STEP 0 思想編 目指すべき食事戦略 

私が目指している食事戦略とは、簡単に言ってしまうと

A. 安全性
B. おいしさ
C. 簡単さ
D. 栄養バランス
E. 安価

をできるだけ両立していこうということです。
  
  
   
 A. 安全性: 食事に関するあらゆるリスクを排除する
 
現代人はあらゆるリスクを知らぬ間に負わされています。食事一つとってもそうです。おいしさや便利さを売りにする広告が溢れ、消費者はそれにに易々と乗っていますが、その背後にあるリスクは消費者には知らされません。私は消費者がそのリスクを正しく理解し、長期的な視点で最高の選択ができるような社会を切望しています。そのためにも、食事に関するリスクを正しく理解し、できるだけリスクを排除しなければなりません。
  ”きれる”子供たちの増加は食品添加物、化学調味料などの摂りすぎも原因と考えられる
 
   食品添加物を摂らない。
添加が許されている食品添加物は安全などと言っていますが、それは比較的毒性が低いだけの毒そのものです。摂らないにこしたことはありません。また以下の理由でリスクがあると考えます。
1. 長期的な影響は全く分からない。
2. 複数の食品添加物などによる複合汚染についてはよく分かってない。
  しかし実際あらゆるものに添加物が使われています。原材料名を見比べてできるだけ添加物の少ないものを選ぶのがよいと思います。
  
   できるだけ無農薬のものを買う
毎日スーパーで買ってきた野菜を食べてると分かりませんが、自家菜園で無農薬で作った野菜と食べ比べてみると、いかに私たちの味覚がだまされているかが分かります。野菜だけでなく、たとえば牛乳なども市販の牛乳と配合飼料が無農薬の牛乳を飲み比べると味の違いがはっきり分かります。言うまでもなく無農薬の方がずっとおいしいです。対策としては、
1. 無農薬の食品をできるだけ選ぶ
2. 外国産の野菜はポストハーベストの危険があるので選ばない。
3. 牛乳、卵などもなるだけ安全なものを選ぶ。京都生協の牛乳はほんとにおいしいです。
   
   化学調味料(アミノ酸等)を摂らない。
 正確には、グルタミン酸ナトリウムが主原料です。食品には調味料(アミノ酸等)と表記されています。 食品添加物や農薬が体に悪いのは簡単に想像できます。しかし調味料も長期的に見るとリスクがあります。私が調べただけでも以下のようなことが言われています。
赤ちゃんが脳障害を起こす可能性あり
 アメリカでも以前調味料が問題になり、現在アメリカではベビーフードに調味料(グルタミン酸ナトリウム)は入っていません。
 一般的に、大人よりも子供の方が外的ショックに敏感に反応します。特に3歳までの間は脳の基本的な能力が決まってしまう非常に重要な時期なので、この時に脳障害を起こすと致命的なものにもなりかねません。一般的に、妊婦や幼児でも問題ないとされていますが、長期的な影響は何も分かっていません。
成長ホルモンや生殖機能障害
 マウスの実験によると、脳下垂体という成長や性成熟に関係する脳の器官や、肝臓、卵巣、子宮、副腎にも異常があったそうです。てくてくさんのホームページ参照 
 味の素の生産拠点をみてもわかる通り、アジア、南北アメリカ、ヨーロッパでは味の素は生産されていますが、アフリカでは生産されていません。 (味の素のホームページ参照
 調味料を使っている先進国にはホモがいるのに、アフリカの発展途上国ではホモは基本的にいません。もちろん大気汚染とか他の要因もあるのでしょうが、化学調味料が生殖機能に悪影響を及ぼしてないかとても心配です。
味覚を麻痺させる
調味料を使った味付けに慣れた人は、調味料を使ってない普通の食べ物は味が薄いと感じるはずです。よって一度調味料の味を知ってしまうと、調味料を使ったものしかおいしいと感じなくなり、それで余計に調味料漬けになってしまうのです。私もできるだけ調味料を摂らないようにしていますが、時々無性に調味料の効いたお菓子とかを食べたくなります。これは一種の麻薬のようなものです。これが調味料ビジネスの”うまみ”なのです。また味覚の麻痺は塩分などの摂りすぎを助長します。塩だけで味付けするより減塩できると宣伝してますが、自然の味付けの方が味覚が麻痺しない分結果的に塩分の摂取を減らせます。
もちろん”きれる”要因は他にもあると思いますが、調味料も危険要因として考えられます。
 
