽のエネルギーによっても足らされるのである。
この知識だけは、絶対必要、エネルギー問題について
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