2000/10/01 発売

木と火

「マッチ軸用の木」
 
 マッチは発火木と付木とをあわせた便利な火付用の道具で、明治時代にはマッチのことは「早付木」(はやつけぎ)と呼ばれていました。
 
 日本で初めてマッチが生産されたのは、明治8年(1875年) 軸木にはヤマナラシ・ドロノキ・サワグルミなどが使われましたが、
その後外国産のポプラなどの材料が輸入され使用されるようになりました。

その他ノグルミ・ハリギリ・シラキ・ミズキ・オニグルミ・コブシ・コウヨウザンなどの材料が使用されました。

ヤマビワ(スグリ・スゴノキ)「山枇杷」

アワブキ科の常緑高木。

ビワに似て艶があり楕円形、初夏に白いをつけます。果は球形で赤く、材は堅いので農具の柄や天秤棒に利用されます。

ビワ「枇杷」

 バラ科の常緑高木。
 
 実
の形が楽器の琵琶に似ているのでこの名前がつきました。
 冬に小さな白いがまとまって枝先に付き、初夏には黄色のをつけます。
 材は堅く折れにくいため木刀や杖・印材・櫛に利用されます。

2000/07/18 千早赤阪村水分で撮影 
シラカシ(クロカシ)「白樫・白橿」

 ブナ科の常緑高木。

 材の色がが白いことからシラカシの名前がつけられました。
また樹皮が黒いことからクロカシとも呼ばれています。
 
 材は堅く重くて弾力に富むため昔は槍の柄に使われていました。
 防風・防火・生垣用として植栽されています。

2000/03/04 撮影
ムラサキシキブ(ムラサキミ)「紫式部」

 山野に生えるクマツヅラ科の落低木。
 
 初夏に淡紫色の小さなを密生し、果は紫色に熟します。
 木の名前は優美な紫色のを才女紫式部の名を借りてつけられた名前です。
 庭木・切用・観賞用に栽培されています。
 
材は白色で木目が細かくて美しいので、道具の柄などに利用されます。

2000/09/06 農林技術センターで撮影

 シャシャンポ(ワクラハ・ササンポ)「南燭」
 
 ツツジ科の常緑低木。
 
 夏に長い蕾状のが咲き、秋に黒く熟したは甘酸っぱくて食べられます。
 
 材は重くて堅く床柱やくり物細工用に使われています。

 ハルニレ(アカダモ)「春楡」

 
 ニレ科の落高木。
 
 早春に黄緑色の小さいに先だって枝の先につけます。北海道には大木が多く、アイヌの神話ではこの木が女神となって人間の子供を産んだと伝えられています。
 若の繊維で縄を作ります。
 

サルナシ(シラクチヅル)「猿梨」

 マタタビ科の落つる性低木。
 
 猿の好物のと言うことからこの名前がつきました。シラクチヅルも同様「猿口づる」の意味からつけられました。
 六月から七月にかけて白いに似た五弁のの付けに咲きます。
 
 果に似た紋様で緑黄色に熟し、食用になります。
イタヤカエデ(ツタモミジ・トキワカエデ)「板屋楓・板谷楓・板屋槭樹」

 カエデ科の落高木。
 
は円形で浅く五個から七個に亀裂し、淡黄色のをつけます。秋にはきれいに黄します。

材は堅く板を割るクサビ(矢板)を作ったことから名前がついたという説と、が重なって茂る様子が、
雨や露の漏れないようにした板屋に似ているのでついたとする説とがあります。

材は木目が大変美しいので床柱・家具・スキー板の材料にします。

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