06.01.24  オオタカ雑感

 本日もオオタカは飛来しなかった。「諦めは愚か者の結論なり」と昔ラジオで耳にしたことがある。しかし午前10時を廻ると
本日も駄目かなと諦めと焦燥感が一杯になってくる。ブラインドの中で歴史書 坂上田村麻呂の蝦夷征服を読んでいても、目は次第に外の荒野に向けられる。
確かにオオタカは近くまで飛来してくる。問題はそこに唐突で不自然なブラインドテントがあるからではないかと思う。ブラインドを変え、別なブラインド(以前使用したもの)に切り替えようかなと逡巡する。堂々巡りの結論もなく、稚拙な攻略で頭のなかを一杯にして帰宅。

1さんから暫くぶりの楽しいメールが入っていた。Iさんも猛禽が好きで最近は猛禽中心の撮影をしている。メールにIさんが撮影した写真が数枚添付していた。下に参考写真としてIさんのシャープに写された写真を一枚お借りしてアップさせてもらった。このオオタカの撮影はメールの文面から判断してブラインドは使用していないらしい。直ぐにIさんに電話をして尋ねてみた。確かにブラインドは使用していないとのことだった。更に驚いたことは、数人のカメラマンで一緒に撮影し、このオオタカはいつもブラインドなしでレンズを向けているとの彼の言葉。
彼のフイールドと僕のフイールドとの差に愕然とした。彼のフイールドは公園の脇を流れる小川付近で散歩の方もちらほら見られ、そこに立てるブラインドテントは滑稽でもあり、全くブラインドは用を足さないフイールドらしい。
このオオタカはある程度人に慣れてしまって、警戒心が薄いのかもしれない。言わば伝説的なオオタカになっているのだろう。
コサギを小川から岩の上に上げた瞬間に撮影を始めても全然逃げないのも驚きである。僕の現場はその時が一番オオタカの緊張している時である。どうして緊張するのか正確には分からないが、周囲の他のオオタカやノスリと言ったライバルの猛禽達に餌を強奪されてしまう恐れがあるからかも知れない。従って餌を捕獲した瞬間、周りを見て、危険性があるのかどうか判断するのだろう。

コサギを小川の中でオオタカはしとめて、水中に押し込め、呼吸が出来ないようにして窒息死させ、早く弱らせる。そして動けなくなったコサギを岩の上に引き上げる。そのようなオオタカの知恵は凄い。
流石にコサギほどの大きさをしとめるのは、オオタカでは身体の大きなメスオオタカのようだがオスの方はどうか聞くのを忘れてしまった。
Iさんのフイールドのオオタカはまるっきり違うことが分かった。従ってそのようなオオタカも存在することが分かったが、ぼくの
フイールドに来るオオタカとはまるで種(しゅ)が違うくらい差があることが理解できた。片や都会のオオタカであり、こちらは昔から人馴れしないDNAを持った田舎の里山のオオタカである。

従ってGIVE UPしないでこれから僕流に、どう攻略するか、展開して行かなければと思う。

茨城県土浦市出身のEギターリスト寺内タケシは60年間ギター演奏して唯一つ分かった事が有ると言う。それは「ギターは鳴らさなければ音が出ない!」と言う。

これは色々な意味に取れるが僕は「やって見なければわからない」と解釈している。つまりぼくの場合はやってみなければ答えが出ない!
だからまだまだ、ねを上げないでやってみようと思う。けっして中途半端には終わりたくない。
しかし、もう季節は1月も終わりに近い!オオタカの繁殖活動時期がそこに迫ってくる。そしてオオタカの動きは違ってくる。
それまでに高速シャッターでオオタカの「地上からの飛行」を捕らえて見たい。オオタカの尊厳、Identityを光と影の中に活写してみたい。
だが時間は残り少なくなっている!



 オオタカ ♀成鳥  撮影はI氏 東京都

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