長スツールの製作 (2002.8.12)(画像はクリックすると拡大します!)

 昨夜風呂に入り、盆飾りの置かれた居間で、Jリーグの優勝を左右するマリノスvsアントラーズ戦を見ている時だった。悪魔のような奥さんの声。「あさってから、初盆だけど、何かステップがないと、お線香あげに来た人が高くて居間に上がれないのよね。あなた作ってよ。」時間はすでに夜8時に近づいていた。しかし、どんな切れる刃物よりも恐い人の声。明日は一日仕事が入っている。つまり、今夜しかない。私はそそくさと工房に向かった。

 荒木取りをしている暇がない。工房の2階に上がり適当な端材を探す。幸い、座板にはマツの集成材、蟻差しにはヒノキ、足はマツの1寸角が見つかった。早速、手押しカンナ(プレナー)をかける。
 

座板と脚部は、蟻差しでうまく決まれば、接着剤も木ねじも使わずにきっちり固定ができます。
  @蟻差しのオス(差し込み側)の加工 ルーターテーブルを使い徐々に「蟻」を切ってゆきます。ルータビットのオススメは「White Side」社です。

  Aメス(座板)の加工 蟻差しは、図面や計算通りにはゆきません。0.何ミリがゆるい、きついを決める分かれ目になります。だから、現物あわせで寸法を加工材に写し、徐々に加工してゆきます。
最初に、オスの一番狭い所をノギスで計って座板に移します。
 
ルーターの蟻ビットはとがっているので、いきなりこれを使いメス側を加工するとビットの欠けの原因になります。初心者の頃、何回も高価な蟻ビットをつぶしました。だから、墨線近くまで、最初に丸ノコ、次にストレートビットで所定の深さまで掘ります。

そして、鋭角の部分だけ蟻ビットで切り込みます。あくまでも徐々に切ってゆきます。そして、最後はガイド定規を微妙に動かして、最初はゆるく、最後はきつい「しまり勾配」の溝を作ります。そして、オス・メス合わせます。
 

後は、いつもの手慣れた2枚ほぞの加工、仮組み、仕上げカンナをやった後、組み立てです。いくら急いでいても、手は抜きません。後でがっかりするのは自分自身ですから。組み立ての時、注意するのは、蟻を差し込む時です。最初1/3は、手で入りますがその後は、木槌やプラスチックハンマーで注意してたたいてもへこみます。だから、Ponyのパイプクランプで左右交互に差し込んでゆきます。これくらいのしまり具合でなければ、接着剤なしとはゆきません。今回は成功したようです。ここまでで、本日の作業は終了。夜11時をまわっていました。約3時間で完成というわけです。家に帰ったら横浜マリノスが負けていました。よし!ジュビロ優勝まであと、一息だ。