  ミャンマーでは、化学調味料入りの食料の輸入を禁止にしています。
 
  チャイニーズレストランシンドローム(中国料理症候群)がアメリカで話題になったことがあります。これは、中華料理を食べた後に顔面紅潮、疲れ、刺痛、胃痛などを起こす症状のことをいいます。ご存じのように中華料理には化学調味料がふんだんに使われています。その後の実験では再現性は得られなかったため、一般的にはこれは否定されています。
  
  ビタミンB6が欠乏している人がチャイニーズレストランシンドロームになりやすいという結果もあります。(Wen C-P, Gershoff SN. Effects of dietary vitamin B6 on the utilization of monosodium glutamate by rats. J Nutr 1972,102,835-40)
  
  多くの科学者が調味料は子供や妊婦にも問題ないと言っているのも事実です。しかしながら、特定のアミノ酸を過剰に摂取することは普通の自然な食事ではありえない不自然なことです。また味覚を麻痺させるのは多くの人が経験していることであり、それに伴う慢性的な塩分の過剰摂取は問題です。
  
  最近はキムチのような本来調味料を入れないものにさえ調味料は入っています。以前は韓国直送のキムチにはアミノ酸は入っていなかったのに、今は調味料無添加のものは皆無です。調味料に慣れきっている日本人には調味料の入ってない食材はおいしくないと感じるので、日本の食品業界もやたら調味料を入れさせたがるのでしょう。
   
   
  結論:化学調味料は他の食品添加物に比べると毒性はかなり低いと考えていいが、グルタミン酸ナトリウムを過剰に摂取することは自然のものを食べている限り絶対起こらない不自然なことである。長期的な検証かないことと、複合汚染の可能性を考えると、リスクありと疑わざるを得ない。また味覚の麻痺による弊害は明らかである。
 
 B, C. おいしさと簡単さ: 簡単においしくするための方法
 
 

 本来の”おいしさ”とは

 

特に日本人は化学調味料の味がおいしさだと勘違いしている傾向にあると思います。化学調味料は安い素材でも安価にうまみを出せるのでとても重宝されていますが、これは本来のおいしさではありません。敏感な人は苦い後味を感じると思います。ちゃんと自然のだしを取ったもののほうがずっとおいしいのです。しかし、それはよく分かっているがだしを取るのが面倒なので仕方なく化学調味料を使っている人も結構多いのではないでしょうか。よっていかにして簡単に自然のだしを取るかが問題となるのです。         

   
   簡単においしくする方法その1 − だしの代わりにベトナムのニョクマムを使う
 

ニョクマムとの出会いは私の料理を一変させました。昆布と鰹でだしをとるという面倒な作業から解放されたのです。また、化学調味料の心配もありません。

  ベトナムのニョクマムとはタイのナンプラーと基本的に同じもので、魚介類を食塩とともにつけ込み熟成させた発酵調味料で、魚醤(ぎょしょう)とも呼ばれています。ベトナムのニョクマムの方が歴史が古く、タイのナンプラーはベトナムのニョクマムをまねてタイでとれる魚で同じように作られたものだと言われています。使われる魚も違い、味もかなり違います。

  タイのナンプラーは日本でもかなりおなじみになりましたが、これは和食とは合いません。しかしベトナムのニョクマムは和食にとても合うのです。

 

  ただ水にニョクマムをいれるだけ、それだけで味が調うのです。野菜炒め、煮込み、焼きそば、焼きめしなどほとんどの料理の味付けはこれをいれるだけ。みそ汁もニョクマムがあればだし汁なしでよいのです。

 

  ニョクマムの選び方: 

  全窒素分で選ぶ: 
  瓶に”40N"などという数字が記載されています。うまみ成分である全窒素分の濃度を示していると考えられ、その数字が大きいほどうまみが効いていて高級と考えられます。数字が大きいものの方が味も色も濃く、値段が高くなる傾向にあります。

