げっけいじゅ

げっけいじゅ


ゲッケイジュ

 クスノキ科ゲッケイジュ(ラウルス)属)
  学名:Laurus.nobilis
  別名:ローレル、ローリエ、ベイリーフ、スイート・ベイ、ベイ


 クスノキ科Lauraceaeのゲッケイジュ(ラウルス)属Laurusは、南ヨーロッパ、カナリア諸島に分布する常緑低木、高木で、ゲッケイジュ(月桂樹)は、地中海地方原産で雌雄異株の常緑高木です。
 ローレル、ローリエ、ベイリーフ、スイート・ベイ、ベイなど様々な呼び名がありますが、木そのものがゲッケイジュでハーブとしてのゲッケイジュの葉をローリエ、ベイとして使う事が多いですね。
 ローレルはあまり区別されていないようです。
 ちなみにローリエはフランス語、ローレルはスペイン語および英語、ベイは英語です。
 葉は、やや灰色がかった緑色をしており、レモンやクローブに似た甘い香りが特徴で、古くから香辛料等に用いられています。
 神話では、太陽神アポロが美女ダフネを好きになり、ダフネがアポロを嫌がって逃げ回るうちに、なんとかしてほしいと祈ったところ、ほかの神様がその願いを聞き届け、その姿をゲッケイジュに変えたそうです。
 それを悲しんだアポロは、ゲッケイジュの葉を肌身離さなかったとかで、アポロの聖木と呼ばれるようになっています。
 この聖なるハーブは、古代ギリシア・ローマ時代から、宗教儀式に用いたり、英雄や勝者、芸術家などに英知と栄光の象徴として与えられていました。
 現在でもマラソン競技などに受け継がれていますね。
 学名のLaurusはラテン語の「誉めたたえる」の意味をもつLaudisから来ています。
 又、ヨーロッパでは古くから魔よけなど凶事に対するお守りの木とされ、ペストなどの疫病が蔓延した時代には街角で燃やされたり、稲妻を避けるものと信じられ、宮殿や広場などに植樹されていました。
 日本には1905年に渡来し、その翌年、日露戦争の戦勝記念樹として日比谷公園に植樹されて、以来、各種記念樹として用いられるようになり、現在では、庭木としてもよく見かけるようになりました。
 4〜5月に黄白色の花をつけ、果実は1cmくらいで10月頃に暗紫色に熟します。
 但し、雌雄異株で、日本には雌株が少ないそうです。
 品種には葉が細い「サリシフォリア」cv.Salicifoliaや黄色の「オーレア」cv.Aureaがあります。

栽培
 半耐寒性でやや寒さに弱いため、北関東以北では、鉢植えでの管理が良いでしょう。
 春か秋に、日当たり、水はけがよくやや乾燥気味の肥沃な土壌に元肥として腐葉土や鶏糞、油粕などを施して苗を植えつけます。
 又、庭木で生育条件が良いと20mに達する事もありますので、植え付け場所は良く検討しましょう。
 その後の庭木としての管理は、施肥,剪定,冬期対策,病虫害対策になります。
 施肥は、春の成長期前に油粕を主体として行います。
 剪定は、4月又は10〜11月に樹形を整えますが、特に春は、病害虫予防のためもあり、通風と採光がはかれるよう、剪定、枝抜きをしましょう。
 冬期対策としては、温暖地以外で気温が1〜2℃以下に下がったら覆いや囲いをします。
 又、鉢植えの場合は室内に入れてください。
 病虫害としては、カイガラムシが発生しやすいので注意しましょう。
 殖やし方は、実生でも出来ますが、日本では雌株が極めて少数であるため、日本での実生はほぼ不可能と言われています。
 最も良い方法は挿し木になります。
 6〜7月に、今年伸びた枝を15cmほどに切り、十分に水揚げをして、有機質の多い土に挿し木しましょう。

収穫
 1年中いつでも葉が摘めます。
 ドライにすると香りも風味も増すので、料理には乾燥葉が適しています。
 葉をつみ取り、板などを重しにのせて、葉がそり返らないようにして、日陰で2週間ほど乾燥させます。
 ただ、あまり古くなると風味が消えるので料理には乾燥したてのリーフが良いでしょう。

用途、効能
 葉には精油(芳香油)が含まれています。
 主成分はシネオールで精油中45〜50%を占め、その他、ゲラニオール、リナロール、テルピオール、オイゲノール、フェランドレン、ピネンなどを含みます。
 精油は化粧品の香料などにも利用される他、これらの成分により、優れた薬効があります。
 最も効果があるとされるのは消化器系で、食欲増進,腸内ガスの排出,胃痛全般や肝臓と腎臓を強壮にし、尿量を増大させます。
 発汗作用もあり、それに伴った解熱作用、感染症に有効なことから気管支炎の症状にも役立ちます。
 又、神経痛,捻挫の痛みやリュウマチをやわらげ、これらの病状には入浴剤として使用しても効果があります。
 入浴剤としてのさらなる効果としては、冷え症や髪と頭皮の強壮効果などがありますが、皮膚を刺激しますので、肌の弱い方は注意が必要です。
 注意と言えば、通経作用もありますので妊娠中は使用を避けた方が良いでしょう。
 さらに優れた防虫効果もあり、米などの穀物や小麦粉などの容器に入れておくと虫が寄りつきません。
 しかし、最も一般的な利用方法は料理ですね。
 ブーケガルニには欠かせないスパイスですし、生臭みを消し、素材の味を引き立てることから、肉や魚介類などの煮込み料理、カレーやスープ、ソース、ピクルスなどに葉を加え広く利用できます。
 後は料理の本を見て下さい...です。


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