
平成12年11月14日M 5.5釧路沖地震と釧路垂直磁界変動の考察について
(1)平成12年11月14日 12時53分頃、釧路沖 北緯42.5度、東経145.0 深さ50kmでM
5.5の地震が発生しました。
(2)震央距離約80kmの釧路観測点で11月12日早暁より、約18時間にわたり垂直磁界が約2倍に増大する変化が突然出現し消滅していきました。12日の1日データを見ると角立つた変化が注目されます。地震はその2日あまり経過して発生しました。
(3)2ヶ月前からの1ヶ月前の9月16日から10月16日には、同様の急激な短時間の変化のほかに緩やかな垂直磁界のリップルや水平磁界の変動も現れています。これらも前兆と見られます。
(4)二日前に出現した直前の垂直磁界放射については、釧路より南東に伸びる釧路海底谷での地震であったため、観測点まで海底谷に沿って地殻変動による変化電流の伝達があったのでないかと考えられます。
(5)その背景は以下のようです。
1.水平磁界は殆ど放射上の変化を検出していないので、震央域海面上からの放電放射はなかった事になります。あっても検知レベルに達しなかったことになります。
2.したがって、垂直磁界の変化は空間でなく地殻経由の伝播による出現との見方がとれます。
(6)観測状況から地震についての大胆な推測。
1.地震発生までは、地震計などに検知される垂直磁界変化に同期した機械的な偏移は検出されていないと考えられます(要確認)。
2.水平磁界が検知するような放電(たとえば熱水やガスによる岩体の電気化学的な反応)による電磁放射はなかった。なお、1−2ヶ月前のデータには存在しこの段階で岩体が弱体化したと見られます。
3.直前の垂直磁界変化は何によって発生したのかそのメカニズムが問題になります。詳細は不明ですが、一つの可能性はクリープのような静かな地殻変動が地震の前にあった。第2にはすでに弱体化していた地殻が最後に動き出す時点(電気的な接続が、はがれるとき)の地電流変化などが考慮の対象となります。
(7)電磁波異常と地震との関連を考える上で大切な事例とみられます。なお、この地震の影響か観測装置が15日より不良になっています。
| 北海道釧路市 11月14日から前二週間の電磁波データ |
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| 北海道釧路市 11月12日 1日分の電磁波データ |
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| 北海道釧路市 10月16日から前1ヶ月間の電磁波データ |
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