ぽっとまりーごーるど
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ポットマリーゴールド(キク科キンセンカ(カレンデュラ)属)
学名:Calendula.officinalis
別名:キンセンカ
ポットマリーゴールドは、キク科Compositaeのキンセンカ(カレンデュラ)属Calendulaですが、一般にマリーゴールドと呼んでいる花は、同じキク科のタゲテス(マンジュギク)属Tagetesになります。
ただ、古くはキンセンカに対する呼び方であったとか。
キンセンカですが、原産の地中海沿岸ヨーロッパには20種以上あり、日本には嘉永年間に渡来し、観賞用に広く栽培されてきました。
しかし、このキンセンカは、同属のホンキンセンカCalendula.arvensis(別名:唐金盞(とうきんせん))で、鑑賞用や切り花として親しまれているキンセンカは主にこちらを指します。
ハーブとしてのキンセンカもレモンマリーゴールド等数種ありますが、今回はポットマリーゴールド(Calendula officinalis)を中心にお話します。
さて、ポットマリーゴールドですが、古代ギリシャ,ローマ時代から料理や薬用ハーブとして親しまれていました。
ヨーロッパでは「貧者のサフラン」などといわれているそうです。
やはり古くから親しまれている花ですので、ギリシャ神話にこんなお話がありました。
アポロンをとても慕うクリムノンという少年は、太陽神であるアポロンをとても慕っており、昼間大空を駆け巡るアポロンに毎日会えるので幸せでした。
しかし、二人の仲を嫉妬した雲の神が、アポロンを8日間雲の中に閉じ込め、クリムノンに会わせなかったのです。
アポロンに会えない悲しみで、クリムノンは死んでしまいました。
彼を待ち焦がれながら死んでいった少年の悲しみを悼み、アポロンはクリムノンをカレンデュラの花に変えたそうです。
花言葉の「悲痛・悲嘆・別れを悲しむ」は、これから来ているそうです。
最後に名前の由来ですが、先ずは属名のCalendula。これは、ギリシャ語で「月の最初の日」のことをいいます。「カレンダー」と同じ語源です。
古代ギリシャでは、この日に金貸しがお金を借りている人のところへ、利子を取り立てに行く日だったそうで、お金がどんどん入ってくる様子を、次々と花を咲かせるカレンデュラに例えたり、この花が金貨に似ていることから、付けられたと言われています。
また、暦の最初の月に咲くからとも言われています。
次に、種名のofficinalisは「薬用になる」という意味で、英名の「Pot」も「食用にできる山菜あるいは野草」といった意味だそうです。
栽培
分類は半耐寒性の1年草になります。
種播きの基本は秋播きですが、寒冷地では春播きにします。
日当たりがよくて少し乾燥ぎみの土地であればどこでも丈夫に生育します。
ただし、酸性土壌は苦手ですので、酸性の強い土壌の場合には消石灰などで中和します。
9月下旬ごろタネを播くと3〜4日で発芽します。
プランターなどで育苗して定植してもOKですし、直播でもOKです。
直播は、最終株間が30cm前後になるように間引きをします。
肥料は、特にリン酸やカリ分の多いものを元肥に入れ、時々追い肥をします。
ただし、チッ素肥料が多すぎると葉が大きくなりすぎ、うどんこ病の原因になりますので注意しましょう。
4月から開花しますが、開花前に一度摘芯すると、花数の多い株に仕上がります。
また、花穀を残すと花期が短くなり、病害虫が発生し易くなりますので、こまめに花穀摘みを行いましょう。
収穫
花は夏の全開時に摘みますが、カロチンなどの色素が含まれるので、褪色を防ぐため、必ず陰干しにします。
葉は必要に応じて随時収穫出来ます。
用途、効能
古代ギリシア,ローマ時代より、薬用ハーブとして広く使われてきましたが成分には、カレンドゥリン,精油,カロチノイド等が含まれ、薬効としては、消炎、収斂、通経、利胆、利尿、消化促進、月経不順、虫刺され、切り傷、発疹と多岐にわたります。
それでは、具体的利用方法を紹介します。
・飲む
乾燥させた花5gに、熱湯カップ1をそそぎ、10分蒸らしたハーブティーに、または、乾燥させた花30gを、ホワイトリガー250mlで浸出し、水やぬるま湯で薄めて飲みます。
・塗る
乾燥させた花15gを、薬用の植物油100mlで冷浸出した浸出油25mlと蜜ロウ5gで調製し軟膏にします。
また、上記のティー5mlと蜜ロウ10g、薬用の植物油35mlで調製したクリームなどを患部に塗ります。
さらに、水洗いし、もんだ新鮮な葉を直接患部に湿布してもOKです。
ただし、妊娠中の服用は避けましょう。
美容としての利用方法は、
・スチームフェイシャル
石鹸でていねいに洗顔後、洗面器などに、ポットマリーゴールドの乾燥花を大さじ4杯程度を入れ、熱湯を1リットル注ぎます。
蒸気を逃がさないように頭からすっぽりとバスタオルをかぶり、ポットマリーゴールドから立ち上る蒸気を、10分間顔に当てます。
冷めたら2〜3回熱湯を足しましょう。
その他、ハーバルバスとして小袋に入れた花びらかエッセンシャルオイル少量を浴槽に入れて入浴したり、葉を煎じた液を足湯にすると、疲労回復に役立ちます。
さて、次に料理への利用ですが、熱を加えても変色しないので、ほとんどの料理に幅広くエディブルフラワーとして使えます。
炒めもの、鍋物、揚げ物、スープの他、肉や魚ともあわせやすく、パンに練り込んだり、米料理にもよく合います。
又、昔は高価なサフランの代わりの色づけに用いました。
衣服の染色にも使われていたそうです。
葉は、少し酸味がかったさっぱりした風味があり、若い葉を摘み取って、サラダに入れたりして生食出来ます。
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