好きな歴史小説家
司馬遼太郎
私の一番お気に入りの歴史小説家は司馬遼太郎氏であります。
司馬氏の作品はたとえ長編でも一気に読み終える事ができます。というよりも、最後まで読み続けさせてしまう魅力があります。
登場人物の描き方が巧みで、読んでいるうちに、この人物の性格は、ここに描かれている通りに違いないと思わされます。
特に幕末から明治時代を題材にする作家では、司馬氏に並ぶ人はいないのではないでしょうか。
「竜馬がゆく」、「翔ぶが如く」、「坂の上の雲」などの歴史の中心を題材にした長編大作もあり、はたまた「花神」、「峠」、「歳月」、「燃えよ剣」などといった脇役的な人物を主人公に持ってきている作品もあります。
また司馬氏は戦国時代の作品でも「国盗り物語」、「新史太閤記」、「関ケ原」、「城塞」など数多くの人気小説を描いております。
今までに読んだ「司馬遼太郎」の作品
永井路子
鎌倉時代初期を題材にした作品では、永井路子さんの作品が一番です。
特に「北条政子」は、私の最もお気に入りの作品の一つであり、女性を主人公に持ってきた歴史小説の中では、この作品が一番好きです。
また「炎環」、「つわものの賦」、「寂光院残照」といった同時代を描いた短編集も多くあります。
これらの作品では、登場人物(北条家の人々、鎌倉武士たち、源頼朝の遺児やその親族など)の描き方、また時代背景や永井さん独自の時代考証による展開が、とても興味深く感じられます。
また奈良時代から平安時代にかけての作品でも「美貌の女帝」、「氷輪」、「この世をば」など優れた作品があります。
今までに読んだ「永井路子」の作品
陳舜臣
中国を舞台にした歴史小説を数多く描いております。
「秘本三国志」では曹操を主人公にして後漢末の戦乱期を描いており、三国志演義とは違った魅力ある作品になっております。
しかし陳氏の作品では、なんといっても清朝末期に優れた物が集まっております。「阿片戦争」、「太平天国」、「江は流れず」など、どれも傑作だと思われます。
清朝末期は長い中国の歴史の中でも、最も辛く惨めな時代ですが、これらの作品は、この時代の内憂外患を巧みに読者へ伝えていきます。
今までに読んだ「陳舜臣」の作品
井沢元彦
もともとはミステリー作家であります。
言霊・怨霊・穢れ、といった古代から現代にかけてまで日本人にとりついている事柄をテーマにした本を数多く出版しております。
「逆説の日本史」シリーズなどでは、歴史研究家が解明してこられなかった新事実?を見事に検証し解き明かしております。
特にベストセラーにもなった第2巻・古代怨霊編は、これこそが事実に違いないと思わせる内容で検証されております。
井沢氏の作品では、こういった歴史検証の本には素晴らしいものが沢山あります。
だが歴史小説では七世紀を舞台に描いた「日本史の叛逆者」の他には、司馬氏や永井さんの作品ほどの傑作は見当たりません。
やはり井沢氏は、歴史検証本を書かせたらNO.1ですが、小説は歴史よりもミステリーの方が得意のようですね。
今までに読んだ「井沢元彦」の作品
by Shigeru Inoue