ゆうかり
ゆうかり
ユーカリ(フトモモ科ユーカリノキ属)
学名:Eucalyptus.spp
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ユーカリはオーストラリア原産で、600種以上あると言われ、変種も含めると 1000種を超えるといわれています。
オーストラリアでは、どこへ行ってもユーカリの木に出合う事ができ、オーストラリアの樹木の8割近くがユーカリの種類に属するといわれています。
現地では一般にガム・ツリーと呼ばれています。
ユーカリは、成長も速く世界で最も高い木の1つとされ、メルボルン郊外のビクトリア州立公園の中には、高さ50m級の木が林立し、タスマニア島の原生林などには、100mに達する巨木もあるそうです。
葉に含まれる揮発性の成分は薬用になり、また葉には芳香があることからハ―ブとして利用されます。
その香りでレモンユーカリ、アップルユーカリ等の品種があります。
ユーカリエキスは昔から呼吸器系の症状に使われていて、現地アボリジーニに長年愛用されてきたそうです。
日本でものど飴としてカリンエキスと並んで有名ですね。
薬用・観賞用のほかにその成長の速さから、タイなどでは材木用やパルプ用のチップとして植林しています。
また、木全体に油分が多くて燃えやすいので、燃料用に栽培され、また精油で石油に代わる燃料を作る研究なども行われているそうです。
また、成長過程で多量の水分を必要とするので、湿地帯に植林され、その土地を排水する役目も果たしているそうです。
日本には明治10年頃、種子が導入された。
大正時代の中頃、植えれば空気がきれいになるなどの利点があるといわれ「有加利」の当て字で親しまれてきました。
中国でも乾燥葉を止瀉、感冒などに用いています。
さて、ユーカリと言えばコアラですね。
コアラはユーカリの葉だけを食べるので有名ですね。
日本でもコアラの居る動物園の近くでは餌用の栽培が行われています。
東京でも、夢の島熱帯植物館に隣接する温室でエサ用としてユーカリの苗木を栽培しています。
では、ちょっと話が飛びますがコアラについて、
コアラ・Koala
コアラはアボリジニの言葉で「水を飲まない」という意味だそうです。
ユーカリと言ってもコアラは決まった種類のユーカリの葉だけを食べます。
オーストラリア全土にはおよそ600種類以上のユーカリがありますが、コアラはその中の50種類ぐらいしか食べません。
ユーカリの葉の成分のうち50%ほどは水分であり、コアラはそれによって十分な水分補給をしているため、普通は水を飲みません。
オーストラリアの東部だけに住むコアラは、カンガルーと同じおなかに袋をもつ有袋類です。
コアラにも種類があるそうで3種に分かれています。
ユーカリの葉は、繊維質が多く硬くて消化しにくく、動物にとって毒になる成分があります。
その為コアラは体長60cmくらいの小さな体にもかかわらず、 3mもの長い腸をもち(人間は8〜9m)、腸の中にいるバクテリアで消化させ、毒は肝臓で解毒するそうです。
ユーカリは栄養価が少ないので、出来るだけエネルギーを使わない為に、昼間はもちろん1日20時間くらい寝ています。
コアラの赤ちゃんは生まれた時は、1g、2cmくらいです。
ピンク色をした裸の子どもは目も口も開いておらず、足も未発達ですが、母親の育児のう(袋)まで、はっていき、乳首に吸い付きます。
約6ヶ月で袋から顔を出すようになります。
しかしユーカリは、赤ちゃんはまだ食べられません。
コアラの離乳食はお母さんの「うんち」なのです。
お母さんのうんちは、ユーカリを消化させる微生物が含まれているのです。
7ヶ月もすると、袋から出て、お母さんの背中におんぶされ、ユーカリの葉を食べるようになります。
この時食べたユーカリが、このコアラの一生の好みにあったユーカリになるといわれています。
成長したコアラは雄で約9.5kg、雌で約7kgだそうで、野生では平均10年前後の寿命だそうです。
さて、600種以上もあると言われるユーカリですが、代表的な品種(主にユーカリ油が多く利用されている)を紹介します。
Eucalyptus.globulus(グロプルス)
日本には古くから導入されている最もポピュラーな品種で、樹高70m位になります。
夏に、細い管状の花弁が多数集まって球形になった、花径2cm位の白いかわいい花を咲かせます。
一般にユーカリ油として売られているのはこの品種です。
精油は殺菌力が強く、防腐・防かびの効果があり、風邪やのどの薬、やけどの外用薬としても使われています。
しかし、作用が強く、乳幼児や妊娠中は使用を避けて下さい。
Eucalyptus.citriodora(レモンユーカリ)
樹高は60m位になり、葉や若枝には柑橘系の強い香りがあります。
生育が早く、大量かつ安価にレモンの芳香成分であるシトリオールを採集できることから、雑貨品・化粧品・食品などの香りづけ用に大量に栽培されています。
また、ユ―カリ油は、唯一、血圧を下げる効果をもつそうです。
非耐寒性で、ユーカリの中ではもっとも寒さに弱い方で、日本では霜に当たると枯れることがありますので注意が必要です。
Eucalyptus.radiata(ラディアータ)
精油成分は、グロブルスに比べて、刺激が少なくアロマテラピーに向いていると言われています。
Eucalyptus.dives(ディベス)
精油は、ミントのような香りがします。
利尿作用が高いそうです。
Eucalyptus.polybractea(ポリブラクテア)
精油には、廉価版のCT1と高級版のCT2という2つの種類があるそうです。
Eucalyptus.vininalis(ヴィニナリス)
精油は高価で、甘みのある軽やかな香りたそうです。
(コアラが余計だったかな...)
