木目1

Joanのコラム



North Shore Newsというフリーペーパーに連載されている、ペットに関するコラムの翻訳です。
著者と出版社から特別に許可をもらって、掲載しています。無断での転載・複写は、しないでください。


Joan Klucha

このコラムの著者。
犬のトレーニングス・クール「Sierrak9」のオーナー。
自らも、犬のトレーナーであり、トラッキング・トレーニングという、独特のトレーニングを実践している。

North Shore News
ノース・バンクーバー、ウェスト・バンクーバー地域の、フリー・ペーパー。
地域に密着したニュースや情報が、ふんだんに載っている。
各家庭に配達されるので、その地域のほとんどの人が目を通している。
毎週日曜日には、PETのページがあり、シェルターのペットの里親募集や、Joanのコラムなどが、掲載される。

イヌDogs fall victime to trend-seeking humans

今回は、「犬が、流行を追う人間の犠牲になっている。」です。

タコ・ベルが欲しい、スペイン語をしゃべる犬のコマーシャルによって、最近は、チワワが、流行の犠牲者になっている。
バンクーバー地域では、この小さい犬を、すぐには手に入れられない状態だ。
あー、流行の犬にすぐ飛びつこうとするのは、何も、今に始まったことではない。
ここ十年余り続いている。
ラッシーを覚えているでしょう。あの時は、みんなコリーを欲しがった。
コリーは、かっこよくて賢い犬で、ジミーが井戸に落ちたのを知らせに来ることができたものね。
次は、ダルメシアンだった。
映画「101匹わんちゃん」に出てくるような、ぶちの模様で、大きな褐色の目をした犬を、みんな欲しがった。
そのあとは、ジャック・ラッセルの大流行だった。
みんな、TVドラマ、「Frasier」に出てくる、エディーやウィッシュボーンを欲しがった。
ほとんどの人は、エディーやウィッシュボーンが、腕のいいトレーナーによって、十分訓練された犬であることを知らなかったようだ。そして、この血統は、なんと言おうか...、とても頑固な血統だということも。
映画「ベイブ」が、大ヒットしたときには、ボーダー・コリーがもてはやされた。
このときも、みんな、この犬が、ただ食べて寝ているだけの犬ではないということを知らなかったようだ。
とんでもない、とんでもない、ボーダー・コリーは、ワーキング・ドッグの典型なんだから、飼い主よりずっと賢いのよ。
最近のが、ロットワイラー。
ハリウッドが、この犬の性格をセンセーショナルに売り出したおかげで、

エゴイスティックな若い男が、ロットワイラーの首に鎖のようなものを巻いて、つれて歩きたがる。
ハリウッドと広告主が、犬たちの性格を作り上げてしまう。場合によっては、それは、本当の性格と程遠いものだ。
彼らは、よく管理された状況下で、いい面だけを見せて、犬たちを、評判にしてしまう。
評判が増せば増すほど、その犬の需要が増加する。
そして、良心的でない、バックヤード・ブリーダーや、犬生産工場がはびこることになる。
これらの、名ばかりのブリーダーは、お金が欲しいだけなんだ。
彼らは、近親交配や、遺伝的な健康障害や病気や気性などについては、気にもとめない。
交配の過程で、何の配慮も努力もされないから、予測もつかないような激しい気性の子や、免疫力の弱い子や、健康に問題のある子が生まれている。
結果として、かつてのすばらしい犬を、とても不健康で、精神的に不安定で、みすぼらしい犬に変えてしまっている。
そして、そういう犬たちが、流行を求める人々に、とても「割安の」値段で売られる。
不幸にして、ほとんどの流行において、真新しさはやがてなくなる。
これらの犬たちは、かつてほど魅力的ではなくなり、結果として、捨てられたり、放っておかれたり、虐待されることになる。
こういうことが、大体1年ぐらいたって、ちゃんとした訓練をしなかったことや、ひどいブリーディングによる問題が始まる頃におこる。
地域のシェルターでは、里親探しをあきらめなければならない犬の数が増加する。流行おくれの古いものは捨てて、これらの、「新しい犬」に場所を開けなければならないからだ。
また、シェルターでは、流行だった犬の雑種が増加することになる。なぜなら、流行だった純血種の飼い主が、自分の犬の避妊や虚勢をなおざりにするからだ。
これらの血統の犬を、正当な理由、彼らの歴史や、知性、集団を好む性質など、によって、愛して所有している人たちがいる。
彼らは、その血統をよく知るために時間を割き、その犬と、おそらく今後18年くらいは、人生をともにすることに献身する。
ロットワイラーのベアーを虐待から救った、リンダとフォードや、自分のボーダー・コリーをフライボールとアジリティーのクラスに入れたブルースのような人たちだ。
こういう人たちは、軽はずみの出来心で犬を飼ったりしない。
流行の犬を考えているなら、まず少し考えてからにしたほうがいい。なぜ私は、このタイプの犬が欲しいんだろう。今後10年から15年の間、世話をしたりトレーニングをしたりできるだろうか。これらの質問に正直に答えて欲しい。
考えている犬について、知りえることはすべて調べて欲しい。
急がないように。あなたが不幸になるということは、犬はもっと不幸になるということだから。



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