農林水産大臣様 平成14年9月30日
マヨネーズのJAS規格に関する申出
申出人 鰍ネなくさの郷 松田マヨネーズ 松田優正
〒367-0312 埼玉県児玉郡神泉村下阿久原83-2
農林物資の種類 マヨネーズ
申出の理由 このたび当社の商品、「松田のマヨネーズ」におきまして、農林水産消費技術セン
ターより、「マヨネーズの原材料として規定されていない『蜂蜜』を使用しているの
でドレッシング品質表示基準に不適合であり、改善を」という通知がまいりました。
ドレッシング品質表示基準によるとマヨネーズの規定は、
半固体状ドレッシングのうち,卵黄または全卵を使用し、かつ、必須原材料、卵
黄,卵白、蛋白加水分解物、食塩、糖類、香辛料,調味料(アミノ酸等)及び酸味料
以外の原材料を使用していないものを言う。
となっており、蜂蜜を使用すると一括表示内は「半固体状ドレッシング」であり、商
品名は「マヨネーズ」としてはいけない、というものです。
【蜂蜜は優れている】
蜂蜜は、「糖類」ではなく「畜産加工品」として分類されていますが、古くは日本
書紀に記述が見られるほど伝統的な甘味料です。その構成成分は蜜源により多少異な
りますが、平均してブドウ糖35%、果糖36%、水分21%であり、それで92%を占めて
います。主成分のブドウ糖や果糖はJASで糖類にあたります。このように蜂蜜は、
マヨネーズのJASに規定されている糖類と類似した成分であり、しかもそれよりミ
ネラル・ビタミンを多く含み、また、酵素を含んでいる優れた甘味料です。
JASでは、他に糖類として砂糖、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、砂糖混
合ブドウ糖果糖液糖、砂糖混合果糖ブドウ糖液糖、水あめ等があげられております。
これらの成分ならマヨネーズと呼べ、蜂蜜ではマヨネーズと呼べないのはいかがなも
のでしょうか。
甘味を加えるという目的で蜂蜜をマヨネーズの原材料として認めることは、品質上当
然のことと思われます。
蜂蜜の品質の規格はJASには有りませんが1969(昭和44)年11月に不当景品類及び
不当表示防止法第10条に基づいて「蜂蜜類の表示に関する公正競争規約」が公正取引
委員会から認定されています。この規約では、蜂蜜の組成基準として,下記の7項目
が定められています。
蜂蜜の組成基準
項目 基準
水分直接還元糖見かけの蔗糖灰分 H.M.F. 酸度 澱粉デキストリン
(於温 度20℃)21%以下ただし第4条第1項第2号に規定する国産蜂蜜にあっては、水
分23%以下とする65%以上5%以下0.4%以下.5mg/100g以下100
gにつき1Nアルカリ4ml以下陰性反応
【本来JASは品質水準のため】
以前、マヨネーズの公的な定義や規格が無い頃、油分や卵黄分を減らして、その粘度
の低下を澱粉・糊などの増粘剤で補ったものがマヨネーズという名称で売られていた
という歴史もありました。マヨネーズやドレッシング類のJASは、こうした欺瞞的商
品の横行を防ぎ一定の品質以上のものだけを流通させるため設定されたということが
あります。
【消費者に不利益】
また、平成13年11月6日農林物資規格調査会決定によるJASの制定・見直しの基
準の中に「改正の是非を検討するにあたっての基準」があり、「実需者に良質な製品
を提供する観点」が上げられています。
この観点から見て、「蜂蜜を入れるとマヨネーズとはいえない」ということは、まが
い物防止が目的のはずなのに、逆に良品を排除し消費者に不利益をもたらすことにな
るので、改正の必要があると強く思います。つまり、マヨネーズのJAS規格の原材料
に砂糖類と並んで蜂蜜を加えることは必然と思われます。
【規格調査会で見送られた理由は】
去る7月25日農水省の農林物資規格調査会にて上記の主旨の意見を口述する機会を
得ることができました。その際、委員の間では「蜂蜜がマヨネーズに入っていても問
題ない」
という意見が多かったにもかかわらず改正が見送られたのですが、その理由は、「蜂
蜜以外の甘味である麦芽糖やメイプルシロップ等、総合的に検討すべきである。」と
いう意見が出たためです。 しかし、麦芽糖やメイプルシロップはすでに糖類として
認められており、検討する必要は見当たりません。
よって、調味料 ドレッシングの日本農林規格,第2条マヨネーズの定義,及び第3条
マヨネーズの規格、原材料の中に、糖類と並んで蜂蜜を加えていただきたくお願い申
し上げます。
製造・販売業者 申出人に同じ
格付け 無し
農林物資の所在場所・所有者 申出人に同じ
以上
他のマヨネーズとの栄養成分比較(以下は省略しました…伊藤)
栄養成分及び原材料配合割合の他社製品との比較から、「松田のマヨネーズ」は他
のマヨネーズと同様の成分構成・配合割合だといえます。
「松田のマヨネーズ」の販売規模
取引先数・・・・・全国340社
納品先数・・・・・・全国780箇所
平成13年度売上本数・・648000本 (月平均54000本) |