栽培
さて先ずは入手ですが、種も苗も入手が可能です。
大型園芸店かインターネット通販で手に入ります。
「ユーカリ」「栽培」などのキワードで検索するとヒットしますよ。
では、種からの育て方について解説しましょう。
種蒔きの適期は、4〜5月です。ポットなどで育成して定植します。
種は、品種によって大きさが異なり、微細なものから2mm程度の小粒まであります。
微細なものは、覆土せずに鉢底から吸水するようにします。
小粒のものは種が見え隠れする程度に覆土します。
発芽率はあまりよくないのですが、乾かさないでおけ1ヶ月ぐらいで発芽します。
本葉が出てきたら大きめのポットなどに植え替え、定植は翌年の4〜6月に行います。
ユーカリは移植を嫌い、また大きくなると移植自体が困難なので、場所は十分考えてから定植して下さい。
定植は、日当たりが良く風当たりが少ない場所で、排水がよく肥沃で表土の深い土壌が最適です。
また、ある程度成長しても、樹高の割に幹が細いので、若い苗のうちは支柱をたてた方が良いでしょう。
さて気にかかるのは耐寒性ですが、幼苗期の耐寒性は弱く、注意が必要です。
実際、多摩動物園のコアラの餌用のユーカリの幼苗は温室で育成しているようです。
ただし、生育すると耐寒性が強くなり-7℃程度まで大丈夫なようです。
ただし、レモンユーカリは耐寒性が弱く、親木でも0℃程度が限界です。
殖やし方は、挿し木や株分けで増やすのが難しく、種が主体となります。
収穫
必要に応じ葉や樹皮を収穫します。
用途、効能
オーストラリアでは古くからアボリジーニに愛用されてきました。
呼吸器系の症状に多く使われ、また重い創傷のまわりをユーカリの葉で包帯するなどして使っていたそうです。
最も多く利用される形としては、精油されたユーカリオイルがあります。
このオイルの薬効としては、消炎、鎮痛、鎮咳、去痰など風邪の諸症状、また、抗ウイルス作用によりインフルエンザにも効果があるそうです。
まあ、この当たりの効果は、最近「ユーカリエキス配合...」なんてコマーシャルを耳にしますので有名ですね。
また、筋肉痛の時に塗ってもよしとか。
さらに、その優れた殺菌、抗カビ作用や防虫効果により、薬用以外にも様々な用途に使われています。
では、実際の簡単なユーカリオイルの使用方法を紹介します。
アロマテラピーとして利用する場合は、少量の精油を小皿などにたらし、置いておくだけで十分です。
その香りにより心身ともに落ち着く事が出来るでしょう。
また、鎮静と気道を滑らかにする作用がありますので、枕元に置けば熟睡効果も期待できます。
そして、浴槽の縁に1〜2滴たらすだけで気分は森林浴。
次に、薬効を期待して強制的に吸引する方法としては、コップに入れた熱湯に精油を数滴たらし、頭からバスタオルなどをかぶって蒸気を吸収します。
そこまでしなくても、洗面器などに熱めのお湯を入れて数滴精油をたらして部屋に置くだけでも、ある程度吸引は出来ます。
殺菌作用を利用するには、湿ったタオルなどに精油を数滴浸ませて、ご家庭内で気になる電話機、ドアのノブ、便器、浴室などを拭いて下さい。
さらに、洗濯の時に洗剤と一緒に精油3〜5mlをまぜると消毒、脱臭効果があります。
あとは、これらの事を応用して使ってみて下さい。
また、他のエッセンシャルオイルとの相性も良いようで、色々なブレンドを試してみてはいかがでしょうか。
ただし、精油はかなり強力なので、使いすぎや特に妊娠中や乳児への吸引などの使用は避けて下さい。
もう一つ注意点としては、易燃性ですので火気は厳禁です。
このため、オーストラリアでユーカリ林に火が付くと葉から葉へ急速に燃え移って炎が走るそうです。
もう少しユーカリの精油について付け加えると、品種によって成分が若干異なりこれにより効能の少し違っているようです。
これは、前回のユーカリNO,1の品種解説にも触れていますので、参考にして下さい。
また、中国産で人造的に樟脳油から蒸留製造ものが、ユーカリ油として出回っています。
安価で同じような成分も入っているようですが、本当のユーカリオイルとは全く別のものですので、注意して下さい。
ユーカリオイルについて長々と書きましたが、自宅で栽培してユーカリオイルを精油する事は、なかなか出来ませんね。
ユーカリオイル以外の利用方法を紹介します。
精油と同じように成分を吸入したい場合は、熱湯に葉を数枚入れて蒸気を吸入してもOKです。
レモンユーカリは、レモングラスやレモンバームなど、ほかのレモンの香りのするハーブと一緒にティーにして楽しむこともできます。
そして、ユーカリ酒!
よく水洗いし、水分を拭き取ったユーカリの葉を40〜50枚用意します。
これに、ホワイトリカー1.8Lと氷砂糖280gを加え密閉びんで1ヵ月間漬け込んだのち、ユーカリの葉を引き上げます。
その後、2〜3ヵ月熟成させれば出来上がりです。
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