  味の好みやブランド名で選ぶ: 
  日本でもよく見かけ、値段もそこそこで無難な選択なのが富国(Phu Quoc)のニョクマムです。ニャチャンのニョクマムも有名ですが、一般的に色が薄く、薄味です。薄いものは一度にたくさん使うことになるので、すぐに使い切ってしまいます。そういう意味で私は、現在の日本での手に入りにくさを考えて、色の濃いものを選んでいます。

  値段の高いものを選ぶ
 だいたい味のよさは値段に比例しています。もちろん値段の安くておいしいものもありますが、迷ったら値段の高いものを選ぶのが無難な選択です。

(写真はアメリカで買ったフィッシュソース。アメリカでも数種類のフィッシュソースが売られていたが、その中でも私が一番お気に入りのもの。値段は一番高かったが、それでも3ドル前後で買えた。)

    簡単においしくする方法その2 − 日本の魚醤油(うおしょうゆ)を使う
 

ニョクマムが手に入らないときはどうすればいいのでしょうか。私は要らない魚を使ってニョクマムを作ると資源の有効活用になるし、日本人の料理の手間をかなり軽減できるのでこれはかなりいいビジネスになるのにと思っていました。ところが調べてみると日本にも魚醤油という名で各地で作られていて、消費量は飛躍的に伸びているみたいです。

日本で三大魚醤油として有名なのは、富山、能登半島のいかの内臓や鰯などを原料としたいしる(いしり)、秋田のはたはたやまいわしが原料のしょっつる、そして香川のイカナゴ醤油です。

私はこれらの魚醤油を使ったことがないのでニョクマムと味がどう違うのかとか詳しいことは分かりませんが、試してみる価値はあると思います。

 能登半島のいしる(いしり)

  能登輪島の尾崎: いしるの販売や魚醤油に関することが書かれている。ネット販売あり。

  Michihiro's Homepageいしり鍋の作り方 が書かれています。

  はっぴいぱれっと: 料理民宿「さんなみ」の魚醤油「いしり」の記事があります。

  富山のかつお醤(じゃん): 舩津保浩さんの記事にもかつお醤や魚醤油のことが書かれています。

 魚醤油の科学的知見

  沼津工業技術センター 魚醤油製造における最近の技術動向について の記事

  埼玉県工業技術センター: 食品産業における未利用資源の有効利用による 環境負荷低減に関する研究 −魚醤の新製造システムの構築と実用化試験−

  農林水産省農林水産消費技術センター

  鳥取大学地域共同研究センター: 「魚介類からつくられる醤油」

 その他魚醤油の記事

  論説工房: 魚醤類について考えるの記事でカンボジアの魚醤油から始まり、世界の魚醤油や食文化などの幅広い知見が書かれています。おすすめ!

  

   新鮮な食材でできるだけ手を加えない
 

この世にはあらゆるおいしいものがありますが、ものすごく手間がかかってしまったら意味はありません。簡単においしさを実現するための基本的な考え方として、できるだけ手を加えず自然なおいしさを追求することがあります。取れたての新鮮な食材は余分に味付けを凝ることなく、最小限の味付けでおいしくいただけますが、古い食材ほどいろいろと手間をかけて味を調えなくてはなりません。シーフードなどは鮮度が非常に重要となります。新鮮な刺身などはただ切ってしょうゆで食べるだけですが、古くなるとソース、調味料などで味を調える手間が生じるのです。具体的なことは後のページで紹介します。

  

 D. 栄養バランス: 
ビタミン、ミネラル、タンパク質、炭水化物などをバランスよく摂るということが基本ですが、未知の栄養素というものもあるので、全ての栄養をサプルメントなどで摂ればよいというものでもありません。できるだけ他品目の食材で料理するのが望ましいのですが、普通の食事では摂りにくいミネラルなどもあるので、普通の料理ではどんなに他品目でも完全な栄養バランスを達成する事はほとんど不可能です。よって私はサプリメントを併用することでより完全な栄養バランスを達成するのがよいと思います。
   
   
   

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